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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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いよいよ12月になりました、今月はじめの「和漢百魅缶」へのアップは、
ちからのあるつゆ、「てんきゅう」さんです。

てんきゅう 天灸

漢字で書くと「天灸」で
八朔(8月1日)の朝に、葉っぱや草のうえに生じるというつゆのこと。
これで墨にまぜてからだの経絡(つぼ)に点じておくと
特別な効果があると言い伝えられてました。




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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
かさなることは良くぅない。「うのひがさね」さんです。

うのひがさね 卯日重

卯の日に祝言や葬式をおこなうと、そのあと
何度も何度も重なって発生することになると言われてて、
その日におこなうのを避けてました。



卯の日を特別な日にあてるのを避けることは
各地で行われてました。いっぽう、それ以外のことがらでは
「財産が増える」として卯の日を選ぶこともあります。




『和漢三才図会』などでは、卯の日が吉事凶事に避けられるのは、
鵜羽重(うのはがさね)などのことばからの連想かとしてます。









ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ひらひらたましい。「かんちゅかんちゅ」さんです。

かんちゅかんちゅ

黒い羽の蝶(ちょう)の一種のことで、
これを捕えることは忌まれてたといいます。



南九州で言われてたというもので、
楢木範行は「かん」というのは「神」という意味を持ってたのではないか
としてますが、詳しくは不明です。



捕獲することが忌まれてたことについては、
他の昆虫たちについての言い伝えと同様、
魂そのものあるいは魂が乗ってると考えられてたものの一ッだと考えられます。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
いんいん。「おおえん」さんです。

おおえん 大犬

越後などで言う、山に棲んでる大きな狼(おおかみ)などのこと。
夜道で人間のうしろからついて来て
ものすごい高さで跳び上がって頭上を飛び越えたりしたといいます。


「おくりえん」(送り犬)とも呼ばれており、
おくりおおかみ」(送り狼)たちとほぼ同じものです。




越後の長岡では大犬たちが人間の度胸試しとして、
飛び越えてくるなどと語られてたようです。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
お彼岸につかわない花シリーズ。「いわつつじ」さんです。

いわつつじ 岩躑躅

いわつつじ(岩躑躅)は、
ほとけさまたちに供える花として用いられることが忌まれてました。



おおづち」(おとこえし・おみなえし)などに見られるように、
お彼岸やお盆に用いられる花たちは
色が「白い」花であることが重要視されてたようです。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
盆花シリーズ。「おおづち」さんです。

おおづち

お盆の時期に、ほとけさまたちに供える花(盆花)
として用いられてました。毎年、山に生えてるものを
決まった日に採りにゆくことがならわしになってました。



敗醤(おとこえし・おみなえし)のことで、
おおつち・おおづつ・おおづつばな――とも各地で呼ばれます。
白いものを山から採って来るとされており、
色の「白い」花であることが重要視されてたようです。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
この世をぴらぴら。「かかべ」さんです。

かかべ

蝶(ちょう)や蛾(が)の仲間のことで、
亡くなった者のたましい・精霊(しょうろう)が
そのかたちになってるとも語られてました。


陸中の国の紫波郡などで呼ばれるもの。






鳥居耀蔵の誕生日・妖怪の日の「和漢百魅缶」へのアップは、
頭部がござらん。「くびのねのないもの」さんです。

くびのねのないもの 頸根のないもの

あたまがなく、胴にそのまま
顔と手足がついてるような小さい妖怪。




歌川国芳が『狂句百味箪笥』などに描いてるデザインですが、
特に名称や呼び名はないようです。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
本日は11月のおとりさまのうちの「二の酉」の日ということで、
酉の日は鳥しばりなシリーズいうことも含めつつ
こんぴらさまへおさまる、「いきたとりい」さんです。

いきたとりい 生きた鳥居

意思を持った生きてる鳥居。
林のなかで生まれたといい、
ぐねぐねと曲がりくねったりもします。




天保の改革のころの江戸の町奉行・鳥居耀蔵(とりいようぞう。鳥居甲斐守忠耀)のことを
さしたもの。落首などにみられる表現。

「金毘羅へ生きた鳥居を奉納し」
「しもじもの長い願ひが成就して金毘羅様へ鳥居おさまる」
「村肝の心ゆがまば守るてふ神の鳥居も甲斐あらなくに」


「こんぴら」と結びつけられてることが多いのは、
水野越前守忠邦による改革失敗後、鳥居甲斐守が丸亀の京極家へ
お預けになり牢に入れられたことを詠み込んだもの。
「林」は実父が林述斎であることに拠ります。







11月13日に公開した『大佐用』vol.278でもあつかいましたが、
11月24日を鳥居耀蔵の誕生日だということから
「この日も 妖怪の日 としてたのしんじゃおう」――というくわだてを
今年からおっぱじめましたので、どうぞ明日も「妖怪の日」として
たのしんでくださいませ。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
経済フィッシュ。「あわせのどくぎょ」さんです。

あわせのどくぎょ 袷衣の毒魚

人間たちの持ってる袷衣(あわせ)のきものを
どんどん食べてころしてしまう、かつおのような悪い魚。



川柳の「初がつお袷(あわせ)を殺す毒魚かな」などにみられる表現。
「殺す」は質屋に入れること。「とびがつお」などと同様、
初鰹の江戸での高値なのを示したもの。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ぼうふうどくぎょ」さんです。

ぼうふうどくぎょ 暴風毒魚

海上や海辺に襲い寄せる強大なわざわいたちのこと。



海上での事故を意味する「風魚之災」(ふうぎょのわざわい)、
海外からの来寇を警戒する「風魚之警」(ふうぎょのいましめ)
という熟語につかわれてる「風魚」のモトとなってることば。
毒魚は人間を害する悪魚たちのこと。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
温水なところにいたやつ。「どくぎょ」さんです。

どくぎょ 毒魚

伊豆の国の伊東の「浄の池」にいた魚のこと。
ほかの魚たちをかじって悪さをしてしまうことなどから、
「毒魚」などの呼び方が用いられてたといいます。



生物的には「おきふえだい」(沖笛鯛)のことで、
本来はあたたかい南の土地にしかいない魚です。
「浄の池」は温泉が流れ込んであたたかいため、
ふしぎと南洋の魚たちが生きてるふしぎな場所としてむかしは知られてました。




プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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