▼本日の妖怪（7364）せんだいがわのへび

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
肥後どこさ、「せんだいがわのへび」さんです。

筑後の国の三池郡などでうたわれてた、
「あんたがたどこさ」のわらべうたに登場するもの。
煮られて食べられちゃいます。

「あんたがたどこさ、肥後さ、肥後のどこさ、川内川さ、
川内川には蛇さがいてさ、それを捕ってさ、それを煮てさ、
馬から蹴られて痛かった」などの歌の文句がみられます。

「せんばやまのたぬき」や「せんばやまのえび」とは同等な存在。

▼本日の妖怪（7363）きのやまのりゅう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
赤い土の色の原因。「きのやまのりゅう」さんです。

備中の国の上房郡の木野山に伝わるもの。
大きな池に住んでて、近くの畑を夜な夜な荒らしてました。

むかし、池の近くでいつも遊んでた女の子が、
のどがかわいたので池の水をのんだところ、
たちどころに大きな竜にすがたが変じてしまったといいます。

畑が荒らされて困ってるという様子を知った強い武芸者によって斬られて退治され、
すがたを消しましたが、そのときに流した血によって、
木野山のあたりにある赤土が出来たと語られてます。

▼本日の妖怪（7362）さんしゅのたくせん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
絶体絶命のときだけ使うのじゃぞ。「さんしゅのたくせん」さんです。

とんでもない魔物や
身の危険に遭遇したときにダケ、撃つ
と言い伝えられてる鉄砲の弾で、
天照皇太神・八幡大菩薩・春日大明神の加護がこめられてるといいます。

絶体絶命の最期の状況になったときに撃つと、たすかる
――とされており、これを使ってしまったら
猟師を廃業するものダとも語られてたそうです。

南海道の猟師たちに用いられてたおまもりの弾丸で、
これらの神々は正しくは「三社託宣」と呼ばれるものなので、
「さんしゃ」→「さんしゅ」と転訛した呼び方の一ッのようです。

▼本日の妖怪（7361）よのなかざくら

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
豊凶しめす「よのなかざくら」さんです。


讃岐の国の三野郡の財田村に生えてる桜（さくら）の木で、
弘法大師の持ってた桜の杖が成長したとされ、
花がたくさん咲いてる枝のある方角で豊作を知らせるといわれてました。

▼本日の妖怪（7360）おにのえ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ながしおに。「おにのえ」さんです。

飛騨の国の大野郡などに伝わるもので、
節分の翌日に魔よけのために川に流して鬼たちを払うもの。

付木（つけぎ）に鬼の絵を描いたもので、
節分の飾りに使った魚（干鰯（ほしか）や田作（たづくり））と共に
川に流されてました。

付木は薄くへいだ木の板で、火をつけるときに用いられていたもの。

▼本日の妖怪（7359）はすのはぎつね

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
白隠禅師の絵にあるやつ。「はすのはぎつね」さんです。

やぶれた大きい蓮（はす）の葉っぱに
隠れひそんでる狐（きつね）。

白隠『法具変妖之図』に描かれてるもの。別に呼び名などは存在してません。

▼本日の妖怪（7358）きけんしゅう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
赤ちゃんヘアスタイル。「きけんしゅう」さんです。



漢字で書くと「鬼見愁」で

悪鬼たちに赤ちゃんのたましいを
奪われないようにするための髪型のこと。

生まれたあと、赤ちゃんの髪の毛を
頭の右か左どちらかいっぽうダケ、ひとかたまり残して剃っておき、
髪が伸びたら今度は以前とは逆側ダケ、ひとかたまり残して剃る、
というのをしばらくつづけるというもので、
ころころ特徴を変えることで
悪鬼たちがその子を判別出来ないようにするという手段。

中国で行われてたもの。「鬼見愁」と呼ばれる同様な魔よけの髪型には
いくつかのパターンがあり、左右をいれちがいに剃るのはそのうちの一ッ。

▼本日の妖怪（7357）ちくらんじん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ゆらゆらかごかご。「ちくらんじん」さんです。



漢字で書くと竹籃神で
竹籃（たけかご）に着物をかぶせて人形のようにしたものを用いたうらない。
これを揺り動かしながら歌をうたうと、こちらからの質問について
竹籃神自身が揺れて、その回数で答えを示してくれるんだソウナ。

これを行なうときは家の入口でお線香を焚く、
などのお作法も言われてたようです。

竹籃神術は、中国でおこなわれてた「こっくりさん」などのようなもので、
一般の子供たちが遊んでたといいます。

▼本日の妖怪（7356）だいげどう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
侫弁のたつじん。「だいげどう」さんです。



かみさまを妨げたり、
ひとびとを悪におとしいれたりする巨大な魔物。

欧米の「ルシファー」や「サタン」の漢訳として用いられてもいました。

▼本日の妖怪（7355）あまのじゃくのにわとり

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
こけここーーーーー。「あまのじゃくのにわとり」さんです。

伊予の国の周敷郡の今井村に伝わるもの。
むかし、弘法大師が地蔵の木像を一夜のうちに彫る誓いをたてて
鑿（のみ）をふるってたところ、夜明けにならないうちに
「あまのじゃく」（天邪鬼）が鶏に化けて鳴き、完成できなかっことがあったソウナ。

このことから、村人たちは「鶏は魔性のものだ」というようになり、
むかしは飼うと災難が起こると語ってたといいます。

今井の福岡八幡神社にある生木地蔵が、そのときの未完成だった地蔵で、
片耳が彫られてません。

▼本日の妖怪（7354）ピンクのたね

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
イメージアップすいか。「ピンクのたね」さんです。



イメージチェンジが成功したり、魅力度があがったりする、
というおまじないに用いられるもの。


西瓜（すいか）を食べてたときに出て来た黒くない種を、
ひとつぶきれいに洗ってマーカーなどでピンク色にぬってから、
自分の写真の裏にテープで貼っておくと良いのだソウナ。

▼本日の妖怪（7353）おだいしきび

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
カラーとうきび。「おだいしきび」さんです。

あかむらさき色や黒い色の実がまじってるとうもろこしのことで、
これが穫れるのはえんぎの悪いものとして食べることを忌まれており、
お大師さんや恵比須さんの祠にお供えするものだと言われてました。

土佐の国などで言われてたもので、
「たながえり」（種変り）なども同様のもの。