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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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グン、グン、グンダララー、本日の「和漢百魅缶」のアップは、
あかい袴と檜扇でかろうじて官女、「たれかんにょ」さんです。
 
たれかんにょ 垂官女 

ほっぺたやおむねがだらりと垂れ下がっていて
腹出しみたいに顔がお腹や胸の部分にもついてる、
といったかんじのデザインおばけで、
さがせばだいぶ古い時代からある感じのものです。

暁斎サンがいろいろおばけを描き込んでいる肉筆の折帖の
ひとコマにも、なんだか狆だかブルドックみたいな顔をして、
お日さまを呼び戻したときの清盛みたいに、檜扇をブワッとあげてる
この手の妖怪が描かれております。へい。
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本日のぽん「和漢百魅缶」のアップぽんぽんぽんは
沼川よりもぽんぽん深いところは海の底ぽん「おとなしのつづみ」さんです。
 
おとなしのつづみ 無音鼓

護良親王(もりながしんのう)の御愛器だったというふしぎな鼓で、
はってある革は、フツーのものではなくて、
海の奥底に泳いでいた竜の革をはってあるものだったトカ。

誰が打ってみても、音が鳴らなかったというシロモノで、
のちに、鼓の名手として名を知られた
松尾局(まつおのつぼね)が、この鼓を拝領しましたが、

はじめのうちはぜんぜん音が鳴らせず、
このままでは殿様から手打ちにされる!
という状況になってしまうのですが、

巨大な竜巻に飲まれて以後、これを打てるようになった、
というあたり、やっぱり竜の革のはってある鼓なのネ、とわかる
昔話でありますナ。
本日の「和漢百魅缶」は、昨日の水から流れをついで、
おおきなカープ、「こやなぎぬまのおおごい」さんです。
 
こやなぎぬまのおおごい 小柳沼の大鯉

陸中の国は御明神村、小柳沼にいたという巨大な鯉で、
この沼のぬし、だったというもの。

明治33年(1900)に、村の若い衆、2、3人が
相談しましょ、そうしましょ、ということで
この大鯉を捕獲してみよう!と沼の水を干しにかかったところ、

イッテンニワカニカキクモリ、
しのつく雨に、ごうごうの風、あたりは真っ暗、墨ながし、

ついに雨量は沼川の限界点を突破、
たちまち大洪水がまき起こって
若い衆の住んでる集落を押し流してしまったんだそうな。



110年前、という、意外と最近のむかしばなし。
黄色いおばけ「黄粉坊」と、
その色ちがいサンな妖怪についてのことを

ポッとページにつくっておきたくなったので、
作ってみました。


白い黄粉坊


考えてることが殖えたら、
またページを増やしてみたいと思います。
ゴボゴボガー。本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
「虎」じゃないほう、「すいこ」さんです。
 
すいこ 水蠱

「すいこ」という音声をきいたれば、

歴史家は、聖徳太子の時代が思い浮かべ、
本草家は、川の中にいる「水虎」を脳に描くのですが、

医方家は、こちら、「水蠱」をカルテに書きます。

水のなかの毒気を体に多く摂取すると
それが体の中で積聚して、(ポリープっぽくなること)これが発生し、
お腹をゴロゴロ言わせたり、水をやたらと飲みたくさせたり、
という症状が発生いたししたとか。


赤小豆[せきしょうとう]いこーる「あずき」がこれには効く
という薬方の説も伝えられていますが、
現代医学に照らすと、この水蠱は「人工透析ガ必要デス」な病症なので、
小豆だけではやや心細い感もあったりなかったり。
さ、本日の「和漢百魅缶」にプワーッとアップさせますは、
ツキノヤ……は関係ありません。「えんきょ」さんです。
 
えんきょ 爰居

郭璞(かくはく)の「遊仙詩」のなかにも
別名の「雑県」(ざつけん)の名前で「吞舟」(どんしゅう)と一緒に出て来る
馬ぐらいの大きさをしてるというデカイ鳥さん。

『五雑組』のなかではエンキョタベレバウエズ。
といったような事が書いてありますが、

海に住む「猩々」(しょうじょう)はくちびるのお肉が
最上部位のおいしさでござるヨ、と同じ格で、

これをゲッチューして来ておいしく食べて、
「おお、餓えない餓えないハッハッハー」と
おおよろこびした人民は、まだおりませんとのこと。
どろどろどろどろしゅわー。「和漢百魅缶」に本日アップのお方は、
志士は命を捨ててもステキ。「ししき」さんです。
 
ししき 志士鬼

50000ヒット記念イラスト!『涵妖園遊歩之図』」でも
描いたりしてたこちらさん、やっとこさの百魅缶入りです。


こころざし半ばで、悪い大臣や兇漢にプチンと
意を果たすこと出来ず、狡い家老や悪人にポコンと
倒されてしまった志士の霊鬼をひとからげに称んだもの。

ほとんど怖いもの一辺倒でないのは大陸の霊鬼の常。

五月五日に食べる粽(ちまき)のはじまりのむかしばなしに出て来る
諫言受け入れられず入水した屈原(くつげん)の霊鬼も、
コレと言えばこれでがんす。

日本のお芝居などで言えば、
領主の悪政を上様に直訴して処刑された浅倉当吾(あさくらとうご…佐倉惣五郎)とか
藩に清廉な運営をもたらして暗殺された山辺清兵衛(やんべせいべえ…山家清兵衛)などの
ゆうれいがこれに当てはまる感じでがんす。

こちらはお芝居上、バリバリのおんりょー。
ジャプン。本日の「和漢百魅缶」のアップは、
かためとびこみハスしおれ。「きんのかえる」さんです。
 
きんのかえる 金の蛙 

大和の国の奥田の蓮池につたわるもので、
むかしここの池はものすごく綺麗な色とりどりの蓮が咲いて、
この金色の蛙が泳いだり風雅に鳴いたりしてたのですが、

あるとき、あるひとがヒョイっと投げた萱(かや)のくきが
このかえるさんの目玉に一直線に直撃して以後、

かえるはみんな片目になってふつうの色に、

カラフルだった蓮もしほしほしおれて、

すっかり荘厳さは失せて、地味な池になってしまったんだとかとか。


あるひと、というのは役小角のおっかさん、だとも。
はい、そろそろ梅雨ぐもりな季節です。「和漢百魅缶」本日のアップは、
昨日は星うらない、今日は夢うらない。「せいせいそう」さんです。
 
せいせいそう 井生桑

蜀の国の何祇(かぎ)というひとの夢に出て来た、
井戸の中からドゴォーン!と生えてきた、という桑の木。

みょうな夢だったもんで、これはなんなのだろうと思った何祇さん、
そこは昔の大陸。我が国の平安京のお公家どもがお手本にしたごとく、
すぐにコレナニ?ナンノキザシナノ?と、占いに着手です。

するとみちびきだされた占者からの答えは
「桑は井戸に生ずるものにあらず、汝の寿命を示しておるのじゃ」といったもの。

「桑」の字は、当時の字体だと「桒」なカタチで、
十かいて、十かいて、十かいて、十かいて、八の字、

何祇さんは48歳をもって卒しましたのだとやら。


ああ、なんという、知って損する夢しらせ。占いも知らぬが花が咲いてあり。
本日の「和漢百魅缶」のアップは、6…7…数字続きで昨日まできましたが
そう簡単に10以後はつづきませんので、ネ、
昨日ぐるぐるぐるぐるまわった数値、7といえば
あの葛飾の田舎おやじも好んであがめていた妙見さんの7つ星、
ということで、お空の星に関係するものの中から
ひっぱりだして参りまして、「えいしゅ」さんです。

あー、ながったらしい前ふり。(呵)
 
えいしゅ 営首

「これがあるところ、大兵あり」という星占いがあるごとく、
真昼に雷のような轟音をたてて流れるながれぼしがあると、
大陸ではこれを兵乱の兆しとみておりましたとやら。


フツーに漢画風のお星様を描いても面白くないので、
星の軌道にピラピラでてる破線は漢画の風味をのこしつつ、
今日はちょっとバターな感じの筆致でぬりぬりかきかき。
じゃぶん。本日の「和漢百魅缶」のアップは、
昨日が6なら今日は7、「ななまわりすぎ」さんです。
 
ななまわりすぎ 七廻杉

羽後の国は荷上場村の高岩山神社のちかくに
いまも植わっている杉の大木で、

この木の幹の外周を一回も息をしないで
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるっと七回まわると
願いがかなうと言われているふしぎな木でごぜぇます。
本日の「和漢百魅缶」のアップは、
しりとりにはツカエナイおかた、「ろくさん」さんです。
 
ろくさん 六算 

甲斐、上野、岩代といった日本の背骨な山沿いに伝わっているもので、
道とかでバッタリ遭うと、体のどこかが痛くなるというもの。

これにぶち当たったとき、そのひとの年齢がいくつかによって、
痛みが生じる部位がかわると言われていていました。

年齢に9をかけて、1の位に来る数字で痛いとこを知るとか
年齢を9でわって、その数と余りから調べたりするとか
まぁ、地域によってこまかく計算の公式はいろいろ種類があるみたいです。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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