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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
抹香くさい魔物たち。「ぐちひん」さんです。

ぐちひん 愚痴賓

愚痴や邪見を持った僧侶などが、死後に
魔道に落ちてなるという仏魔たち。「ぐひん」(狗賓)のこと。




神仙道などで語られてたりするもので、
ぐひん(愚賓)の語義だとされます。



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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
邪見誹謗への罰。「したのしんやく」さんです。

したのしんやく 舌の神薬

蓮肉(れんにく)のような大きさのふしぎなもので、
食べてもぐもぐしてみると、とてつもなく甘いそうですが、
実は神薬だと見させられてたものは
「自分の舌」だといいます。



『続礦石集』などにあるはなしで、
宝永のころに出雲の国に「薬師経は邪見のものであり、弥陀仏のほかに仏は無し」
という主張を繰り返す僧侶がいたのですが、あるとき夢に
「なんじに神薬を与うべし」と告げるふしぎなひとが出て来て、
これをもらって食べたといいます。起きてみると僧侶は
自分の舌をズタズタに噛んでおり、翌日亡くなったソウナ。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
からだのなかみ。「しんおう」さんです。

しんおう 心王

漢字で書くと「心王」で、
生きてる者のからだのなかに芯として入ってるという
精神、たましいのこと。



六欲などはこれとは別に存在しており、その影響で
感情が生まれると考えられてたりしたようです。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
つくもがみじゃないほう。「つくりじ」さんです。

つくりじ 付裏師

「つくもがみ」(付喪神)のような、よくわからない妖怪たち。 




『付喪神絵詞』の誤記として発生してしまった
『付裏師絵詞』という作品名(『美術手帖』1958年6月号)に見られるもの。
「喪」が「裏」、「神」が「師」と誤植されてしまい、
まったくの別物になってしまってますし、絵巻物自体も図版掲載がなく、
ただ眺めてると、なにものなのかがハッキリしてませんでした。 







――魯魚の類なので当然「よみ」など存在しないわけですが、
「付喪」(つく/も)という2字1字の法則にしたがって「付裏」(つく/り)
「師」のほうは「かみ」が「がみ」と濁るように「じ」と濁らせて
「講師」(こうじ)や「読師」(どくじ)みたいな雰囲気にしてみました。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
地のわるもの。「ののあくろう」さんです。

ののあくろう 野の悪狼

野や荒地に棲みついてる狼狐で、
ひとびとの生活をおびやかしてわざわいをもたらす存在たち。



近世前期につくられた寺社縁起などにみられるもので、
太古のむかしや聖徳太子の時代に
各地にこういうものがいて、悪さをしてましたが、
埋立や開墾をしてゆくことで、ひとびとが住みやすくなっていった、
と描写される際に登場して来ます。


対として表現される存在に「いけのどくりゅう」(池の毒竜)などがあります。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
水のわるもの。「いけのどくりゅう」さんです。

いけのどくりゅう 池の毒竜

池や水辺に棲みついてる竜蛇で、
ひとびとの生活をおびやかしてわざわいをもたらす存在たち。


近世前期につくられた寺社縁起などにみられるもので、
太古のむかしや聖徳太子の時代に
各地にこういうものがいて、悪さをしてましたが、
埋立や開墾をしてゆくことで、ひとびとが住みやすくなっていった、
と描写される際に登場して来ます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
大蛇のおとしものはてぬぐい。「おとせ」さんです。

おとせ

越中の国の新川郡に伝わる「あいもとのだいじゃ」(愛本の大蛇)のもとへ
お嫁に行ったとされる娘。




大蛇が「自分が落とした大切なてぬぐいを、おとせがひろってくれた」
ということから美しい武士に化けてやって来て、
嫁さんに欲しいと言って連れ帰った、などと語られます。




盆踊りの口説き歌にもなってて、
そこで大蛇のてぬぐいは
雨にもぬれることなく、風にもとんでゆくことがないふしぎなもの
として謳われてたりもします。




娘の名前が「おみつ」(お光)だったりするなど、
大筋や粽のくだりは共通してるのですが、語られる場合によって、
こまかい人物設定や内容が変わってたりします。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
大蛇のお嫁さん。「おみつ」さんです。

おみつ お光

越中の国の新川郡に伝わる「あいもとのだいじゃ」(愛本の大蛇)のもとへ
お嫁に行ったとされる娘。



大蛇がお光の一家がやってた茶店に美しい武士に化けてやって来て、
立派な孝行娘であるお光をお嫁さんに欲しいと言って連れ帰った、などと語られます。



出産のために実家の茶店に帰って来たお光は、
「決して部屋をのぞかないでください」と告げてお産をはじめましたが、
あまりに物音がしないのを不安に思った母親がしないのを不安に思った母親が
戸をあけてのぞいてしまいました。


お光は大きな蛇体になって小蛇を生んでおり、
別れを告げて淵へと立ち去ったソウナ。






蛇のところからお光がおみやげとして持って来た粽(ちまき)は、
決して腐敗することのない、長持ちのするふしぎな粽で、
母親にそのつくりかたを教え、それが茶店に伝えられて来たと語られてます。



大筋や粽のくだりは共通してるのですが、語られる場合によって、
こまかい人物設定や内容が変わってたりします。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ちまきメーカー。「あいもとのだいじゃ」さんです。

あいもとのだいじゃ 愛本の大蛇

越中の国の新川郡愛本の淵にいた大蛇。
むかし淵のほとりにあった茶店に美しい武士に化けてやって来て、
そこの娘をお嫁さんに欲しいと言って連れ帰ったとされます。




翌年、娘は身重になったので、粽(ちまき)をおみやげに持参して
実家に帰って来ました。「決して部屋をのぞかないでください」と
娘は告げてお産をはじめましたが、あまりに物音がしないのを不安に思った母親が
戸をあけてのぞいてしまいました。

娘は7匹の小蛇を生んでおり、
別れを告げて淵へと立ち去ったソウナ。




蛇のところから娘が持って来た粽は、
決して腐敗することのない、長持ちのするふしぎな粽で、
娘は大蛇の淵へと去る前に母親にそのつくりかたを教え、
それが茶店に伝えられて来たと語られてます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
人間ぎらい。「やまがち」さんです。

やまがち 山蟒

やまがち(やまかがし)たちは、人間にすがたを見られることが無ければ
非常におおきい大蛇のすがたになることが出来るといわれてたりもして、
山の奥深くに棲んでるやまがちには
ものすごいものがいるのだソウナ。 


人間にたった一度でもすがたを見られてしまうと、
おおきいすがたになることは出来なくなってしまうんだトカ。 



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
小蛇に化けるタイプ。「やえがさのだいじゃ」さんです。

やえがさのだいじゃ 八重笠の大蛇

上野の国の山田郡の八重笠村に伝わるもので、
沼地(八重笠沼)に棲んでた大きな蛇。


正保のころ、竜舞村の修験者・松本院清安が釣りをしてたところ、
小蛇に化けて近づいて清安を呑み込んでしまおうとしましたが、
腰に佩びてた先祖伝来の宝剣によって討ち滅ぼされたといいます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山のわるもの。「やまのだいじゃ」さんです。

やまのだいじゃ 山の大蛇

常陸の国多賀郡の宮田村に伝わるもので、
山の中に棲んでて入って来るひとびとを襲って食べてた大蛇。



ひとびとの困ってる様子を聞いた
水庭若狭守という武士によって退治され、
そのなきがらを埋めた場所に「蛇塚」がつくられたといいます。



プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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