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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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本日の「和漢百魅缶」へアップいたしますのは、
サラリーの大権化。「げっきゅうでんのぬえ」さんです。
 
げっきゅうでんのぬえ 月給殿の鵺 

ゼニトルメンバードこと、「げっきゅうとり」さんたちが、朝になると
ぶわーっと飛び来たって群集する白亜の宮殿・月給殿(げっきゅうでん)に
宿りついているという巨大なぬえつどり様でござい。

いちおー、おあしをいっぱい生やかせてみました。ふぎょふぎょ。
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本日の「和漢百魅缶」にアップのおかたは、
神通力は手工業。「ゆびせんにん」さんです。
 
ゆびせんにん 指仙人

むかし、ある娼妓(ゆうじょ)が山にこもって仙術修行、
ついに望みのものをパッとひとゆび、天をつくだけで
出せるようになったもの。

これを訪ねにやって来たのが、廓に出てた頃のお客。
指仙人となった娼妓の神通力を見て目の玉ぐるりんこ。
「どうか、そのゆび切ってもらいたい」


娼妓がお客とのカンケイを「かたいものなのヨ、うふん」と
いうしるしに渡していたものに、熊野さまの起請文や切った髪と並んで
知られていた切った小指を意識したオチがついてる落語なのですが、
スッとは展開がわかんないものになりつつありますな。
本日の「和漢百魅缶」へのアップどどーん、は。
とんでチョコチョコ山の道、「てんぐのろじ」さんです。
 
てんぐのろじ 天狗の露地 

信濃の国は佐久郡の山につたわるもので、
高いお山の岸壁あたりに、
ふしぎな形の岩や、背丈の小さい松の木などが、
スーッと山の上に向かってつづいているものを
(もちろん、頂上から見ればスーッと下がってるワケですが)
こんな風に、天狗さんたちの通る露地だと
いいならわしておりましたとやらいうおうわさ。

もちろん、天狗のことが人々のあいだで知られるようになる前は
かみさまだとか精霊だとかのものだと思われていたようです。
はい、本日「和漢百魅缶」へのアップは、
元素Auがいっぱいいっぱいいっぱいいっぱい。「しょうごんじゅ」さんです。
 
しょうごんじゅ 勝金樹

この木の実からこぼれた果汁が、ピチョンポチョンと落ちて
川の流れに入っていって、その底にある砂に触れると、
その砂が黄金になる、といったふしぎな樹木です。
さて本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
ザ・ヘクトパスカル・ミリバール。「なつのくろんぼう」さんです。
 
なつのくろんぼう 夏の黒ン坊 

ごうごうもくもくと沸き起こる台風の雲のことを「入道雲」
といったような感覚で擬人名化させて呼んでいたもののひとつで、
九州のほうでつかわれていたもの。

「くろくも もくもく くろぼうず」って文句が
原ゆたかサンのおばけのかるたにありますが
黒雲をおおきな坊主あたまの人間に比すっていうのは
わかりやすいものでございますナ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
おこめのーできはどうじゃいなー。「ねずみづか」さんでちぅ。
 
ねずみづか 鼠塚
備前の国は岡山城のおひざもと、
藩の武士たちが住んでいた屋敷地あたりにあった塚で、
ぽこんぽこんと空いた穴の中にはたくさんのねずみたちが住んでいて、
ここにお初穂をおそなえすると、作柄などがよくなる、ということで、
ちかくの百姓連中は、こぞって、このねずみさんを拝んでおりましたとやら。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
エイエイオー。「あつたのしらさぎ」さんです。
 
あつたのしらさぎ 熱田の白鷺

太閤記の講釈などに出て来るもので、
永禄3年5月、織田信長が熱田神宮に今川を討つ祈願をしに来たとき、
神社の中から馬の轡(くつわ)がチャリチャリ鳴る音が聴こえだして
それが東の空の方角へ響いていったかと思うと、
織田のとのさまの旗の先にふしぎな白鷺が2羽現われて、
その行く先をスイスイと飛び出したというもの。

ふしぎの鳥が行く先や軍事上の方角を示す、というのは
それこそ、大陸の古い軍記物にもあるものですが、

このふしぎな白鷺の現われたのをみた木下藤吉郎は
大声で「やーーーーー、これぞ熱田さまのおみちびきじゃ」と
まわりにふれまわって、大いに軍の士気をあげましたんだトカ。


ああ、いくさはやまぬものなり。たえぬものなり。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
プロパガンダに音は似てる、「おきくかんた」さんです。
 
おきくかんた お菊勘太 

陸前の国は志津湾に浮かぶ、籬島(まがきじま)と椿島(つばきじま)に
それぞれ住んでいた、お菊という美女と、勘太という若者が想いを通じたものの
たがいの島の人々同士が争っていたために、なかなか公然とは出会えず、
そのうちに勘太の家で、このことが露顕して一族のモンダイとなり、
勘太は座敷牢にぶちこまれてしまうことに。

そのことを知らぬお菊のほうは、想いびとを待ち続けて石になってしまった
松浦の佐用姫のように、夜毎に勘太を島で待っていましたが、
相手は出られぬ牢のなか。

「ああ、あのひとが来ぬなんて、もはや、あのひとはこの世のものでないのかも」
と、思いつめてしまったお菊は、ついに海に身をザボンボカン。
美人薄命、その花のいのちを散らせてしまったのでありました。

いっぽう、二十一日間の座敷牢での反省を命じられていた勘太は
二十一日目についに牢から出され、フラフラした足取りでおもてに出てまいりますと、
向うの島からスーッとお菊の姿が飛んできて、彼の目の前に現われたので
まわりにいた勘太の一族も、村の人々も大騒ぎ、
ふと、見てみると勘太が姿を消していたので、島中を探してみたらば、
浜に、お菊・勘太のふたりが打ち上げられていたんだトカ。

それまで紛紜ゴタツキのあった籬島と椿島の人々は
これを機にたがいに和して、暮すようになり、
お菊・勘太のふたりは一緒に夫婦塚に葬られたということです。


あー、要点かいつまんで要約しても長くなっちゃうイイはなし。
本日の「和漢百魅缶」へのアップ、は、
ああ忠臣のくびったま。「いがきじんじゅうろう」さんです。
 
いがきじんじゅうろう 井垣甚十郎

但馬の国の昔話は、あんまりうちに本がないので
なかなかアップできずじまいでしたが、本はボツボツ調査しだしてますので
ボツボツと但州からもアップです、というわけで、コチラさんに
ご登場を願ったわけですが、

井垣城の家老職として忠義に仕えていた井垣甚十郎でしたが、
どこのくにでも、おしろでも、出て来ますのは悪い家臣。
この悪玉たちの讒言にそそのかされてしまった殿様は、甚十郎を処刑。

しかし、その首は川をざぶざぶどぶんと
さかのぼっていったり、くだっていったり、あやしいことが多々頻々。

そうしているうちに、甚十郎の忠義の念か、
悪玉たちの悪事は白日のもとにピカピカされることとなり、
おのれのあさはかさを悔いた殿様は、甚十郎への詫びとして
立派な石塔を建立してあげましたとのコト。


お顔は、歌川風にさらさらり。
九月も半分こな本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
山の名前がなんだかイヤン。「ばふんがたけのだいじゃ」さんです。
 
ばふんがたけのだいじゃ 馬糞ヶ岳の大蛇 

周防の国の馬糞ヶ岳にある沼に宿っていた大蛇で、
この沼を棒っきれなどでぐるぐるねるねる掻き回したりすると
「ひとめら、なんてことしやがる」と怒って、必ず雨を降らせたんだとか。

この馬糞ヶ岳というヘンチョコリンな山の名前は、
壇ノ浦のそのむかし、このあたりに落ち延びてきた
平家のさむらいたちの馬のうんこがもり重なって、
それまでの山のかたちとは違ったかたちになったから、とか
いろいろと伝わっているようですが、
なぜ、あえて、その名を堂々と山の呼び名に定着させたのかは
いま考えると、なかなかふしぎ。
2010年のイソノ波平バースデーにおとどけする「和漢百魅缶」へのアップは
久々に世帯道具な器物おばけさんシリーズより、「かしつぼおばけ」さんです。
 
かしつぼおばけ 菓子壺おばけ

時代が前に前になるほど、あっけらかんと絵草紙などでの登場率が高かった
道具に目鼻や手足のはえたおばけさんたちですが、
こちらの「菓子壺」のおばけは、名古屋の井筒屋文助の店で出してた
この手のおばけ大特集番組なすごろくにあったものを
大々的にチョイスしたものです。

ふんどし。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、昨日の「あきうど」さんとは
食い合わせがよくないもの、「ふさがりゆず」さんです。
 
ふさがりゆず 塞り柚

商売人たちの間で使われていたダメダメあがったりな意味のことば
「ふさがり」と「さがり柚子」をぬえ合成させたような果物。

明治15年に小車桀の書いた戯文「食合毒取法」(くいあわせどくとるほう)には
「あき独活と塞り柚には、もと手を大きく回せば忽まち開くなり」
などという文章があって、「もと手」を間に組み込めばオッケーと書いてありますが
その「もと手」なるものが大量に手に入れづらいところが難点。(笑)
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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