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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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本日の「和漢百魅缶」へのアップは! でんでででん。
つづみの音でよく語る。「くじらじまのたぬき」さんです。
 
くじらじまのたぬき 鯨島の狸

陸前の国は、塩竈にある鯨島という所に住み着いていたという古だぬき。

大の浄瑠璃ずきで、誰かひとが通りかかると、その人間の名前を呼んで
「どうだ、浄瑠璃をききたいか」などとしゃべりかけて来て、
たっぷりと一段、平家物語などを聴かせてくれたんだトサ。


でも、


わりかし、はずかしがりやさんだったようで、
人間に声をかけてくるのは、その人間が「ひとり」で歩いてたりする時ダケ、
何人もひとがいるような前では絶対に浄瑠璃語りはしなかったそうな。

カワイイね。
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本日の「和漢百魅缶」へのアップぷっくぶくは
おおきなおくちでかーみかみ。「ひとかみざわ」さんです。

ひとかみざわ 人噛沢 

奥州白石川の流れのひとつ斎川の一部分の呼び名で、
ここにはむかしむかしおそろしい鬼がよく出没して
人間をぱっくりカミカミもぐもぐりん、と食べてしまったという事から
こういう、やや物騒な名前がついたんだトカいうおはなし。

この鬼がその後、どういう境遇+食糧事情になったのかは
資料がよくわかんないので不明です。
本日の「和漢百魅缶」へのアップとんてんかんは、
柱はにかいとえんのした。「つばきばしら」さんです。
 
 

柱を建造するときに注意しなければならないもののひとつに
木の根っこだったほうを上にして建てる「さかばしら」というのが
ありますが、こちらの「つばきばしら」はその名のごとく
つばきの木を材木につかって建てた柱でござるのよん。

磐城の国の田村郡のある屋敷では
このつばきの柱で水屋を建てていたところ
夜にばけものが現われて、家族をばっくんばっくん。

長持のなかにとっさに隠れて命をながらえた家人のひとりが
弓の名手にこのことを語ってばけもの退治をたのみこみ、
ズバンと一矢を撃ち込んだところ、

水屋のつばきを使った柱に矢がぶっ刺さっていて
そこからだくだく淋漓と血がこぼれでていたところから
つばきは柱に使うものでない、という言い伝えが出来た、と
かの地ではむかしばなししておりましたとやら。


なにごとも、原材料には、気をつけよう。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは
色街三十三箇所のひとつから、「めしもりのしやくしにょらい」さんです。
 
しゃくしにょらい 飯盛の杓子如来 

以前、アップした「かさありいなりだいみょうじん」の本所吉田町から、
ぐるりと進んで、こちらのへんなほとけさまのご座所は
中山道のはじめの宿場、板橋の宿。

やどやに置かれていた女郎さんたち「飯盛女」(めしもりおんな)を
モティーフにしたご本尊さまであります。なーむー。
さて本日の「和漢百魅缶」へのアップもっくもくは、
非クラウドこんぴゅーてぃんぐ。「くものばけもの」さんです。
 
くものばけもの 雲の化物

芳虎の描いている「百物語戯双六」(ひゃくものがたりたわむれすごろく)
というおもちゃ絵の中にに描かれたりしているもので

「にゅうどう雲」のようなむくむく大きな雲を
おばけに仕立てたしろものでございます。


雲のでかくでかく大きな様子は、
「だいだらぼっち」とかを想像する要素のひとつ、だとかは
昔からよく言われているものですが、

このおばけデザインが果たしてどういうところが源泉になって
「おきく」さんだとか「おいわ」さんだとか「ねこまた」だとか
「見越し入道」だとか「河童」だとか「ろくろ首」だとか
「茶坊主」(茶道小坊主と同様。お茶どうぞ、と出て来る一ッ目とかなおばけ)
だとかいったお芝居などでおなじみさんだった面々と
同じ画面に描かれることになったのかは、未詳ですが、

芳虎シショーの独自発想かと言われると、
他にも雲に目鼻をくっつけてる絵はちらりほらりと見ることも出来ますので、
なにかデザインのお手本になるようなものはあったんだろうナ、

と考えられます。

まさに、雲をつかむようなもん。いますこし観察の蓄積が必要ですな。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは
おフィッシュの中のゼントルメン。「じんぎょ」さんです。
 
じんぎょ 仁魚

海の中に住んでいるという巨大なおさかなどんで、
船に襲い掛かるような悪魚がいればこれを追っ払いまくり、
小魚の群れをバリバリあさるような大魚がいればこれを諌めるという
こころやさしき硬骨魚類なのだとさ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップどっかんは
母なる海。父なる谷。「ちちがたにのうしおに」さんです。
 
ちちがたにのうしおに 父ヶ谷の牛鬼

伊勢の国のきれいな山間にある父ヶ谷にいたといわれている「うしおに」で、
これが住み着いていたあたりは「牛鬼淵」と呼ばれてたんどトサ。

むかし、ふたりぐみの木挽(こびき 材木を切り出す職人)が
この父ヶ谷で仕事をしていると、どこから来たのかヨクワカンナイひとが
やって来て、仕事の様子やらのこぎりについてやらを毎日きいて来るので

「このひと、なんなんだろ」

と、怪しんでいたのですが、ある日、木挽がひとりで作業をしてるのを見た途端に
このいつも話しかけて来るひとが姿を巨大な牛のようなものに変じさせて
がおーーーッと襲い掛かって来た食べちゃったんだってサ。まぁ恐い。
さて、「和漢百魅缶」本年の通常運行だいいちばんのアップは
万亭応賀シショーのデザインしたうそ天人から、「すってん」さんです。
 
すってん すっ天 

『和談三才図笑』に載っているもので、
和漢百魅缶には既に「がってん」を載せているので第2弾になりますネ。

「すってんてんになっちゃったよ」という言葉を
他化自在天とか梵天とか、お経によくある「なんちゃら天」に
あわせて出来ているものですが
後年、応賀シショーの息子がこの手のやからになっちゃって
家庭崩壊が発生してることを思い出すと、ちょっぴり複雑。
あけましてどうも。「和漢百魅缶」本年のデータ初アップは
としのはじめの連続アップ興行。1月4日のまるまる24時間を駆使して
用意した100のデータをどこまで描いてアップ出来るか、という
連続アップ興行を勤めさせていただきました。

さすがに、描いて、画像調整して、ページデータつくって、データを送信して、
までの作業時間をそろばんにかけたら、100までというのは
秒数的に不可だろう、と事前から言われておりましたが、

結果は24時間、下書きなどの事前仕込み一切無しで、50アップ。
まで、こぎつけることが出来ましたので、まぁ「おんの字かのぅ」とでも
思ってくださりませ。(平伏)

ばけぎぼし(化け擬宝珠)
あいらくちゅう(愛酪虫)
こういんちゅう(好婬虫)
ふちのかめ(淵の甕)
おおはんざけ(大はんざけ)
きょくそくおばけ(脇息おばけ)
ばけはり(化け針)
ひのお(火の尾)
あかいはこしろいはこ(赤い箱白い箱)
ことりばばあ(子取婆)
ねどこにかわ(寝床に川)
ロンコロオヤシ
しろとりのいらつめ(白鳥の僮女)
ごりんさん
きんちゃくいか(巾着紙鳶)
おおくぼしんでんのきつね(大久保新田の狐)
こうもりおろし(洋傘下ろし)
しろうさぎ(白兎)
りしんげん(李審言)
すがいのおばけ(酢貝のおばけ)
せんちのおばさん(雪隠の小母さん)
こみのがわのだいじゃ(小蓑川の大蛇)
ねなしかづら(根無葛)
おにのめ(鬼の目)
おにのこめ(鬼の米)
てどりぶちのぬし(手取淵の主)
うおぶちのぬし(魚淵の主)
いわしもりさま(鰯森さま)
ぜんもんぶち(禅門淵)
しちほんあし(七本足)
むしおいみょうじん(虫逐明神)
じんぼうこうちゅう(腎膀胱虫)
いふちゅう(胃府虫)
たんふちゅう(膽腑虫)
いさくだどん(伊作田殿)
ばいこたいしんひろひさ(倍痼大進腸久)
へにしはいえもんきゅうや(盤西肺右衛門球也)
ましょうみち(魔障道)
じごくのしょうこ(地獄の鉦鼓)
ちちだき(乳滝)
かんせいちゅう(巻臍虫)
しょうちょうちゅう(小腸虫)
だいちょうちゅう(大腸虫)
いせたざいしょうあしねと(院染多宰相悪粘)
りょくのうほうし(緑能法師)
めちじんだんじょうのかみぶどうだ(米地神弾正尹武藤太)
らくたまあぜち(楽玉按察使)
かさぼとけ(瘡仏)
みちのおういし(道の王石)
ひげくろのさだいしょう(髭黒左大将)
あけましておめでとうございます。
こおりんていひょーせんです。

毎年のためしどおり、さっそく本年も、
昨日しまったハズの硯を24時間もたたないうちに
ずいっとひッ張り出して来て描いた本年一枚目の絵を
試筆として「クロヌシカガミ」のぎゃらりぃにアップしました。



2011年本年の試筆『太虚無雲清鏡無痕』



本年もまたまたどうぞ、よろしくご引き立てのほど、お願い申し上げます。

2011年 孟春
こっとんきゃんでい 氷厘亭氷泉 しるす


今年最後の絵はコチラですじゃ。よく拝むべし。
さて、いよいよ本年の「和漢百魅缶」も舞い納め、千穐楽でございます。
と、いうことで、やっぱりきました連続アップ、どばっと
東西からいろいろと戯作やら戯曲やらをひっぱりだしてまいりましよヨ。

では、とざいとーざいーーーー。

(びら は こちら

やぶにらみ(籔にらみ)
 ――万象亭デザインの中でも最もみんなに書かれないであろう方をチョイスしました。
ふくろうほうし(梟法師)
 ――江戸初期のものがたりは足利時代のメルヘンチックが色濃くのこっていてステキです。
こうみょうだま(光明玉)
 ――にんげんの心裡をついた事件。最明寺入道の裁判物なおはなしのひとつ。
リリス(Lilith)
 ――いまはその存在が失われてしまった遥か昔の活動写真の筋書きから。
トロイヤン(Troian)
 ――とろとろします。
ヴィエイユ・ソルシェール(Vieille Sorciere)
 ――物語に出て来る魔物は生き血をものすごく重要視しますよね。東西問わず。
クイーン・マブ(Queen Mab)
 ――シェイクスピアは坪内ハカセの翻訳でよむと時代劇すぎて佳い。
ラウアール(Rahouart)
 ――「かしゃ」に近いですよね。考え方としては。
そうじょうひ(草上飛)
 ――商取引用語のなかに混じっててもわからなさそうな音ですが、実はすごいケモノ。
ごしょうこうがん(蜈蚣紅丸)
 ――はじめにコレを腫物につけてみた、という某廟のおじさんは相当なものずき。
じょうせいしゅ(上清珠)
 ――「珠もの」は「石もの」に続いて描き分けのむづかしい峠です。
きゃっかじゃく(却火雀)
 ――この名前をキーボードで打ち込もうとするとドウシテモ「却下」になっちゃうのです。
 誰か辞書に搭載してください。
ぺらのたい(紙幣鯛)
 ――明治の戯文ものから、今回は突瓢子史の茶説。
 ほかにも、色々とへんな魚仲間が何種類かいますが、それはまた後日。
おみなえしひめ(女郎花姫)
 ――京伝の『浮牡丹全伝』から、牡丹灯篭をともしてやって来るユーレイさん。
おおゆきのけしょう(大雪の化生)
 ――大昔の浄瑠璃『あさいなしまわたり』を久々に読んだらみつけたのでジャーンとアップ。
きたいわくらのそうげん(北岩倉の宗玄)
 ――「清玄×桜姫」の亜種「宗玄×唐琴姫」から。万象亭デザインの「箱入娘」はこの作品から。
あかのぼうこん(垢の亡魂)
 ――京伝のお湯をテーマにした戯作から。大晦日に出たというところから今回の主任です。
 「あかなめ」が実はあんまりメジャーになれてなかったことの証明のひとつ?。

たけつぶもろこしのすけ(竹十部もろこしの介)


以上、つつがなく、2400項目目に達しまして、
本年の和漢百魅缶はひとまず千穐楽。
また明年も、あいかわらず色々と描き散らして参りますにつき
あいかわらぬごひいきのおひきたての程、
ひとえにこいねがい上げまする。(平伏)

とざい、とーーざーーーい。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
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