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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ふるふるとビマス。「こうひそ」さんです。
 
こうひそ 紅飛鼠

交趾とか、南の地にいるという飛鼠(ひそ)の一種で、
葉っぱのあいだなどに入っているときは必ずニ匹そろって入ってる
というところから、ほれぐすりになるヨ、という俗信がございましたトサ。

飛鼠は文章によって「むささび」だったり「こうもり」だったりで
ピューっと飛ぶ哺乳類だったらどっちでもさしちゃう言葉なのですが
『太平広記』でむささびの近くにいたのでそんな感じの形に。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
陽気なさえずり。「おちちんぷんぷん」さんです。
 
おちちんぷんぷん

土佐の国は田ノ口村などにつたわる昔話にでてくる鳥で
「ちんぷんこがねやあうやおててこおちちんぷんぷん」という
とんでもなく長くてメロディカルな鳴き声で鳴く、というふしぎな鳥。

あるじいさんが畑仕事の途中、偶然にこの鳥を手に入れて
(石をほっぽり投げたら、命中して枝の上からポロンした)
家に帰って鳥鍋にして食べたところ、次の日からじいさんのおならの音が

鳴き声と同じ「ちんぷんこがねやあうやおててこおちちんぷんぷん」
という音がするようになっちゃった!!まぁスゴイ!!
お殿様もそれを聴いてびっくり!!ご褒美をたまわりめでたしめでたし……

とり肉になっちゃって、アラ残念。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは
ピラピラですが、たからもの。「さるごへい」さんです。
 
さるごへい 猿御幣 

むかし、山へおじいさんが薪木ひろいに出かけてゆくと
あっちこっちから猿が出て来て、「じいさん、遊ぼう、遊ぼう」の連呼。

じいさんは、薪木ひろいが出来ないから困るなぁと思ってましたが
猿たちの情熱に負けて、日の暮れるまで遊んであげましたとさ。

すると、遊んでくれたお礼の品、として猿たちがくれたのが、ひとつの御幣。
「じいさん、あげる、これを振って、お米やお金を願えばソレが出て来るから」
と、猿たちは教えてくれましたが、じいさんはソンナバカナ、といった感じで
まぁ受け取るだけ受け取ってご帰宅。

ばあさんに向かってその報告をしたところ、激怒はされなかったので
「ま、そんな事は起きなかろうが、猿たちの言ってたとおりやってみるか」
と、じいさんが御幣をふりふりすると、お金がザーーーーーーーーーーーーー。

ばあさんがびっくりしたので、さらにまた振ってみると
お米もザザザザーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーコメコメ。
「こりゃ猿たちに大したものをもらったもんだ」と喜んだトサ。

と、こまかく来歴をしるしませば、そんな感じの次第です。
もちろん、昔話の鉄則、となりの貪婪なじいさんばあさんがコレを見て、
真似をするんですが、もちろん、思惑は失敗。
なんにも出ない本当にタダの御幣をもらっておしまいです。

(赤い紙をつけてある御幣で、「あかいへい」→「あかんべぃ」だ、というのが結末)

猿どもも、意外とすごい宝物を持ってござるな。




なお、あちらやこちらから「描かないの?」との投げ文があったので、
大津波にともなって湧いてきた風説(知らぬ小さい女の子が野良猫をダッシュで持ってった話)
ねこおんなのこ」さんも本日は併せてアップしました。
 
ねこおんなのこ 猫僮女

猫だっこジャージ猛ダッシュ女児。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップ、ニョッキリは!
おおきいものはいるものだ。「おおがめ」さんです。
 
おおがめ 大亀 

海にぽっかりお山がみえる。けれど昨日までなかったよ。
するとあの山いち夜で出来た。それはげにげにナゾなこと。


と、いった感じで出没したナゾの山、海辺のひとびとが
なんなんだろう……、と怪しんでいますと
ある日、水中からざばーーーっと亀の顔(超絶巨大)が!!


海にぽっかりお山がみえる。いえいえあれは亀の甲。
けれどすごいね一里はあるよ。世にもまれなる大亀じゃ。

そんなこんなで正体が判明した山でしたが、
次の日の朝には、どこかにいっちゃって海に姿はありませんでした、

と、いった流れの話が『怪談御伽猿』(1768)に
書かれたりしてるものでして、陸地と見まがう「あかえい」よりは
坪数が狭いのですが、おはなしとしては、この手のものに尾ヒレがついて
どんどん面積を広めていったんでしょうな、と
九十九屋の大人のお説をききかじりつつ敷衍の蒙説。
さて本日の「和漢百魅缶」へのアップは
さらさらさらさらさららさら。「つちまき」さんです。
 
つちまき 土撒き 

甲斐の国の都留郡のみなみのほう、道志村につたわるもので
頭上から土をまいて来るような音が鳴ってくるというもの。
 
ただ耳に説明をきくだけでは単純きわまるものですが
うすきみ悪いところとかに出たので、怖がられてたようです。


砂をまく、っていう表現がこの手の妖怪には各地で使われてるのですが
土をまく、に替わった場合、どの程度の感覚の差があるのかは知りません。

ま、「あずきあらい」の仲間に「こめとぎばあさん」とかがいるみたいな感じで、
実際のところは耳に伝わるおなじような音の感覚を謂ったものなんでしょナ。
ふーん。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、ごろんがらん、
かなもの、きゅうこうか。「かまっこさがり」さんです。
 
かまっこさがり 釜っこ下がり

羽前の国は置賜郡のはじっこのほう、小国のなかの長者原という土地に
つたわっているもので、ぶらん、と釜っこ(やかん)がぶら下がるもの。

なんでも、決まった地域の家々をターゲットに出て来たそうで、
その標的に該当する家屋敷には、毎朝、毎朝、毎朝、毎朝、
庭の木にぶらーんとこれがぶら下がってたり、

だんだんエッスカレーチョして参りますと、毎朝
「おはよう」という頃になると
家の梁(はり)の上からぶらーんと下がって来たりして
ついには「気味悪いからこの家は出て行こう」の決断を
一家に下させたりしていたというおハナシ。

家の中にまでぶらぶら出て来るんですから、
おなじヤカンで信濃の国の「やかんづる」さんに比べると、
なかなかメーワクなるおどかしようですナ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
刈っては生えるいたちごっこ。「ふうぞくかいらん」さんです。
 
ふうぞくかいらん 封俗貝蘭

1907年ごろからぼろぼろと雨後のタケノコみたいに生えて来た
自然主義な文学に対して政府が発した「風俗壊乱ニヨリ発売停止」
というお達しを「嘲笑」も込めて採りまぜた戯文などに出て来るもので、
「フウゾクカイラン」を「蘭」の花に仕立てた昔ながらのデザインもの。

でも、明治も40年代にさしかかると、漢文やら戯文やら都々逸やらで
こういったデザインおばけをニョキニョキ活躍させる! いひひひひ!!
という執筆勢が雑誌のメインではなくなってるので
あんまり世を風靡するような作品展開もとぼしい感じ。
(後代までやってたのはその流れを受けて育った外骨センセイあたりの流れぐらい)
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは!!
ほっくりほっくりほっくりほっくり。「ほっくり」さんです。
 
ほっくり

佐渡につたわっているもので、むかし、東平という名前の石工さんが
夜道をあるいていると、地蔵川というあたりで

「東平ほっくり!!」

というナゾの呼びかけをされました。
こいつはむじなの仕業だろうか、なんだろか、と思いつつも
いきなり変な呼びかけをされたのでイラっと来た東平さん、
「バカっていったほうがバーカ」とおなじ論法で見えぬ相手を攻めます。

「そういうもんが、ほっくり!!」

すると、すかさず間をあけず、ブレスもなしにタンギング。

「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」
「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」
「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」
「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」
「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」
「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」
「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」
「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」
「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」
「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」
「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」
「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」
「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」
「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」
「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」
「東平ほっくり!!」
「そういうもんがほっくり!!」


結局、この舌戦は夜明けまでえんえんつづき
コケコッコーの声のするまで、「ほっくり!」の応酬はつづいたんだそうな。
 

似たようなものに「ちんちろり」という妖怪などがおりますが
この手のお話は、実におうむがえしほっくり。


■残菜話
4月2日にアップした「からじん」は精密検査の末「からじし」と判明しましたので校訂いたしそろ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、ボコボコビャン
シオミリバー in 「かわっそ」さんです。ボコボコビャン
 
かわっそ

肥前の国は杵島郡、武雄のあたりにながれゆく潮見川あたりが巣な、
川の中に出て人や家畜をひっぱりこんで悪さをしていたものもの。
はやいはなしが、「河童」のお仲間でごぜぇます。

ひょうすべ」さんたちとは関係が深いので、
カラーリングはやっぱり狩野な古式にのっとってイエローひょうすべん。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ヘモグロビンがはいってます。「いくし」さんです。
 
いくし 生石

豊後の国の大分につたわるもので、いまの西大分駅あたりに
どすーんと座ってた大きな石で、土の下にもずーんと背高く埋まってて
ひとびとからは生きちょる石、と見られつづけていました。


 そのあたり地名「生石」は、この石さんが名前の由来。


むかし、この石はどのくらいあるんだろとでも考えたのか
石のまわりをどっさりどっさり掘り起こしていったところ
その作業でできた石の欠けからドロドロドロと血のようなものが
流れ出して来たので「わぁ、やっぱり生きてる、こわい」と
ひとびとは思ったりしたんだトサ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
コペルニクスのおやじなてんかい。「がきのめしわん」さんです。
 
がきのめしわん 餓鬼の飯椀

東里山人(とうりさんじん 山東京伝のお弟子すじにあたる鼻山人)が
あの世にいったあとの弥次さん喜多さんのおちゃらけ道中を書いた
『読而未来記』(よんでみらいき)に出て来るもので、

真っ暗すぎてほとほと困る「くらやみ地獄」を便利にあるくための
(それじゃ地獄の責め苦の意味が100パーセントカットですばい)
「ちょうちん」を売り出せばイイダロウと喜多八のバカが考えて、

餓鬼道から、触れればたちまち火に包まれてボーボー燃え立つ
「餓鬼」たちの飯椀を輸入して来る、というくだりに登場して来ます。


この本は、ほかにもふたりは焦熱地獄でかんぴょうを乾かしたり、
八寒地獄で凍豆腐や氷餅を製造したり、なかなか
地獄の環境をテクノロジーにしてるあたりが面白きもの。アハハ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは
チェリー・レッド。「あおたきのちざくら」さんです。
 
あおたきのちざくら 青滝の血桜

磐城の国の草野村、絹谷にある
青滝という滝のたきつぼには、おおきな大蛇がおりました。

ある年、ひでりがつづいて村の水が涸れ果ててしまったとき
この滝つぼから水をひいてこよう、ということになったのですが
その計画を阻んで来たのはこの滝の大蛇、

そこで村の若いものの中でも勇敢なるひとりが
刀をくちにくわえて、ドボン。はげしい水中戦の後ちにコレをざっくり。

みごと大蛇を退治して、水は村へ引けるようになったのですが
このときに大蛇から飛び散った血しぶきが滝のまわりにあった
桜の木にシパパパパ。

大蛇のうらみが沁みたか付いたか、これ以後、
ここの桜は伐ると中から必ず真っ赤な血のようなものがタラタラ出る、
と言われるようになって怖がられていたンだソウナ。


桜の木にはなぜだか赤血球なお話も多いですナ。ふしぎふしぎ。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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