ダダンダダイダイダーイ、「だいめん」さんです。

大陸に出た、という記録が残ってる三尺くらいの大きな顔のおばけ。
これが現われるのはその国が荒亡する前兆だったりするようです。
だいぶ性質などはうつりかわっているのですが、
三尺くらいの顔が出て来るという点だけでみると
このまえアップした「いわおのうえのいぎょう」(巌の上の異形)さんや
「ちょうめんようじょ」(長面妖女)といった日本のお話に
ちょぴっと重なる部分があるあたり、興味そそられる点であります。
ひもの最高神。「ほうくんしん」さんです。

むかし、汝南県で治癒や招財に効験ありとして
人山が出来るほどの人気を得た、鹿が変じたというふしぎな鮑(ほう)。
鮑(ほう)というのは「さかなの干物」のことだよ
あるお百姓さんが、捕った鹿を畑のわきに置いておいて、
しばらく他の用事をして、いざ鹿を取りに戻って来たら
鹿が!! 魚の干物に大変身していた!!!!!! というもので、
「これは、なにかとんでもないものなのではないか!!」
と、思ったこのお百姓さん、この干物をうやうやしく持って帰って拝んじゃった。
やがて、ちょっとした事からウワサに火がついて、またたく間に
いろんなご利益がある、という事がひろまりまくって、ささげ物がおおなみこなみ。
立派なお宮が建立されて、さかなの干物はご神体として麗々しくまつられました。
しかし、
実のトコロこの乾燥した魚は、はじめの、畑に置いてあった鹿を
たまたま通りかかった商人が勝手に自分のものにして持って行ってしまい、
そのかわりに置いていった物でありました。
別の土地への商売をおえて帰って来たその商人は、
自分がこっそりとりかえておいた魚の干物が
お宮におさまって盛大に信仰されているのを目の当たりにするなり
驚いて事情を語り、スグにお宮から例のさかなの干物を捨て去ってしまったので、
ただの干物であったことが白日のもとにさらされて、
この「鮑君神」の流行もピッとその場で止んだんだトサ。
別に何でもない、極めて普通の、すもものお宮が建ってしまった
「りくんしん」(李君神)とは、ほぼ同様のおはなしでございます。
うーみーかーらー。「かいづかのうみぼうず」さんです。

和泉の国の貝塚の海にときどき現われたという「海坊主」で、
海岸ぞいにやって来ると二、三日くらいそのあたりをうろうろしてたそうで、
これがいる間は子供を家から出さなかったとも言われています。
目撃されるたのが後姿ばっかりで顔がどんな感じだという情報は、無い、
と、『斉諧俗談』にはあるみたいですが、やって来たときに目撃もするだろう、
と思うのですが、どうなんでしょう。後ろ向きで近づいてくるのかしらね?
にひひひとわらいけり。「いわおのうえのいぎょう」さんです。

『宗祇諸国物語』のなかの一話に出て来るもので、
大きな女の姿をしたおばけ。
山の岩肌のところなどに突然現われたかと思うと、
そのうちに消えてしまったと言います。
おおよそ顔の大きさは三尺くらいあるんじゃないかという縮尺だったそうで、
このあたりの寸法は「ちょうめんようじょ」と同様のもので、
『三州奇談』に載せられた長面妖女との関係は
進化上、チョイと近いのかもしれやせんなぁ。
やっとう、やっとう、「まおうさまのけんじゅつけいこ」さんです。

越中の国は砺波郡の鷹栖村などにつたわるもので、
「てんぐのげきけん」とほぼ同様のものです。
歩いている時これに出遭ってしまうと
刀傷のようなものが体についてしまうと言います。
なげやりに申せば、「かまいたち」です。はい。
ほねーほねーほねー。「かいじょ」さんです。

海のなかに棲んでるというもので、
からだの上半分が人間で下半分が魚という
おなじみな「人魚」のかたちをしてるふしぎないきもの。
この骨は細工物に材料になったり
血止め(止下血薬)になったりするといいます。
こちらさん、大陸に伝わっているものなのですが
ヨーロッパの伝説などが流入して以後に設定が固まっていったようで、
骨が薬になる、とかいうあたりは、大航海時代のあとあたりから
目立って見えてくる? みたいです。
日本の「うみにょうぼう」につけられてる本草書などの解説は、
この「かいじょ」の解説がかなり入っているようです。(『大和本草』とかはかなりそのまま)
出現予告はポンポン。「とうけいようどう」さんです。

むかし、楽公滋(がくこうじ)というひとが
勉学にはげんでいた少年のころ遭遇したというおばけで、
夜中に勉強をしてると、ポンポンと皷(つづみ)の音が2回したかと思うと
灯檠(あかりの台)が、誰かが持って歩いてるみたいに
ふわふわふわっと部屋の中をあっちこっち動き出したんだトカ。
楽公滋はこれをあんまり怖がっていませんでしたが、
後日、この話をきいたひとがこれを見に来てびっくりし、
朝になってから灯檠を斧でバキメチョと打ち壊させたところ、
もうこんな事は起こらなかったんですトサ。
大陸の道具の妖怪は、なんともストーリーがおおらかでステキ。
呼び名がながいくなった。「もんのとのようなまっろくなもの」さんです。

徳川時代に編まれた『因幡怪談集』に載ってるもので、
むかし因幡の国の本陣山に夜狩りにいった安陪というひとの前に現われた
というよくわからないふしぎなもので、ニンゲンの頭の上の二三間ぐらい上を
スースー歩いていったソウナ。
安陪をはじめ一緒に狩りに行っていた犬や奴僕たちも全員
からだがすくんで動けなかったと言います。
正体がなんだったのかは全然わかんない感じですが
「天狗」か「山の神」だったんじゃないのかな、と記されています。
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
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