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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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本日の「和漢百魅缶」アップは、今年3度めのお酉さまということで
また、また、また、バード。「でいきゅうこうちょう」さんです。


でいきゅうこうちょう 泥毬黄鳥

水の底などから稀にプカンと出てきたりするというふしぎな泥んこだまで、
コンクリートでも化粧して日焼けさせたじゃないか、ってくらいに固いのですが

道具(岩でガスンガスンやる、のみでぶち欠く、ドリル的なもの…などなど)
を駆使してあけてみると、その中には黄鳥(ほととぎす)が入ってる、
というのがコチラなのでございます。


岩石や泥んこだまの中から鳥とか生き物が出て来る、というのは
大陸に多く伝わってるもののひとつで、
それこそ、マリオワールドに出て来るシャボン玉に入った
クリボンやボム兵みたいにあっちこっちに例があるものです(大言壮語)

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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
毛は生えてるよ。「ぎゅうたいぎょ」さんです。

ぎゅうたいぎょ 牛体魚

『博物志』などに記されってるお魚さんで、
東の海に住んでるという牛みたいな形をしてるという魚。

この革は潮の流れが近づいてくると毛がもわもわ立ち、
逆に潮が退いていくと毛がへなっと倒れるふしぎな革だと言われていました。

牛みたいな姿っていう形容の記述がある魚は
『山海経』とかにもありますが、実際に魚なのかといったら
「毛がある」だの「鳴く」だの確実に魚じゃなさそーな生態のものが多いので
モトになってる生き物は多分、魚じゃないんでしょうな。うん。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
キャッチ不能。「きれいなたすき」さんです。

きれいなたすき 綺麗な襷

駿河の国は庵原郡の両河内村につたわってるもので、
川のなかにきれいな襷(たすき)がぷかぷか流れていて、
「おや、いいもんが浮かんでるずら」と思ったひとが
それを取ろうとすると、ピュっと消えてしまうんだトカ。

綺麗な布などが水辺にあってひとを寄せ付けるというのは、
「帯取池」(おびとりいけ)などと同様のもので、
おふるいところですと、大陸の衢州にもあったりする手口。
 

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
肉屋の商売あがったり。「じつ」さんです。

じつ 日

西域にあるお国、大月氏の地にいると言われていたふしぎな牛。
少しずつ肉を取るだけだったら、次の日にはその部分が治っていて、
永久にお肉が採れるというものでございます。


なんともふしぎなこの「日」(じつ)さんですが、『元中記』には、
大月氏のひとが

「おらんくの牧場には、肉がいくらでも採れる【日】っていう牛がいる」

という話をしたら、漢土のひとが、それに対抗して

「中華には糸を出す【蚕】っていう指くらいの大きさの虫がいる」

っていう話をしてお互い「すごいだろ」って顔をしたけど
お互い「そんなへんなもんいるわけねーだろ、ケッ」と腹の中では思ってたよ
というお話が載っています。でも、かいこが実在するんだから
この牛さんも、実はちゃんといるのかも知れませんがな。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
セスナには乗りません。「ばけぶんちん」さんです。

ばけぶんちん 化文鎮

部屋にキチンと置かれてる文鎮などが、
急に音をたてたり、火を吹いたりするというもの。

幽霊や狐狸が起こしたりして、人間をビクビクさせるためのもので、
怪談や絵草紙などが主な生息域でござい。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ひかりおろぉ。「やか」さんです。

やか 野火

漢字で申せば「野火」と書くこちらさんは
「のび」と訓読しちゃえば日本に伝わる火の玉のおばけの
仲間のひとつという点からも思い描けますとおり、
山や川などにぽつぽつと浮かんでみえるという青い怪火であります。

一部の言い伝えでは、左の足にはいてるぞうりなどで招いたりすると
近寄ってきたりするよ! とも言われているそうなのですが、

ぞうりで招くと近づいてくるといったような性質は、
日本の怪火にも時々みられる性質のひとつで、
こんなところにも大陸から輸入された性質が流れ込んでるのね、という事がわかります。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
からだが重くなるもと。「あせのいし」さんです。

あせのいし 汗の石

内臓のなかに出た汗(わるい水分のことを言ってるみたいです)が
凝り固まって石化して、体の中にたまってしまい、
あっちこっちの器官をふさげてしまうという悪い石。

いろんな不調のもとになると俗に言われていました。

胆石や結石、あるいは「しこり」などからの連想でもありますが、
馬肝石やヘイサラバサラなどといった医書の説が俗化したものとも考えられます、
けど、詳細な進化経路は不明です。

本日の「和漢百魅缶」へのアップは
執念セコム。「きんすのへび」さんです。

きんすのへび 金子の蛇

隠してあるお金を「奪われたくない」という執念が
へびの姿になって現れてしまったというもの。

むかし、武州の川越のあるお寺の僧侶が
庭にお金を埋めて隠していたのですが、
寺に旅人が宿を求めてきたときに「盗られやしまいか」という念から、
寝ているときにそれがへびになって庭にニョロニョロ。

夜中に便所にいった旅人が、蛇がいるのをみて小石をぶち当てて
部屋にもどったところ、僧侶の頭に石がぶち当たって出来た生傷が
出来ていたとさ。


 

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
変貌の甲殻さん。「さざええび」さんです。

さざええび 栄螺鰕
やまいもがウナギになったり、さといもがタコになったりする
といった変化のふしぎ、に属する仲間のひとつで
さざえがえびに変化しちゃうというもの。

ときどき変化の中途半端なものが捕れたりするんだそうで、
その見た目はなかなかパワフルグロテスキュなのですが
『譚海』によると、ゆでて食べると普通においしいんだそうですぞ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
きのうの霧とは真逆な霧。「とえんちん」さんです。

とえんちん 吐煙椿

昨日は日本のことばの霧でしたが、本日は大陸の地誌からの霧です。
でも、霧と、いうより、木です。

六合県の街道ぞいに生えてたとっても大きな椿(つばき)の木で、
もくもくと霧をはいたりしていたというもの。

とってもすずくていい木蔭が出来るため
多くの旅人がこの木の下で休んでいたといいますが、
ある年のこと雷に撃たれて灰になってしまったんだソウナ。

なんか雷さまの気に喰わないところがあったのかどうかは不明。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
水曜日のアップなれど、もくもく。「やまいのきり」さんです。

やまいのきり 病霧

病気になっているひとにまとわりついてるという霧。
言葉の上での表現から出来上がってるものなので
特に、これが病原というわけではありません。もくもく

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ふだんは地下収納。「あらいじぞう」さんです。

あらいじぞう 洗地蔵

越中の国は氷見郡、女良村につたわってるというもので、
地面の中にふだんは埋まってるという変なお地蔵。

ものすごい日照りがずーーーーーっと続いて
雲も流れてこない、雨の粒さえ一滴もない、という時には、
これを掘り起こして洗ってあげると雨が必ず降ると言われています。

ただし、

洗った人間当人は、その後、一週間以内に死ぬ、
とも言われていたそうで、なんかとってもハイリスク。

プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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