忍者ブログ
氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  
[438]  [439]  [440]  [441]  [442]  [443]  [444]  [445]  [446]  [447]  [448
今月の「和漢百魅缶」にじゅうくひら目のアッアッアップは、
ぴーちくぱーちくぷっぷっぷっー。「がっこうすずめ」さんです。
 
がっこうすずめ 学校雀

明治のころの言葉から出来たデザインもので
ぴーぴーぱーぱーうるさく騒ぎながらあたりを飛びまわるというもの。

学制が敷かれて以後に出現したあらたなジョブ、
小学校や大学の生徒たちを昔ながらの方式でヘンナ鳥に仕立てていて、
これが着実に進化いたしますと「月宮鳥」になります。

ぴー。
PR
今月の「和漢百魅缶」にじゅうはちひら目のおかたは、
ほかほかホワイトじじい。「はくとうこう」さんです。
 
はくとうこう 白頭公

大陸の妖怪のスタンダード、「ドレソレが出てくるのはナニナニの前触れ」のひとつで、
こちらは、ごはんを炊いてる甑(こしき)の中に、白い髪のじいさまが出る、というもの。

『捜神記』などにある話で、これが出て来るのがあるのですが
それで出て来るうらないのひとは「これは大いなる変事の前触れです」と判じてます。

ポコっとごはんの中に浮き出て来たこの白い頭が
そのあとどうなったのかは、別に書かれて無いのでヨクワカラナイのですが
……たぶん、消えちゃうんでしょうね、ポコっと出た直後に。
今月の「和漢百魅缶」にじゅうななひら目のおばけさんは、
ニョキーーーーーーン。「てんぐのおとり」さんです。
 
てんぐのおとり 天狗囮

鼻が、にょーーーーーんと延びるおばけ(はなのび)が
九州には居たりしますが、こちらさんはそれとは別。

天狗のような高い高い高いお鼻をお持ちなおかたです。

もともと「てんぐのおとり」という言葉は、
鼻が高い(外見・精神含めて)ことを表現した言葉で、
コチラは、それを端的に図像にしてあるデザインものです。
今月の「和漢百魅缶」にじゅうろくひら目のアップは、
ぽんぽん歩くぜ。「てぎのがえし」さんです。
 
てぎのがえし 手杵返 

土佐の国のやまのなかに伝わるおばけで、
わら打ちとかをするときに使っていた道具の手杵(てぎね)に似た
体格をしていて、くるくるとびまわりながら
ドシドシンと、ひとのうしろをついて来たりしたというものです。

足跡は、まるっこいものがぽつぽつぽつと
一列にずっと並んでたといいますから
遠江の国の「一本足」とか伊勢・大和・紀伊の国の「一本だたら」とかと
同様のお仲間でござい。
今月の「和漢百魅缶」にじゅうごひら目のアップは、
お酒がちゃっぽり入ってます。「じゃまあらし」さんです。
 
じゃまあらし 邪魔あらし

山東京伝の『怪談摸摸夢字彙』に登場しているもので、
「やまあらし」を下敷きにしてデザインされたもの。

お酒のとっくり(酒席のではなくて酒屋さんでお酒が売られる時のもの)が
からだになっていて、歩行はべろべろのぐでんぐでんでフラフラ。
ひとの邪魔をしていってはニコニコよろこびますとやら。

ああ、生酔いは迷いに通ず。ほどよく摂取アルコール。
今月の「和漢百魅缶」、にじゅうよんひら目のアップは、
でっかいツリーにゃご用心、「まじんのけぼく」さんです。
 
まじんのけぼく 魔神の化木 

数々多数の殺生をくりひろげた魔神や悪い精霊などが
「なんというあばれようじゃ、まかりならん!」と罰を受けて、
千年の間、ただの樹木として、つったちつづけてなければならない、
と、いったもので、

むかし、土佐の国のある畑の近くには
これが生えていたそうで、畑仕事のために伐採しようとした農民が
魔神のたたりにあって、いのちを落としたりしたそうです。

…たたりでいのちをまた取ってたら、
永久に樹木にされてる罪がなくならないような気がしますが
まぁ、そこらへんがスーパーナチョラルの真意なのでしょう。
今月の「和漢百魅缶」にじゅうさんぴら目のアップは、
昨日がきつねで本日ぁたぬき。「なあごむじな」さんです。
 
なあごむじな なあご狢

荒波やでおなじみの佐渡につたわるむじなもんで、
ひとのしめてるフンドシやコシマキをさっさかさーのはやわざで
ゆるめて手元にスッと取る、という化け術が得意技だったという、御仁。
今月の「和漢百魅缶」にじゅうにひら目のアップは、
ふんどしばんざい。「あかふんきつね」さんです。
 
あかふんきつね 赤褌狐

下総の国は、佐倉の飯田というところに住んでたというおきつねどんで、
いつも真っ赤なおふんをしめているのがトレードマーク。

ひとが近くを通りかかると、グッとふんどし引き締めて、
「すもうとるべよー」と呼びかけて来たそうで、
特に定番の化け術をつかうことは少なく、
妙なことが好きなきつねだ、ということで有名だったトカ。
今月の「和漢百魅缶」、にじゅうひとひら目のアップは、
おにおに居たおに。「おにふくろのおに」さんです。
 
おにふくろのおに 鬼袋の鬼

陸中の国の平泉、弁慶が義経をまもって立ち往生した事で有名な
衣川(ころもがわ)の奥のほうにあった鬼袋という土地に
住んでた、という鬼たちで、

衣川のあたりの土地が田畑にするためにきりひらかれていった頃、
この鬼たちが人間の邪魔になってきたそうで、
ところの領主、上郡山軍太(かみこおりやまぐんだ)は
治兵衛と治左衛門という腕のたつ狩人の親子に下知をして
これを退治させたということです。
今月の「和漢百魅缶」、にじゅっぴら目のアップは、
ふなのりヤナムン。「ウミユーリー」さんです。
 
ウミユーリー

沖縄の糸満の海とかで言われていたおばけで、
舟の姿になって海の上にあらわれて、

「こっちだこっちだ」と針路を示しているように
ひとの舟の前を進んで行ったりしますが
これについて行ったりしてしまうと、

突然に、この「ウミユーリー」の舟がパッと姿を消したり、
いきなり針路を変えたり、急展開。

「なんだなんだ!?」と思っていると
人の舟は岩場やら暗礁やらに激突して
ひっくり返ったり、壊れたりしちゃいましたんだトサ。
今月の「和漢百魅缶」、じゅうきゅうひら目のアップは、
名前がもとでこうなった。「もがみげんぞう」さんです。
 
もがみげんぞう 最上源蔵

陸前の国は半子町にある痘神(いもがみ)さまで、
もともとは、最上源蔵(もがみげんぞう)という侠客のお墓で、

「もがみ」という名前が「いもがみ」に近い! 

という理論が引き金となって、
むかしむかしは天然痘にかかった子が治りますように、と
お参りをするのが絶えなかったんだトカ。


天然痘よけというのは、いまではあんまり
ご利益があると言われても振るわないご霊験ですが、
逆に、天然痘よけの種痘が行なわれなくなって久しい時代ですから、
イザ、というとき、その辣腕をふるう機会が無いともいえませぬ。

そんな機会、あったら怖いですが。
今月の「和漢百魅缶」じゅうはちひら目まアップは、
でかいぎょ。「ばしゅいぎょ」さんです。
 
ばしゅいぎょ 馬首異魚

清朝の頃、康熙帝の15年に大風とともに
流れ着いたというでかいナゾの魚で、
『海塩県志』に曰く、形は車輪のようで頭は馬みたいだったトカ。

車輪のごとし、という形容は、マンボウとかにも使われてる
漢文ではまんまるいというフレーズですので、
マンボウめかしてデザイン描きをしてみました次第。


おまけ。
ファミコンな時代の鉄則。3色構成のドット絵で描いた版。

プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
妖界東西新聞

妖界東西新聞 日刊紙だから まいにち更新中

和漢百魅缶wiki 検索用に。

2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


最新コメント
[01/24 دکوراسیون منزل]
[11/29 NONAME]
[05/08 100]
[01/13 佐藤]
[01/05 ひょ―せん]
妖怪マガジンYOMIMANDARA
月刊?妖怪マガジンYOMIMANDARA

文車堂版社妖改革宣言

新・妖怪党 部署一覧


 Logo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党




 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党



 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党



 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党

最新トラックバック
フリーエリア
© 2007-2024 Koorintei Hyousen

本ブログの内容、画像の無断転載、無断転用を禁じます。

忍者ブログ   [PR]