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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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今月の「和漢百魅缶」第二のアップは、
じゃんけんで言えば、チョキ。「じゃこつきょうづか」さんです。
 


下野の国の都賀郡につたわるもので、
むかし、親鸞によって退治されたという大蛇の骨を埋めた
という経塚でございます。ハイ。

これを退治するとき、親鸞は、
梵字をひとつ書いた石を投げ込んで
これを退治したと言いますが、

ハテ、実際どのくらいの大きさの石だったかは、知りません。
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氷室も昨日あけまして、七月の「和漢百魅缶」とっぱじめのアップは、
暑さをとばそうと、雪ぶかいおくにから、「おんこはぢ」さんです。
 
おんこはぢ

冬になると雪がタンとタンと降る、
陸奥国は上北郡に伝わる憑物なもののひとつでございますが、
あんまりまとまった資料がございませんので、
どんな昔話があったのかは、目下おしらべ中でござい。

オンコハヂ、ってどこで区切るのでしょうネ。
オン・コハヂ――だと、なんだか
『ラマンチャの男』に出て来そうな響きになりますナ。


蛇足

青森県のあたりは、「いづな」や「きつね」などが
主な憑物として言い習わされていましたそうナ。
ナカニシヘーイ体操の歌


沖縄の妖怪「ナカニシ」たちのおどりをモチーフにした妖界の新ラジオ体操曲です。
みんなでおぼえてみんなで体操しましょう。


「ナカニシヘーイ体操の歌」 


横幅みじかく縦幅のながいコチラの垂れビラは、電柱などに貼りつけるとヨロシ。
ナカニシヘーイ。


ナカニシヘーイ体操の歌   ナカニシヘーイ体操の歌   ナカニシヘーイ体操の歌
カチカチ。六月の「和漢百魅缶」アップの千穐楽は、
あねさまにんぎょなカミサマ、「おきのさん」さんです。
 
おきのさん

武蔵国は熊谷の在あたりにつたわってる
そぼくなかみさまで、養蚕の具合をまもってくれたり、
身近なお願い事の願掛けにこたえてくれたりしたと言います。

あねさまって、『サザエさん』のはじめの頃の単行本の
表紙イラストで、ワカメちゃんが持ってたりしますが、
いつくらいまでフツーに売ったり買ったりしたんだろ?よくわかんない。
さ、六月ももう月末すれすれ。「和漢百魅缶」本日のアップは!
ビッグなサイズでドーーーンといこう。「だいごしょう」さんです。
 
だいごしょう 大蜈蚣

だいごしょう、といっても、別にドラクエ4とかじゃありません。
「大」なる「蜈蚣」(ごしょう) イコール 「バカデカ寸法のムカデさん」です。

大陸の南のみなみのミナミのほう、越南とかに伝わるもので、
「巴蛇」(はだ)って大きな蛇は象を食べる、とか言いますが、
こちらのむかでは牛を食べた!とかいう大言壮語がなされてます。

おおきく言いすぎです。


しかし、
「その革を太皷にはった!」ダトカ
「肉は干し肉にして保存食にする!」ダトカ
なかなか、ムカデらしからぬ、利用をされてたらしく、

その活用されっぷりから考えると、
これは、ムカデというより、ワニなんぢゃないの?
――と、思えちゃうフシがあったりなかったり。ガッサゴソ。 
さてトントン、本日の「和漢百魅缶」のアップは、
髪の毛キャッチャー。「しゅとうきつ」さんです。
 
しゅとうきつ 取頭髻

ちょいとむかしの、宋の時代、
淮南のまちでは、あたまのうえの頭髻(髪を結ったマゲとかタボの部分)が
いきなりプチッと取れてなくなってしまうという事が多発、

「こいつぁいったいどういうことでござりましょうや」と
まちの人々がところの太守、朱誕さまに申し入れたところ、

「よし、わかった」と、ひとこと言うと、
警備のちゅうげんたちを呼び寄せて
城壁にベタベタベタベタと大量のとりもちを塗らせます。

「…ナンダロ」と、まちのみんなが思っておりますと、
しばらくしてそのとりもちの一角に、

ニワトリぐらいはある大きなコウモリが。

これを殺してから壁からはがしおろして
しらべてみると、そのこうもりから、たくさんの人の頭髻が出て来たので
おやおや、これが犯人であったのか、と、わかったんだトサー。


以上、『幽冥録』より朱誕はゴキブリホイホイの軍法、
大陸につたわる「髪切り」のむかしばなし。トントン。
つづきは明日ほざきます、と、おひらきにした昨日ですので、
本日の「和漢百魅缶」は、もちろん、昨日のつづき「あかおにでんろく」さんです。
 
あかおにでんろく 赤鬼伝六

『洪福水揚帳』という絵草紙の口絵の部分に
描かれているお寺参りをしたりする鬼、という

「大津絵の鬼の念仏みたいな方ですネ、グヘヘヘヘ」な
感じのおかたですが、そんな事はしつつも実はこころはワルモノ、という
ものをあらわした、もの。


昨日アップした「ほとけまたべい」と「あかおにでんろく」は
共に、「悪」にみえつつも「善」、「善」をよそおった「悪」、という
いずれの世の中にも存在する、ひとの心を示しているものなのですが、


このふたり、


本編(『洪福水揚帳』)には、特に化物くんも幽霊ちゃんも出て来ないので
口絵に、そういったものが出て来ない!!

(読本や合巻といった絵草紙は一時期、口絵にそういうものを必ず入れて、
 いかに派手に本文よりも描きたてるか、というのを競ってた時期がありました)

なので、コンナ仏さまと鬼を一対つくって、口絵にぶち込んでみました、
という序文(このふたりの絵の上に書いてある)がついておりまして、


その、


むりやりつくりました。アハハハハハ。


というスタイルを登場の時点から全面に押し出されているおふたりでもあります。
今日のアップの「和漢百魅缶」は、きのう、おとといと
ペア物をつづけてアップしてみたので、その追随をして
十返舎一九センセイのデザインから、「ほとけまたべい」さんです。
 
ほとけまたべい 仏又平

『洪福水揚帳』という絵草紙の口絵の部分に
描かれている魚屋さんなほとけさま、という

「殺生戒(せっしょうかい)はドコに落っことしてきやがった、オイ」な
感じのおかたですが、こんな事はしつつも実はこころは清らか、という
ものをあらわした、もの。

これの一対として口絵にあがっているが
「あかおにでんろく」というものなのですが、
それは明日、アップしますので、またその時に
ゴチャクタ文字を並べようと思います。ヘイ。ごたいくつさま。
ゴソゴソガッサゴショー、本日の「和漢百魅缶」は
先日方々のペアさん、「ちよろずのしこめ」さんです。
 
ちよろずのしこめ

『上紀』のなかで、「おおまがつひ」が地上の人に悪さをしたときに
出て来るよみの国の大勢多士のなかに名前があがってるもので、

『古事記』などに出て来る「よもつしこめ」の
イッパイイッパイイッパイイッパイばぁーじょん。


『古事記』や『日本紀』では、「よみのくに」の「よみ」の言葉に
大陸でつたわっていた「あの世」を示すことば
「黄泉」(こうせん)を転用して用字につかっおりますが、

大陸でつかわれてた似た熟字には
「玄宅」(げんたく)っていうものもあって、
こっちを、やすまろとかが採用していたら、「玄宅の国」で
「よみのくに」って当てよみしてたんでしょーナ。
昨日の「和漢百魅缶」は地面の中から出て来たので
本日も地面の中から、「ちよろずのしこお」さんです。
 
ちよろずのしこお

よみの国は、地面の中なのかぃ?と問われると、
ええそうでございますのヨ、と
スッパリ唐竹割りに断言出来ないのですが、

(行ったことは無いので)

まぁ、そこらへんは置いといて。

(大陸では、地べたの下って事になってるので、そのイメージが勝ってるのですナ)

そんな、よみの国にいるひとです。


神代のことをこまかくしるした、というスタンスでつづられた文章
『上紀』のなかで、「おおまがつひ」が地上の人に悪さをしたときに
出て来るよみの国の大勢多士のなかに名前があがってるもので、

やまとことばにからもじをあてれば
「ちよろず」は「千万」――「しこお」は「醜男」――で、
『古事記』などに出て来る「しこめ」の配偶者な方々。


『上紀』のものは、原文から語意がくみとりづらくて
漢字をあてるのが無塚しい名前も割りと多数あるので
まるがな表記で統一しております。あしからず。

(いままでの収録例……「かたぬい」)
さて本日の「和漢百魅缶」のアップは、
昨日が竜宮城に関係あるものでしたから、
もしもしかめさんで、「どちゅうだいき」さんです。
 
どちゅうだいき 土中大亀

むかし、楚州の街中を歩いていた比丘尼が
いきなり道でうづくまってしまって、

そのまま何日も、ずーーーーーっと
その姿勢から動かなくなってしまったので、
これは大変だ、と、町の人はお役所に報告、

ところのエライヒト、李宗が下官に命じてこの比丘尼を救け起こさせ、
その地面の下が怪しいと、掘らせて見ると、まぁふしぎ、

道の真ン中の地面の中にいたのはデカい亀。

これを早速、水辺に運ばせて放流してあげたところ、
カチコチにこわばっていた比丘尼の体はモトに戻り、
また、普通に動けるようになりましたとやら。


ココから出して!というかめの念が
比丘尼を引き止めたのでしょうかネ?

……とは言っても、「この地下にナニかある」という
すごい判断が発生しなければ、見つからないのですが(苦笑)
めっきり夜が蒸し暑い昨今ですナ。そんな気候の中での本日の「和漢百魅缶」は
むりやり、波音、聴かされる、「ろくべえいわ」さんです。
 
ろくべえいわ 六兵衛岩

陸中の国の和賀郡に住んでいた六兵衛さん(美男子)は
ある年、伊勢参りに行きました。

その道中、船にのろうとしたとき、フッと吹き上げた水面の風に
バサッと飛び上がったのが、六兵衛どんの笠。

そのまま水面に落ちてしまったかと思うと、
それまでの水面の状態からはかんがえられない想像すらできない
ものすごい勢いで笠は吸い込まれたんだとか。

で、

無事に伊勢神宮へお参りもすませた六兵衛っち。
村にかえって来たのですが、直後に急に気分悪し。
ばったりと臥せってしまいます。

安静に養生につとめる六兵衛クンでしたが、
ある日、とつぜん布団からはね起きると、
ひとつの岩に吸い込まれるように入ってしまって
そのまま行方不明になってしまったんだトカ。



ミスター六兵衛は、どうやら笠を落としたときに
竜宮城の乙姫さまに花のかんばせを見そめられて、
ついには竜宮につれていかれてしまつたのじゃろう、
という噂がたつようになって、

六兵衛が吸い込まれていった岩を
「六兵衛岩」と呼ぶようになったんだとかナントカ。


乙姫様は意外に略奪党なのですナ。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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