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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
ザ・商業主義な植物、「あきうど」さんです。
 
あきうど あき独活

明治時代の戯文にちょこちょこ散見されるもので
「商人」(あきうど)と「独活」(うど)をぬえ合成させたような野菜。

うどの大木というと、フツーは使いようのないようなモノで、
ノコギリやオノでドンドンバリバリ切り倒しても文句の出るシロモノじゃありませんが、
この「あきうど」の大木となると、寄生虫とかがいっぱい居て
切り倒すと、なんだか惨澹たる光景が拡がりそうぢゃ、
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本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
イヤなめざまし。「おそくなります」さんです。
 
おそくなります 遅くなります

信濃の国は上伊那郡の箕輪村などにつたわるたぬきな昔話で、
村のみんなが夜明けまえに起きて畑仕事をしていた頃のもの。

戸をたたきながら「おかみさん、早くしないと遅くなるよ」などと
近所のひとの声が響いてくるので、ハッと目を覚まして、
「あ、しまった、寝過ごしたか、明ける前でよかったよかった」と
光速の手ぎわでゴハンのシタクにとりかかっていると
だいぶ作業が進んだころになっても、とんと
カラスのカーも、おケッコのコーも聴こえないし、
虫のリリリリリリリと鳴く音の方がよく耳に響く。

ん?さすがにおかしいな、と思ってちゃんと調べてみたら
まだまだ夜明けにゃ早すぎる夜中の頃だったんだトサ。

こまった狸だ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
遠江七ふしぎの中からひとひら、ポロン。「てんりゅうのぼたん」さんです。
 
てんりょうのぼたん 天竜の牡丹

天竜川に、夏のころになると決まって、
上流からトロトロドップンチョと流れて来たという
牡丹の花びらのようなもので、
決まってその時期に流れて来たというあたりがふしぎ。
また、大きさは1尺ほどあったそうで、なかなかビッグでふしぎ。
今年の重陽の節句に「和漢百魅缶」へアップしますのは、
餐菊花、飲清泉、「きくどうじん」さんです。
 
きくどうじん 菊道人

『清異録』とかに書かれているもので、
菊の花とキレイな水しかくちにせぬ、という霊獣なウサギどん。

菊の節句ですので、菊か栗か梨か何にしようか迷ったのですが
けっきょく、菊におちつきました。
今月今夜の「和漢百魅缶」へのアップは、
あばれんぼうガキンチョ国、「ヤンチャン」さんです。
 
ヤンチャン

『山海経』や『義経島めぐり』などに出て来る、いろんな島国に
見立てて、いろいろと不思議な国をつくってる
江戸時代のデザインもののひとつで、
国中がやんちゃな子供たちで構成されてるおくに。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
はら痛さんはー鳴くのかよー、ピーゴロピー鳴るのかよー、「げどくがん」さんです。
 
げどくがん 解毒丸

恋川春町の『腹京師食物合戦』のラストに登場するくすりの精で、
そのまま「解毒丸」というおくすりの精。

はらの中でごちゃごちゃ入り交じって戦乱を繰り広げていた
たべものたちを鎮定するために登場するのですが、
これに追いこめられた食べ物たちが行き着いて逃げる先が
「肛門谷」っていう地名なのが、なんとも人体な感じで、をかしけり。
蚊帳に関係ある物が2連続した一昨日(蛍の幽霊)
昨日(蚊帳のぞき)ですが、本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
「カヤ」というより「カレー」なおかた、「にんじん」さんです。
 
にんじん 仁心

明治のころの新聞雑誌の戯文に出て来たりするもので、
「仁心」と「人参」をミックスしてつくられているへんな作物。

地勢(治世)のとってもよい土地に育つ、
とても、口にも、胃にも、体にも、良い根菜なんだそうで、
大昔の堯(ぎょう)だの舜(しゅん)だのといった王様の頃ならいざしらず、
今日の地球上では、これがスクスク育つような地勢地理は
ナイんだとさ。
毎年暑い九月ですが、今年もやっぱり暑い九月。
そくなセップテンバァーの五日、「和漢百魅缶」にアップいたしますのは、
藍色の水っぽすぎる色ではありません。「かやのぞき」さんです。
 
かやのぞき 蚊帳覗

「かめのぞき」ではないコチラの「蚊帳覗」さんは
「びょうぶのぞき」とか「まどのぞき」と同様に、
おばけどんやらユーレイちゃんやらがふっかけてくる
人間凝視のデントーある行動体系でございまする。

蚊帳ごしに、というのもあれば、蚊ぁ入ってくるからヤメロ、と
言いたくなるような感じで蚊帳のすそをまくって、
人間が寝ッ転がってるゾーンに侵入して、寝顔をのぞき込みに来たりします。

びょうぶを寝床に立てまわす廓が廃絶されちゃったのと同様、
蚊帳を吊ってない家のほうが今の日本では完璧に多いので、

「かやのぞき」と「びょうぶのぞき」はだいぶ勢力を減じて
「まどのぞき」がなんとか生き残っておりますような具合ですナ。
本日の「和漢百魅缶」のアップどーーーーんは、
泥坊はゼッタイにいけません。「ほたるのゆうれい」さんです。
 
ほたるのゆうれい 蛍の幽霊

説明するとながいので、本ページで読んでください。ピカピカ。
九月の三日目にアップいたします「和漢百魅缶」は
こわいものランキング第三位。「かじこう」さんです。
 
かじこう 火事公

安政2年に江戸で大地震があったときに、
玄魚や魯文や了古や仙果などもおおいに筆をふるった
なまずを主役にすえた錦絵や刷り物を
俗に分類して「鯰絵」と呼んでいますが、

こちらの「火事公」さんは、そんな狂画や戯文のなかに
地震・雷・親爺と共に顔を出しているもの。

かたい文章などでは、火事を描写するときに
大陸の火のかみさまの名をそのまま引っぱってきて
「祝融」とか「回禄」とか書くのが一般で、
日本独特の火事を神様や擬人にあらわす言葉は
あんまり数多くは見られませんネ。ちとザンネン。

(高野長英脱走の講釈とかで有名な小伝馬町の牢屋敷で「赤猫」って呼ばれてたヤツくらい?)
9月の「和漢百魅缶」、本日のアップは、
たまに大火事、たまに大水、「みずさわやまのてんぐ」さんです。
 
みずさわやまのてんぐ 水沢山の天狗

天平時代のあるくシムシティ、こと、行基さまが創建した
若澤寺がある信濃国は水沢山に住んでいる天狗どので、
いろいろと人間をびっくりさせることを楽しみにしていたそうな。

あるときは、お寺が燃え盛っているような炎を夜空に見せて
村の人々を大騒ぎさせて、「和尚さま!だいじょぶですか!」と
村人がお寺にたどりついてみると、坊主は「なにごとじゃ?」と
不審顔、お堂をぐるりとまわってみてもコゲもケムリもありゃしない、
という具合なことをやったり、
山から流れてくる川の水を全部止めてしまって
川がただの道みたいな状態になっちゃう、てな具合のことをしたり、
その神通力は幻術に長けておりましたご様子。
あたらしく月はじめ! ということで、先月は大陸ものしばりだったので
しばらく描けなかった和物でスタートの「和漢百魅缶」、本日のアップは
ダンス好き。「うつぎだけのしか」さんです。
 
うつぎだけのしか 空木岳の鹿

信州のなかでも背の高い高い高い山のひとつ
空木岳にすんでいる鹿で、むかしは盆踊りのときなどに
人間のむすめに姿を変えて踊りに混じりに来たりしたんだトカ。

なぜ、鹿が混じってるとわかったかというと、
なんでも、この踊りに這入ってきた娘がかぶっていた手拭いの
がらを覚えていた者があって、後日、
空木岳の奥の奥のほうで、それと同じ手拭いが落ちてるのを
見たからなんだとサー。

声きくときぞあきはかなしき。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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