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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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今月の「和漢百魅缶」じゅうななひら目にアップいたしますのは、
ひさしぶりにドット絵でのアップ。「はすのかいい」さんです。
 
はすのかいい 蓮の怪異

イケにキレイなハスのハナ。縮めてイキハハ。
しかし、この花の美しさにビビンとこころが動いても
採ろうとしてはいけません。採ろうとするとイキが止まることになります。

近づいて行くと、ゆらり、風に動かされたように
花はだんだん動いてゆき、採ろうとした人は自然とこれを追ってしまう、
それはだんだん魔術のように、人を水辺にチャプチャプと進め、
ついにはザブーーーーーーーン、ブクブクブクブク。
水中にしずめ込んで、あわれな有様にしてしまうんだとか。

教訓、きれいな花をみつけたら、まずは浮き輪をつけましょう。
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今月の「和漢百魅缶」じゅうろくひら目のアップは、
顕微鏡では見えないビールス。「ひだるむし」さんです。
 
ひだるむし 餒病虫

血糖さがればグーグー響ける、「おなかのむし」の一種というか強化版で、
これにとりつかれてしまうと、やたらとお腹が空いて空いて、
ついつい色んな食べ物を意地汚く食べまくらないと
気が落ち着かないような人間になってしまうそうでござる。もぐもぐ。
今月の「和漢百魅缶」じゅうごひら目のおばけさんは、
不法耕作ご注意。「あくだ」さんです。
 
あくだ 悪田

大和の国に伝わっている土地に関する言い伝えで、
「病田」(やみだ)とか「縁起田」(えんぎだ)とか呼ばれているものの仲間。

こう呼ばれている耕作地に不用意に入ってしまったりすると
よくないことが起きたりすると言います。
今月の「和漢百魅缶」じゅうよんひら目にアップのおかたさまは、
地球のでっぱり。「さんかん」さんです。
 
さんかん 山官

大陸に伝わる、「やまのかみ」様で
山に宿っている精霊、とか、そういう感じのもの。

山の中で人間が勝手な振る舞いをしたりするのに対して
「コラッ!!」と言ってくる態度は、もちろんコチラの場合も
洋の東西を問わぬ、不変のステータスであります。
今月の「和漢百魅缶」じゅうさんひら目のアップは、
帆立や牡蠣は入ってません。「ほっかいさま」さんです。
 
ほっかいさま 行器様

陸前の国の古内に伝わっているもので、
むかしむかし、空から行器(ほかい)がポーンと落下して来て、
村人がそれをおっかなびっくり開けてみたら
なかには出来かけのお赤飯がつまってたというふしぎなもの。

村人たちは相談コマンド実行の後ち、
「これは瑞なることでアル」ということで議決して、
稲荷神社としてこの行器をおまつりしましたんだとさ。


中身の赤飯が「出来かけ」だったってトコが
なんだかふしぎ度をたかめてるミョーな昔話。
今月の「和漢百魅缶」のじゅうにひら目のアップは、
目玉が出てないほうです。「ばけほんぞん」さんです。
 
ばけほんぞん 化本尊

仏さま、というより、仏像が化けたもので、
おばけづくしな感じの、こども向け錦絵や絵草紙に
いくつも描かれているもので、
姿かたちの考え方としては、「塗仏」(ぬりぼとけ)とかと一緒。

絵として描かれるときは大抵、あかんべーをしたり
びっくり顔を振り上げてたり、狸や狐がむかしかやってた
仏像に化けた際の「びっくりさせる」用の手順と同じのようです。
今月の「和漢百魅缶」じゅういちひら目にアップするおばけさんは、
だんだん冬に近づきます、「うじのこたま」さんです。

 うじのこたま 宇治のこたま

紀伊の国に伝わるふしぎな音で、山の中でどこから鳴ってるのか
さっぱりわからない音がきこえて来て、
その音は耳を頼りに追いかけてみても、いつの間にか消えてしまったり、
しばらくして思いもよらぬ距離から響いて来たりしたんだトカ。
今月の「和漢百魅缶」、2010年10月10日のアップにあたりますのは
10には特に関係ナイ。「らんぷこう」さんです。
 
らんぷこう 硝灯公

明治になってから幅をきかせつつも、
明治の後半には電灯という商売がたきも出現して来て、
現在は、あんまり出番の無い照明器具のランプですが、

おなじく明治の頃に幅をきかせだした
芸者さんの間でちょっぴりつかわれていたものがこちらの
「らんぷこう」様で、ようするにおぐしのピカピカな
あまりお金ばなれのよくないお客さまのことを
このように評したものでございます。ふぎょん。

服部撫松の「硝灯の怪談」という漢文には
こちらの「らんぷこう」については「昔日、これをやかんあたまという」
という注とかもあって、

まぁ、いつの世も、あそび上手もあれば、お下手もある
のサンプルとなっております。
今月の「和漢百魅缶」、きゅうひら目にアップいたしますのは、
水辺でキョロキョロ、「みずいたち」さんです。
 
みずいたち 水鼬

川原や湿地に出て来るいたち達のことをさしたもので
越後の国や、伊勢の国などで呼ばれているもの。

川っぺりの化け術をあやつる動物といえば、
「かわうそ」、「かわそ」などが各地で実績を上げていますが、

この「みずいたち」も、化け術を弄しては
ちょうちんみたいな明かりでひとを「道はこっちこっち」と
無言でだまして川に没入させたりしてましたソウナ。


「かわいたち」(川鼬)とも、呼ばれております。
一書に「かわうそのことだ」という意見ものぼっていますが、
川獺はかわうそで、ちゃんと昔話があったりしますので、
やっぱり、水鼬は別物。
こんげつの「和漢百魅缶」、はちひら目にアップいたしますのは、
あるときは肉食獣、あるときは老ぼれジジイ、「ろうや」さんです。
 
ろうや 狼爺

きのうは、「きぬがさおおかみ」だったので、今日はウルフ。

山東省は正平村のあるじいさん、最近ビョーキがちでちょいとヨボヨボ。
ある日、ちょいと散歩に出て来るよ、と家を出たきり、ちょっと帰ってこなんだが、
ポコっと家に戻ってきて、また、ヨボヨボと暮らしてましたとさ。

一方、ある月、ある日のことサ。
村の男がてくてくと、山での第一次産業を終えて村の近くにさしかかると、
「ガルルル、グワァ」(おい、にほんあし、おとなしく摂取されな) と、
草むらの中から出て来たオオカミに襲われます。

逃げる、逃げる、たじろぐ、逃げる。
ついに男は手ごろな太さの樹の上に逃げ登りますが、
オオカミはしつこく追ってきます。

そこで男は持ってた斧をぶんまわしてこれ以上は近づけまい、と、総攻撃。
たまたまオオカミに斧は当たって、いささかの手キズを負わせます。
火とみずからの血は怖いものとおぼゆのは野生動物のサガ、
オオカミは、草をわけわけどこかへ逃げ去っていったので、男はホッとため息。

樹から降りて、村へ早足で帰りますが、
フト、あしもとをみてみると、血のまじった獣の足跡。

ポツポツポツと続いているのを、たどってゆけばおらが村。

それが、例のじいさんの家だったので、じいさん(プラス、その家族)無事か、と
戸を開ければ、特に変わりはない様子。

しかし、じいさんが「転んだ」とかいう理由で少し大きなケガをしたんだよ、という
家族の言葉にピピンと第六感が働いた斧男は、こっそり耳うち、
家族は「まさか!?」と思ったものの、男がじじいをふんじばると、
パッと姿は、イヌ科イヌ属。

じいさまによくも化けくさったな! と、退治されてしまいましたトサ。
今月の「和漢百魅缶」、ななひら目にアップいたしますのは、
シルクのかみさま、「きぬがさおおかみ」さんです。
 
きぬがさおおかみ 衣襲大神

常陸の国や上野の国の農家でまつられている蚕の女神さまで、
「衣襲」、「衣笠」、「絹笠」などの字があてられてます。

江戸時代のおわりから明治にかけて、
輸出産業のたかまりとともに養蚕に関する錦絵が
江戸(東京)にやって来たひとのお土産用として
かなりの種類、売り出されたりしていましたが、

その中には「わくむすび」や「おおげつひめ」といった
古事記に出て来るような神様に混じって、
こちらの「衣襲大神」を描いたものの、
わりとあったようで、数種類、見受けられます。
今月の「和漢百魅缶」、むつひら目のアップは、
カラフルクラウド。「ごさいしゅつうん」さんです。
 
ごさいしゅつうん 五彩出雲

近江、讃岐、と、だんだん西の方角に進んできましたので、
ドザブンチョブリンと大陸にまで泳いでいってみました。

大陸の坊さんのひとり抱玉(ほうぎょく)は、
毎夜毎夕ねむるたびに口の中から
五彩の色した雲をモクモクモクンチョと出雲させた、というもの。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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