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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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先日からの連想つなぎでアップをする本日の「和漢百魅缶」は
座敷わらしの別呼び名から、「座敷おぼこ」さんです。

「おぼこ」っていうのは、幼いこども、という意味で
いまでも、たまに使われる言葉。

 
ざしきおぼこ 座敷おぼこ

「座敷わらし」たちっていうのは全般に
赤い着物とか、赤い顔とか、全体的に赤い色が
テーマカラーになってるんですけど、

コレ、やり過ぎると、
いざ「和漢百魅缶」の「座敷わらし」の仲間の絵を集めたときに
赤だらけになりすぎてなんかちょっとイヤンなので、
ファッションカラーはあんまりこだわらずにぬりぬりしてみましたとさ。
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『崖の上のポニョ』では、ポンポン船に乗って出発する場面の背景で
のっそり速度で家の中に入っ行ってるタコが好きです。(笑)

などと放ちつつ、アップをします本日の「和漢百魅缶」は
タコ、ならぬ、タケの中からこんばんは。「ちくちゅうしん」さんです。

むかしむかし、大陸にいた陳臣という大金持ちの家に生えてた
巨大な竹の中に宿ってたという不思議なもの。

ちくちゅうしん 竹中神

あるとき、その立派な竹の中から、
四ッの眼がギラギラ光ったいかめしい顔をした
背のバカでかいひとが出て来て

「わしは、ここから場所を移ることになった」

と言ってきたかと思うと消えてしまいました。


その事があって以後、陳臣の家はズンズンズンと
世間からの株価暴落が進んで、

あっという間に貧乏神の巣窟のようなボロ屋になってしまいました
――という、日本の「座敷童」とかに近い感じの 昔話。
2000番台、いきなりマイナーな所から攻め出す
本日の「和漢百魅缶」のアップは
『捜神記』にある、へんな話から、「さんききゃく」さんです。

むかし、ある酒屋さんにヘンな格好の三人がやってきて、
そこでお酒を買って、それぞれ持っていたお弁当をひらいて
その場でバクバクゴクゴクと飲み食いをおっぱじめたと思ったら
すっかりイイこころもちになって帰って行きました。

しばらくして、ある人がこの酒屋さんにやって来て、
「おい、へんなもの見たよ、そこの林で鬼が三人酔っ払っててたヨ!」
と話してきたので、あれはやっぱりニンゲンじゃなかったか。

――と、いうダケの内容のむかしばなし。(笑)
 


別に、おカネ払わず酒のんだ、とかいうことは『捜神記』に書いてないので
ちゃんと、代金は払ったんでしょうけど、

ここまで淡々とした、何もしない話ってのも、なかなか古雅過ぎてヨロシ。
ちょこちょこと、オリジナルさんをまじえつつ、
いろいろとアップしまくって参りましたロング企画「和漢百魅缶」は、

本日、節分の夜に通算2000体目をアップするにいたりました!
これもひとえに皆様のご支援とご観覧があったからこそ。
ほんとにほんとにほんとに、ありがとうござますッ!!!(涙)



――と、いうことで「和漢百魅缶」の記念すべき2000体目は、
ここで出ます。「りうんばう」さんです。
 
「おとろし」とか「ぬらりひょん」とか「うわん」とか「わいら」とか、
いまも数々かきつがれつづけてる狩野家デザインのおばけさんのうちで、

名前の記録が『嬉遊笑覧』とかにあるのに、
ぜんっぜん、その絵姿が残っていないため
まったくもってマボロシな存在、なのが、こちらの「りうんばう」さんデス。

りうんばう

「りょう運」っていう名前で「五体面」みたいなおばけが載ってる資料があって、
「り」のつく名前――という印象、そこらへんからの類推で、
顔+手足のデザインに行き着いたのが、このデザインなのですが

『星のカービィ』に出て来る「カービィ」のそっくりさん
「バタモン」とかに似てる、とか言わないで下さい。(笑)
クツのなかに雪がジョリっと入って、先日に引き続き、
クツ下がじんわりと水分たかめで、ちべたかったです(苦笑)

そんな本日の「和漢百魅缶」(明日で2000ダヨ!)にアップしたのは
雪のかたちがラビットラビット。「たねまきうさぎ」さんです。
 
東北地方の名山のひとつ、吾妻山(吾妻小富士)の山肌に
農耕時期がはじまるよーーーーー!! という時季になると
くっきりあらわれるというウサギの形をした雪の跡。

たねまきうさぎ 種播兎

山肌に出来る特徴のある形の雪の跡は、
これまた各地につたわっていて、ほかだと、馬とか、大きな人とか、
いろいろとその形にあった呼び名が残されていて、

農作の気候をまわりの自然から敏感に知ろうとしていた
むかしのひとの経験感覚がうかがいしれますネ。めもめも。



「種まきウサギ」とか「雪ウサギ」で検索したら写真もいっぱい出て来たので
そのウサギっぽさを確かめつつ、描いてみましたピョン。
カレンダーもくるっとかわって2月。
関東地方でも雪がちらちら……というよりドカドカと降り出して来て、
明日、歩くのがいきなり大変そうじゃねーか、コノヤロウ!

というお天気にあわせてアップということじゃありませんが、
和漢百魅缶」本日のアップは、「ゆきさぶろう」さんです。

ゆきさぶろう 雪三郎

美濃につたわる「雪入道」とか「雪男」とかいったものの仲間で、
雪の降ってる夜に、家の戸をバッタンバタたたいて
子供をこわがらせたりした、というもの。

雪に関係あるおばけが、戸をたたくってのは
結構ほかにもあって、(「おしろいばばあ」とか「ゆきのどう」)
このジャンルではメジャー(?)な音。
和漢百魅缶」2010年1月の千穐楽なアップは、
ボウズのコロモを着てごじゃれ。「ほうぞうじのねこ」さんです。

信州の法蔵寺という寺につたわる昔話に出て来る猫で、
夜毎に和尚さんの法衣を持ち出してはそれに身をつつんで
他の猫の前で、説法談義をするようなしぐさをとってたといいます。

ほうぞうじのねこ 法蔵寺の猫

そのことが和尚さんにバレてしまったために
「化けるのがバレちまったか」――と、お寺から姿を消してしまいますが、

そののちは、いくつかつたわってる猫の昔話のパターンで、
化け術をつかって、お寺にニュー檀家さんを呼んだりするなど
なかなかの恩返しっぷりをつとめたネコさまでございますニャー。
和漢百魅缶」2010年1月30日のアップは、
いつもお世話になってる用具。「ふでおばけ」さんです。

文明の最先端(笑)ペンタブにも負けず、
おもに、書き文字をしたり、ベタをぬったり、なアナログ作業、
ここ最近はテレビで、カラフル&アグレッシブなお習字があったり、
まだまだ強固な態度の筆記用具【毛筆】。

それが他の道具同様に、古くなって化けたものがコチラ。

ふでおばけ 筆おばけ

色塗りにかかった時間。
うちわけ。(笑)

本体――5分
背景――55分
和漢百魅缶」2010年1月29日のアップは、
実際は、ツルっぽい、だけ。「つるのばけもの」さんです。
 
先日のちょうちん落としに引き続いて、
またもや夜道でそうぐう! な、おばけさんです。

夜中、水辺を歩いていると、目の前に
ツルが飛んでるみたいな形のものが、
ふわーふわーと見える、といったもので、
特にそれ以上のことはなにもない、といったもの。

つるのばけもの 鶴の化け物

夜道に出て来る率の高いおばけっていうのは
ひとに何かを物理的にしかけてくる、というより、
音とか光とか、視聴覚にうったえかけてくるのが豊富ですよね、

それにしても、なんで、
「ツルみたいな形のもの」って限定されてるんでしょうかね?
よっぽど、首のながーーーーーーい部分が目立ってた、とか、
森蘭丸か某航空会社のマークみたいに羽を丸くおっぴろげてた、とか
したんでしょうかね。ナゾです。



――とかいったことはおいといて、
ツルとかハクチョウって、リアルに目の前で見ると結構デカイ。
和漢百魅缶」2010年1月28日のアップは、
最近は、めっきり出番の無いワザ。「ちょうちんおとし」さんです。

お月さまのひかりを除くと、ちょうちんが唯一の照明だった時代、
その明かりを、どこからともなく、一瞬のうちに叩き落して
あたり一面を、まっくらまっくらにしてしまう、というもので、

狸や狐、カワウソ、といった、化け動物のワザとされていた事のひとつ。
 
ちょうちんおとし 提灯落とし
狸や狐の場合は、「油を好むから、ろうそくを取りにくるんだ」という
ちょっぴり合理的な風味のある俗説がつたわっています。

カワウソが、昔話の化かし役として、顔をきかせている
加賀とか能登のほうでは、これも主にカワウソの仕業とされていて、

どういうところからきたのか、根本的な理由は知らないのですが
「カワウソは赤い紙のちょうちんがキライ」とかいう俗説もあって、
一部で赤い照明器具は、この「ちょうちん落とし」除けに使われていたんだトカ。


ここらへんの設定が面白かったので、
イラストではカワウソさんをチョイス。
ブロック壊すマリオみたいに、下からジャンプです。
和漢百魅缶」2010年1月27日のアップは、
行楽シーズンの置き土産。「のじゅくび」さんです。

山にキレイな花が咲く春、色づく葉が照る秋、
おべんとうなどを持って物見遊山にやってきた人たちの
話し声やたのしむ声などが聴こえて来る、という火のおばけ。

のじゅくび 野宿火

天狗などが山の中で話し声をたててきたりするものに
ちょっと近いカンジのもので、
どこからくるのかわからない音がきこえて、ふしぎ。といったもの。
和漢百魅缶」2010年1月26日のアップは、
山道、細道、けもの道、十分注意。「やまいぬ」さんです。

肉食のケモノ、オオカミがまだ山などを歩く旅人に恐れられてた頃
山々でひろく伝えられていたもので、

群れをなして、あるいは個体でひとの後ろをつけて来て襲ったり、
術のつかえる技巧派になると、大入道をひとの前に立たせて
そのひとが「なんだこりゃ、でかい!!」と、顔を見上げた瞬間に
のどもとへガブブリ、と喰い付く、なんてわざを使ったりもしましたトカ。
 
やまいぬ 山犬

いまとなっては、山に出る怖いケモノは、クマとイノシシぐらいに。
……あ、イノシシは最近、駅前とかにも出没しちゃいますがネ。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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和漢百魅缶wiki 検索用に。

2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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