忍者ブログ
氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  
[445]  [446]  [447]  [448]  [449]  [450]  [451]  [452]  [453]  [454]  [455
八月の「和漢百魅缶」、本日のアップは、
サクランボンボリアン。「えいじつていき」さんです。
 
えいじつていき 永日亭鬼

鎮江府の永日亭という庭園に出たという霊鬼で、

いちかけ、にかけ、さんかけて、呂彦升と李伯魚が、まど開けて、
風にあたってそよそよと、はるか向こうを眺むれば、
庭にたわわと鈴なりに、実ってごじゃるサクランボ。

夜の小闇にその実をば、もじって食べてる影ぼうし。

「これこれ、いったい誰ざんす」
「わたしはなんでもございません、グッバイ、再見、アミーゴよ」と
ずいずい逃げる影ぼうし。

しばらく追えど、パッと消え、どこかに消えたナゾの影。

――などと、おてだまのうたみたいな調子でつらねてみましたが、
この、妙な果物ドロボーの正体はなんだろうと、
呂彦升が、占い師に訊いたところ、「これをそれが消えたところに埋めなされ」と
鉄のおふだをもらって、埋めてみたところ、
出場停止になったのか、もう姿を現わすことは無かったんだそうな。
PR
大陸もので統一アップ予定の今月の「和漢百魅缶」、今日のアップは、
教育テレビでお料理するひととは関係アリマセン。「まい」さんです。
 
まい 蟇異 

チョイと大きな、14インチのテレビくらいの、ガマガエルがおりました。

その声がものすごくうるさかったんで、ある男のひとがこれを
プチっ。殺してしまいました。

その次の夜から、風も何にもないのに明かりが消えたり、
グラグラ寝床が揺れたり、いろいろとミョーなことがおきました。

あんまりこれが長く続くので、いちこさんを呼んで占わせたら、
あなた、ガマガエルを殺したでしょう、そのせいでございますよ、

というご託宣が出たので、ああそうか、と反省の態。

神像を飾ってお香を毎日あげたら、ひと月目でこれは止みましたというお話。


ひとに喰いかからない動物は、まぁ殺生しないことです。なーむー。
八月の「和漢百魅缶」どばんとアップいたしますのは
菜食でぃす。「ごさいしょく」さんです。
 
ごさいしょく 五采蜀

体が五采(赤青黄白黒)でツノがはえてて長大な
蜀(いもむし)で、白澤のいうことにゃ、コレは「竜」なんだとか。

あおむしがニューーっと出して来るツノは
くさーーーーいことで知られていますが、

体が五采な、こういうキラビヤカないもむしの場合、
ものすごーーーーーーーーーーーーーく、クサイんだそうな。

ドラゴンレベル、臭気。
八月の「和漢百魅缶」、本日のアップは、
大きな大きなラクダさん。「らくだざん」さんです。
 
らくだざん 駱駝山

「駱駝山」と書くと、「ひがーーーーーしぃーーーーー」って
呼び出しさんの声が似合うような字面のコチラさんは、
桂林にあるラクダのようなかたちをした岩山で、「駱駝岩」とも。

むかし、沙漠からやってきたラクダが、
ここの綺麗な風景にみとれて座り臥しているうちに
いつのまにやら山になっちゃった、という
「だいだらぼっち」の昔話みたいな、なんともおおらか極まる
昔話が残っておりますようです。ハイ。

コレは実際、桂林七星公園の名所のひとつにあがっていて、
木々のなかからニョキっと、クビとフタコブを持ち上げた姿を見せています。

パっと写真で観た感じは、
粗いドット絵のラクダ。
八月の「和漢百魅缶」、3発目のアップは、
クーラーとかは接続されておりません。「しつないき」さんです。
 
しつないき 室内鬼 

今月は、大陸ものを強化していきます。ということで
いつもどおり漢籍からポロポロと拾ってくるわけですが、

こちらは、鬼=ユーレイちゃんが
おやしきの中とか家ののなかでうろうろ姿を見せるというもの。

大昔の大陸は、妙なものが出て来たりしても
「コワイ、キャーーー!!!」とかでは無くて、
「これは何かしらの前触れぢゃ」と言う賢人がありますので
こういったものも、たちどころに一現象として取り沙汰されます。

そういった、むかしのひとのいうことにゃ、
これが出るのは、土地を失う兆しなんだとか。
八月の「和漢百魅缶」、二手目は、大陸の古典中古典
『白澤図』のなかから、「もうもん」さんです。
 
もうもん 毛門

円い筒みたいな形状をしてて、手足が無い、という記述しかないので
こんな絵になったわけですが、こちらさんは「古い市場」に出るといわれていた
妖精。(『白澤図』とかの文は「○○之精」ってまず出てくるので「妖精」なんだろネ)

ごたぶんにもれずジジババ安心外出。
やっぱり、名前を呼ぶというのが対処法として伝えられていて、

これが何かしでかしたりしたときには
(なにをやらかして来るのかは逸していて不詳)
「もうもーーん!」と呼べば消えてしまうんだそうな。


大陸のむかしの方々ってホントーにこればっかし。
八月の「和漢百魅缶」トップのアップは、
頭の先からピーコピコ、ということで、「ずこうちゅう」さんです。
 
ずこうちゅう 頭行虫

頭の中を行く虫、と書くこちらさんは、その名のごとく
頭の中身・泥丸(のうみそ)のあたりを動き回る毒悪虫。

どんな薬草やらお灸やらが効くとかいうことは
載ってなかったので、くわしくはわからなかったデスガ、
仲間には「骨行虫」(こつこうちゅう)ってのもあるので
ウィルスとかによる病気とかというより、
神経痛みたいなものが虫に形象されてるんでしょうかネ、これ。
七月の「和漢百魅缶」アップの千穐楽は、
時期はづれな季節の鳥さんからですが、「うぐいすおとこ」さんです。
 
うぐいすおとこ 鴬男 

梅の枝をイイかおりのオンナのコちゃんに見立てて、
あっちの梅、こっちの梅、ついでチョイチョイむこうの梅、と
オンナのコをホイホイ換えて飛んでばっかりいるヒトを
見立てた「鴬男」って洒落言葉から出来てるデザインおばけで、

遊女を見立てた「篭の鳥」とかとはお仲間。

なお、本日は、今年も半期が過ぎました、ということで
おきまりな「押戻し」キャラもあたらしいコをご投入。「たけはたまげえもん」さんです。
 
たけはたまげえもん 竹旆髷右衛門


下駄は豪壮に3枚歯ですワイナ。どしんどしん。
さて本日の「和漢百魅缶」のアップさんは、
チクピクきたら、さぁ大変。「さんしょびらし」さんです。
 
さんしょびらし 山椒びらし

志摩の国の蜑女さんたちの間でいわれていたもので、
眼には見えないと言われていたり、
親指のつめくらいの大きさでうす透明してる、などと言われていたソウナ。

蜑女さんをピクっと螫してくるんだそうで、
これがしばらくするとジクジク痛んできて、
ついには気を失ってしまう事態に陥るので
魔物のひとつして恐れられておりましたが、

昭和のあたまごろ、昔ながらの腰巻一丁な仕事着が減って
上着をつけたりするスタイルに替わって以後は
これにチクっとされる率は減ったようでございます。

ピッカーン、わかったぞ!! という「さんすうすいすい」(だいぶ昔だ)のフレーズを
氷厘亭氷芳はいたく気に入っていて、その手の話題をするたびに
くちにして来るのですが、本日の「和漢百魅缶」にアップいたしますのは、
ピッカーン、ひかっとるじゃ!! 「へびくずれのたま」さんです。
 
へびくずれのたま 蛇崩れの玉

「○○くずれ」っていうのは、各地にもある地名のつき方の一形式のひとつで
ガケとか、山肌とかがドーーーーッと大規模に崩壊したところに名付くもの。

こちらの「蛇崩れ」というのは、越後の国に伝わるもので、
ここが崩れたときに大蛇が現われたというのがその名の由来。

そこで見つかった、というのがこの、ぴかぴか石で、
何日かは神々しくギラギラときらめいていましたが
すぐに光を失ってしまいました。
さて本日にアップいたします「和漢百魅缶」のおかたさまは、
「フラフープソング」と「三味線フラフープ」を聞きまくってたら
描きたくなってきたので、「こしじょろう」さんです。
 
こしじょろう 腰女郎

腰に関する病気とか痛みに関するオネガイゴトをすると
ききおよんで治してくれるといわれていた、遠江国の翁川のおかた。

腰がピシャンコタン!と治った場合は、お礼として
まっさらぴかびかの腰巻をお供えしたそうですが、
早川孝太郎センセイがこれを観に行ったときの文には

古い腰蓑みたいなものも供えてあった、ので
以前はこれが供えられてたんぢゃなかんべーかなー、

と、いった趣きのことが書かれてましたので
イラストでは、どっちも装備させていただきやした。へい。
今日の「和漢百魅缶」のアップは、
またまたまたまたま、絵だけで描くと数が重なるほど面白くなってくる
怪火の一隊のなかからひとり赤紙いたしまして、「あたまなし」さんです。
 
あたまなし

夜、海面に出る怪火で、
日本各地でいろんな呼び名で呼ばれてる
おなじようなものの亜種名のひとつ。

デモ、こちらの「あたまなし」という名前、どういうことなんでしょネ?
ナマコみたいにノッペラボーしてて「あたま」がついてない、のか
それとも、一部の県で使われてる「おばかちん」という意味の表現なのか、

(そういえば、「しらみゆうれん」って同じく海の怪光も「ばか」って呼ばれ方があるネ)

どっちなのかは、もっとキチンと調べないとダメですね。
追って、関連した記事でも探してみたいと思います。ふぎょん。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
妖界東西新聞

妖界東西新聞 日刊紙だから まいにち更新中

和漢百魅缶wiki 検索用に。

2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


最新コメント
[01/24 دکوراسیون منزل]
[11/29 NONAME]
[05/08 100]
[01/13 佐藤]
[01/05 ひょ―せん]
妖怪マガジンYOMIMANDARA
月刊?妖怪マガジンYOMIMANDARA

文車堂版社妖改革宣言

新・妖怪党 部署一覧


 Logo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党




 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党



 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党



 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党

最新トラックバック
フリーエリア
© 2007-2024 Koorintei Hyousen

本ブログの内容、画像の無断転載、無断転用を禁じます。

忍者ブログ   [PR]