明治の戯文つくりの大手株のひとり、きぼーさんの作品の中から
なまずさんをニョロリ。「なげかわしい」さんです。

「なげかわしい」とひらがなにしちゃうと意味がまるわかりですが
ちゅんと漢字をあてると「投川四位」と書きます。
礫川喜望(こいしかわ きぼう)シショーが明治15年に
政府の官吏名簿『官員録』をもじって鯰公たちの一覧表をつくろうとした
(ぜんぶつくったかどうかは不明)『苦椀員録』に出て来るもので
大苦労省(おおくろしょう)の大臣閣下さまです。
おやしきの住所は「おもてゆうらく町、うら苦番地」で
お名前どおり、ザ・赤字なかんじ。
大苦労省には、ほかにも、原岡公斎(はらおかこうさい)とか
笛田紙平(ふえたしへい)とか河合惣太(かわいそうだ)とか
いろんな名前の鯰公もいますので、追々のアップも、ゼシ、おたのしみに。
ほうきを粗末にしちゃイカン。「ほうきねぶと」さんです。

ほうきの上をまたいだりすると、ほうきの精霊とか神様のばちを受けて
体にボチッと発生するよ! といわれていた癰疽(はれもの)で、
周防大島などで言いならわされていたものです。
ほうきを大事にしなかったり、敬意をはらわなかったりすると
何かしらの罰をうけるよ!(ex.火事のときに逃げられなくなる、お産が重くなる)
というのは、全国区で立候補されている俗信のなかの有力選手ですが、
これはもともと、ほうき、っていう道具自体が一般的な道具じゃなくて
神聖な行事のときにだけ使われる特別な道具だったから、だ、と、
よく説明されているので、まぁ、そんなに深く説明しくてもいいか、と多少なげやり。
レパートリーはちよよろず。「うたしりのへび」さんです。

この世にある様々な歌を知っていて、
それを日々うたってたという目玉のないへび。
むかしむかし、ある日のこと
「へびさん、へびさん、あたしゃ、うたを歌いたいのでおぼえたい」
こんな風にみみずが頼んできたので、
「教えてやってもいいけど、これは大事なもんだ、ただとはいかん」
と、へびはみみずの「目玉」と自分の「歌」とを交換した為、
これ以後、みみずたちには目玉がなくなって地面の中でうたを歌うようになり、
へびたちには目玉が出来て出歩けるようになり、うたは歌えなくなってしまったんだソウナ。
と、いうむかしむかしの蛇のおはなし。
イルカ避け装置。「がんじゃいわ」さんです。

沖縄の今帰仁村の港につたわる大きな岩で、
これが立ってることによって、この近くにはイルカが来ないと言われていました。
むかしむかし、この港にたくさんのイルカがやって来たとき、
あたりのひとは「イルカのむれだ!とりに行こう!!」と大勢で大寄せ。
ところが、その人群れにまじってイルカをもらいにいったある娘さんが
雑踏の中で死んでしまいました、悲しみくれたお母さんが、
「この海にもうイルカたちは来るな」とうらみを込めて投げた小石が
この大岩になった、などといった昔話が残っています。
「がんじゃ」の意味はよくわからない、と島袋厳七の文には書いてありました。
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
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