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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
大陸のふるいものの中から、「うんよう」さんです。
 
うんよう 雲陽

大陸の歴史の古いかたがたに多く見られる特徴のひとつに、

鳴き声がそのまま名前についてる、というものと、
その名前を呼びつけると、解決にむすびつく、というものがありますが、

こちらの「雲陽」さんは、後者のがわ。


木の中から、ひとがしゃべっているような声をたてるという
あやしい木の精のおばけなこちらさん。

これが宿っている木を特定するときにつかう判定法というのは
「うんよう!」とその名前を呼ぶ、というもの。
こう呼ばれると、ついついはげしく応えてしまうので、
「これがその木だナ」とバレてしまうんだトカ。
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ジャンズワビャーン、本日の「和漢百魅缶」は通算2200体目、
どんなのに致しましょうと考えておりましたら、
2000個前のアップが「もうりょう」さんでしたので
その兄弟分であるかたのジャポナイズ版、「きのかみ」さんです。
 
きのかみ きの神

山の木や石にやどっているという精がこりかたまったもので、
大陸に伝わるものを日本に輸入してる形式のもののひとつ。

清玄・桜姫の趣向を取り入れてる東里山人の絵草紙、
『葉桜姫卯月物語』に登場してる、黒雲につつまれて
なんとなく「赤舌」に似た、変に唐々してるデザインのものをリデザインしました。ハイ。

なんだか、でろーんと垂れてるみたいな脚(胴体?)の部分がカワイイ。
ジュージューワーン、本日の「和漢百魅缶」にアップ致しますは
アミノ酸湧出。「しょうゆのい」さんです。
 
しょうゆのい 醤油井

安房の国、豊房村の神余ってトコにつたわるもので、
セットとしては「塩の井」ってのも存在していました。

どこからかやって来た旅の坊さんが、この地に逗留したところ
村のひとが、交通の不便から塩や醤油が余りなくて困ってる姿をみたので、
村を去りぎわに、杖であたりの地面をコツコツさぐって

「ここを掘るとよかろう」

と言って旅立ったので、村人がそこを掘ってみると
醤油が飛び出し、塩が湧き出して来て、村人は不便しなくなりました、
という、なかなかの超絶資源。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
アンブレラヘーイユーアー。「きつねのかさかし」さんです。
 
きつねのかさかし 狐貸傘 

きつねの化け種目のひとつで、
いままでお空は晴れわたっていたのに
いきなり雨が降ってきて、「お、こりゃ大変だ」と思って、
ちかくのお店やお屋敷の軒下にあまやどりしていると

その家のひとが出て来て「突然の雨でお困りでしょう」と
傘をかしてくれるのですが、

実は、

雨が降って来たところで既に人間は化かされていて、
ほかのひとから見ると、晴れた普通のお天気のみちを
箸を一本、傘をさすように持ってる不審な行動のひと、に
見えているという寸法。
はてさて本日の「和漢百魅缶」にアップいたしますのは、
昨日は天狗で山でしたので、本日は対する海から、「おこりべんてん」さんです。
 


石見の国につたわるもので、船の上で食べた梅干の種を
きちんとごみ集めに入れたりしないで、おうちゃくして、
ポイ、と浪の中へ投げ捨てたりすると、

海の中の弁天様が、激昂、お腹立ちあそばされて、
魚がとれなくなったり、船の具合があやしくなったり、
いろいろとバチがあたるモトになるので
やってはイケマセンヨ、と言われておりましたとやら。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは!!!
虫!!!虫!!!虫!!! 「てんぐのうんか」さんです。
 
てんぐのうんか 天狗の浮塵子 

越中の国の池田村につたわるもので、
むかし、と、いっても明治のころですので、
ぐるっと百何十年まえの日清戦争のつぎの年、
突然、山からウンカがわんさかさと大発生して
田んぼの稲をグチャグチャに食い荒らしてしまったというもの。

当時、人々は、これは日清戦争に進発していた天狗たちが
凱旋しても誰も「天狗様の応援があったのでヨカッタヨカッタ」と
お礼参りにこないので、ウンカを送り込んできたのじゃろう、
――と、話していたんだとか。

まだ、こういう話が語られていた明治のころの日本です。
本日の「和漢百魅缶」は、十万億土を掘りかえしまして
地獄の鬼さんのひとつ。「じゃいんのおに」さんです。
 
じゃいんのおに 邪淫鬼

「嫉妬のほのお」や「恋のほのお」ってことばが今もフツーにあるごとく、
「邪淫のほむら」って詞が、近松門左衛門の院本に出て来たりするあたりから
考えると、この手のものには「火炎」がつきものなんですネ。

何千人もの男を手玉にすっ転がした遊女が
この鬼に責められる、というより、ほぼこの鬼になってしまって
炎に巻かれて苦しむ、みたいなものもありまして、
そちらの場合の「鬼」のイメージは、「地獄の鬼」(獄卒)というより
大陸の「霊鬼」(ユーレイちゃん)というイメージ。
コンコンサラサラ湧き出して、「和漢百魅缶」本日は、
美顔洗心のふしぎのわきみず、「いぼみず」さんです。

いぼみず 疣水

摂津の国の西河原村に、むかしから伝わっているもので、
この湧き水で顔をあらえば、いぼでもしみでもあざでもなんでも
キレイになるのですわ。という言い伝えのある、ふしぎのお水。

「よるべの水」や「玉の井」などとも呼ばれておりますが、
いちばんインパクトのある呼び名で、項立てしてみました。ふぎょ。
本日の「和漢百魅缶」のアップは、
白いものがキライキライキライ。「へいけのはたさし」さんです。
 
へいけのはたさし 平家の幡刺

波の下にも都はございます、のことばどおり、
平家蟹(へいけがに)や小平家(こべけ)といった
海の生き物に、平家の衆は姿を変えた、
と昔話にはありますが、

こちらは、おなじ平家のサイゴの地
壇ノ浦につたわっている平家にまつわるもののひとつで、

平家の侍の怨霊たちが海の上をとぶカモメとかの羽根を
源家の白幡と思ってバッスンバッスン落とす、といったもの。


富士川で水鳥のために失敗したことの
くちおしさも添加されているのかどうかは不明。フフン。
かしこみかしこみ本日の「和漢百魅缶」にアップいたしますは
お九尾さんのひとっカケラ、「はちめんいなり」さんです。
 
はちめんいなり 八面稲荷

三浦介と上総介に退治されたあと、とぶ鳥おとす毒の石になった
九尾狐さんが、性空の念力によってバラバラになったとき
四囲八方十六位に舞い翔んだという石のかけらのひとつで、
長門の国の深川(ふかわ)に墜落したものがコチラ。

この地でも、きつねパワァは残留しまくりで
悪さを発しておりましたが、近くにある飯山八幡宮の宮司さんが
これをお稲荷さまとして祀って以後は、しずまったんだトカ。

コンコンギャーン
ドコドコボコボコ、池の中から「和漢百魅缶」本日のアップは
うっかり魚は食べずにおきましょう。「こさぶろう」さんです。
 


飛騨の国の小三郎池のぬしと言われている大蛇。
むかし、この池で見つけたイワナをパクッとその場で食べた小三郎という男、
魚をゴクンと飲み込んだあと、ノドが急にひりついてカラカラ。

池の水をそのまま飲みつけて、ごくごくごく……、
これでノドはだいじょうぶ、と思った矢先に全身が蛇のウロコでびっしり。
大蛇の姿になってしまったんだと言います。


だから、モトはニンゲン。


これと同じ方式で蛇の姿になってしまった水の主には
田沢湖の「辰子姫」サンと八郎潟の「八郎」サンが有名どころぢゃ。
ピカピカっと本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
昨日のおかたとは、しりとりな関係になります。「みのほし」さんです。
 
みのほし 蓑星 

羽後の国の河辺郡につたわるもので、
蓑を着て歩いているひとのまわりにぽつぽつ現われて
まとわりついてくるミョーなひかり。

他の地域だと「蓑火」(みのび)とか「蓑虫」(みのむし)とか呼ばれているものと
同種のもので、「蓑虫」の「むし」って音と、この「蓑星」の「ほし」って音は
発音からみても関連ありありな気がする音でございますことネ。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

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