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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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本日の「和漢百魅缶」へのアップは
昨日がビーフからなら、本日はラムから、「ようげつ」さんです。
 
ようげつ 羊孽

漢字でかくと「羊孽」、で、「ひつじのわざわい」といったカンジ。
(サイトページでは、コードの関係で同音の「蘖」を替え玉してますガ)

耳が四ッ生えていて、
目の玉が前足のわきの下などについている、というふしぎなひつじさん。
これが現れるのは、王者が出る前触れだと言われていたんだトサ。

体の側面に目の玉が来るのは、
「白澤」(はくたく)や「くたべ」などの絵にも見られるもので、
あのビミョーな位置(前足つけね~どてっぱらにかけてのゾーン)にある目の玉は
この手の異生などから進化していって、くっつけられたもののようです。


((拾遺))…2011/2/19 23:18

▼「目は腋の下」って相は、羊さんのほかに、馬さん・牛さんにもあった。羊限定ではないのね。

▼『山海経』の「ほうきょう」が一番「羊孽」に近いかな。あっちも羊だし。

▼清のころの『山海経』から。ほうきょう。paoxiao

hokyo.jpg▼羊身人面、目は腋の下っていってるくせに、
この本だけ、だいぶぞんざいな目の位置。

でも、ちゃんと後ろ足が羊の足になってて
「羊身」の箇所を忠実に描いてるのは、この絵の流れ。

(よく出回ってる絵は羊の足が無い)

▼どちらにもせよ、『山海経』にも似たひとがいるから、
「腋の下の目」の類が「くたべ」とかの絵の先祖論
ってのは、みやすいカンジだネ。 

サービス精神のせいで、殖えるけどサ、だんだん。

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本日の「和漢百魅缶」へのアップぷすぷすは
うしさんから出て来るふしぎなもののひとつ、「じんしんだしゅ」さんです。
 
じんしんだしゅ 人身蛇首 

牛から妙なものが生まれる、というのは
日本の「くだん」とかにもあるものなのですが、
その手のもののバリエーションとパターンが莫大に多くあった
おおむかしの大陸では、「牛から…」だけで一ヶ月ぶんアップ出来そうなくらい
怪異とされたものがありまして、本日のものはその一端。

こちらは、牛からポコン、と人のようなものが生まれて来る、
というものの、さらなる変種のひとつで、
あたまに蛇のようなのがニョッキリしてるというシロモノ。

国が国土をうしなう前兆でござる! と、言われてたソウナ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
ウガイ・ハミガキがにぎやかダ。「じゅっこう」さんです。
 
じゅっこう 十口

いろんな異質のものに「これはナニナニの兆しでござる」と
うらないをくっつけるのが大陸のご定石ですが、
こちらの「十口」さんは、その名のとおり、おくちが10ヶ。

これが世に出現するのは、陰のバランスがガタ落ち下がりになっちゃって、
陽が増える、ということらしいですが、このあたりはナンノコッチャの理論で、
なんの前触れってのが能書きされてるかと申せば「国やぶれて山河あり」
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
目の玉ふえたのみっけたよ。「みつめのおおごい」さんです。
 
みつめのおおごい 三目の大鯉

美濃の国の池田村(揖斐郡?)の亀が池にいた、
大きな図体の鯉で、目の玉が三ッあったのが特徴。

明治31年(1898)にこれをつかまえてみたところ
そのときの重さは、8貫以上(34kgくらい)あったそうな。
45kgあたりが日本の巨大な鯉の記録らしいので、
まぁ、たしかに大きい図体でござりますのネ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップはこちら、どどーん、
筋力と皮膚の角質(?)がミラクルアップ。「チョーフグンオヤカタ」さんです。
 
チョーフグンオヤカタ チョーフグン親方

「アキレス」みたいなガチガチの守備力と、
怪力無双の筋力をほこった、沖縄につたわるオオオトコで、
薩摩の国からせめこんできた軍勢もこれにはふるえあがったソウナ。

からだがすべて鉄で出来ていたのが強さのモトだったといいますが
ただ、唯一、くびの部分だけが普通の人間の肌だったらしく
(「アキレス」のかかとの部分とおなじようなもの)
昔話のなかには、床屋さんにヒゲを剃ってもらっているときに
うっかりうっかり剃刀がノドをスパッ。そのせいで命を落とした、
と、いうなかなか壮絶な最期をとげている展開のものも。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
体の寸法と頭髪(?)大増量、「しまだのおおだこ」さんです。
 
しまだのおおだこ 島田の巨蛸

いまから、120年といちにちまえ、明治24年2月13日に
駿河の国は島田の海辺にザッパーーーン、と漂着した
1丈5尺もあるおおきな黒いタコ。

7本足で、あたま(胴)にはシュロの毛みたいなのが生えてたそうで
「これは、めずらしい!」とにらんだのか
この噂をききつけた見世物師が45円のおかねを出して
エンヤラヤと買って行ったそうですが、
どういうふうに興行されたのかまでは知りんせん。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
きのうからのひきつづきもの。「しかくじゅう」さんです。
 
しかくじゅう 四角獣 

昨日の「りょうそくこ」が発見されたという次の年、
太康の七年(286年)に、河間の地でつかまったという
ツノが4本、ズワッと生えていたというふしぎなけもの。

こういったツノに関するへんな動物が出没するのは
戦乱のある兆しなり、というようなことが言われておりましたそうで、
(そういうことになってないヤツもいたりするのですが、ま、ソレハソレデ)
4本ツノは、東西南北の四方向からマルチに戦乱が来るよ、
といったうらないになったんだトサ。

ハリセンボンみたいなツノだったら宇宙中大戦争だね、こりゃ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
一本分の足の筋力は増えてござる。「りょうそくこ」さんです。

りょうそうこ 両足虎

あしが2本だけ生えてるという虎で、
晋の武帝が天下をおさめていたころ
太康の六年(285年)に、南陽の地でこれがつかまったそうですが
これが出没するのは国家王室に変事のある兆しなり
というようなことが言われておりやした。ガオー。
ジャジャーン、くーもーにそびゆる建国記念日の「和漢百魅缶」へアップしますのは
かみよのむかしのパックンチョ。「むなくち」さんです。
 


『上紀』に出て来るねくじがみ(悪いかみさまたち)のひとつで
穴門(あなど)のくに(長門の国など、中国地方の西側のあたり)にいたという
おなかにくちのある姿をしたもの。

なんでも、たくさんのわるいもの(まもの?)をひきつれて
畑の作物を荒らしたり、家畜をうばって食べたりしていたそうですが、
天下のわるいものを平定しに、九州、四国、と順々にやって来た
かみさまによって調伏されましたんだとサ。
さて、本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
北の果てからエッサカホイサカ。「クウケェシュキ」さんです。
 
クウケェシュキ

エッサカホイサカとはじめにかきましたが、
アイヌの昔話に出て来るこちらさんは
カゴかきにゃあ、エントリーシート出来やせん。

Because、そはなにゆえぞ。

肩のお屋根にあたる部分に目の玉がギョロリと生えているからぞや。
カゴだなんかしょったら、モーマクがバクハツしちまうよ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
背面の活動筋肉が増えます。「そくはいぎゅう」さんです。
 
そくはいぎゅう 足背牛

背中に足が生えてるという牛で、これが世に出てくるのは
光秀が本能寺をバーベキューしに行ったみたいに
下のものが上のものを、どうこうする、というような事態が起こる
兆しでござりまするそゾと、言われていたもの。

『捜神記』には、漢の景帝のころに
こういった牛が献上されたことが記されてます。

むかしむかしは、この手のものを
天下の動向をうかがう予報、と観ていたので
こういうものが出て来たときは、すぐに献上したんだね。バタバタ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
細胞分裂して増加する怪火。「くらがりとうげのひのたま」さんです。
 
くらがりとうげのひのたま 暗峠の火の玉

大阪などから熊野の山にお参りするときにトコトコ歩く街道にある
はじめに出てくる大きなとうげみちとしても名高い
河内の国から大和の国へのとおりみち暗峠(くらがりとうげ)に
出た、という話が『太平百物語』などに載ってるもので、

ひとつの火の玉が飛んで出てきたとおもったら
やがてこれがみっつになったりふたつになったりして
しまいには女が泣き叫ぶ声や、男が組み合って争うような声までしたそうな。

なんでも、ひとりの美女をめぐって争っていたふたりの男と
その美女の霊がこれになった、らしいのですが
これ、考えようによっちゃ、「舞首」とかにも近い感じが致しますナ。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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