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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
鎌や鉈も持ってるぞ。「かじやのおとむすめ」さんです。

かじやのおとむすめ 鍛冶屋の乙娘

信濃の国の安曇郡で用いられてた
蛇よけのおまじないに用いられてた名前。



「おらは鍛冶屋のおとむすめ、鎌や鉈も持ってるぞ、
 へびもまむしもみなどけどけ、あびらおんけんそわか」と唱えておくと、
草むらや山道で蛇に咬まれないといわれてました。



きたみのいえもん」(喜多見の伊右衛門)
やまぶきぜんべい」(山葺善平)など、
「蛇も蝮もどけどけ、○○さまのお通りだ」というかたちに属する唱えごとは各地にあり、
それぞれ用いられる人名が異なって来ます。
かじやのむすこ」(鍛冶屋の息子)や「かじやのこむすこ」(鍛冶屋の小息子)と近しいもの。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おれは鍛冶屋の小息子、槍や刀も持ってるぞ。「かじやのこむすこ」さんです。

かじやのこむすこ 鍛冶屋の小息子

武蔵の国で用いられてた蛇よけのおまじないに用いられてた名前。
「かじやのむこどん」(鍛冶屋の婿どん)とも。



「へびもまむしもどーけどけ、おれは鍛冶屋の小息子、
 槍や刀も持ってるぞ、首を出しゃちょん切るぞ」と唱えておくと、
草むらや山道で蛇に咬まれないといわれてました。




きたみのいえもん」(喜多見の伊右衛門)、
やまぶきぜんべい」(山葺善平)など、
「蛇も蝮もどけどけ、○○さまのお通りだ」というかたちに属する唱えごとは各地にあり、
それぞれ用いられる人名が異なって来ます。



かじやのむすこ」(鍛冶屋の息子)とくらべると、
喜多見の伊右衛門の名前の入ってる唱えごとにある「槍も刀も持ってるぞ」と
共通した箇所があり、唱えごとが共通・混ざっている雰囲気があります。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
鎌や鉈あるぞー。「かじやのむすこ」さんです。

かじやのむすこ 鍛冶屋の息子

武蔵の国の多摩郡で用いられてた
蛇よけのおまじないに用いられてた名前。



「へびもまむしも出て来るな、おれは鍛冶屋の息子だぞ、鎌や鉈を持ってるぞ」
と唱えておくと、草むらや山道で蛇に咬まれないといわれてました。


きたみのいえもん」(喜多見の伊右衛門)
やまぶきぜんべい」(山葺善平)など、「蛇も蝮もどけどけ、○○さまのお通りだ」
というかたちに属する唱えごとは各地にあり、それぞれ用いられる人名が異なって来ます。


「鎌や鉈も持ってるぞ」の箇所は、喜多見の伊右衛門の名前の入ってる唱えごとにある
「槍も刀も持ってるぞ」と近しい箇所。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
蛇いた、がーさがさ。「やまぶきぜんべい」さんです。

やまぶきぜんべい 山葺善平

陸前の国の栗原郡で用いられてた
蛇よけのおまじないに用いられてた名前。



「蛇いた、がーさがさ、山葺善平さんのお通りだ」と唱えておくと、
草むらや山道で蛇に咬まれないといわれてました。



善平は、蛇をたくさん飼ってたひとだと言われてて、
咬まれて毒を受けてしまったときに、
飼われてた蛇が毒消しのための朝顔の種をいのちを犠牲にして採って来てくれたはなし
などが伝わってます。



きたみのいえもん」(喜多見の伊右衛門)など、
「蛇も蝮もどけどけ、○○さまのお通りだ」というかたちに属する唱えごとは
各地にあり、それぞれ用いられる人名が異なって来ます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
長い虫など御無用御無用。「さなげだいみょうじん」さんです。

さなげだいみょうじん 猿投大明神

蛇よけの唱えごとに見られるもので、
草深いところへ入ったりするときは、
「池鯉鮒(ちりゅう)猿投(さなげ)の大明神、長い虫など御無用御無用、
南無あびらうんけんそわか」と唱えると蛇に咬まれることがないと言われてました。


三河の国の池鯉鮒(知立)の猿投山は
大碓皇子(おおうすのみこ)が毒蛇に咬まれてしんでしまった地だ
という縁起物語があり、猿投神社は「長虫除け」のおふだを出しており、
唱えごともそれらと関連すると見られます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
サスムスよけに出て来る善人。「ナカマイスドヌ」さんです。

仲間イスドヌ ナカマイスドヌ

宮古島につたわる、スサムス(海のなかにいて、ひとを刺す毒虫たち)よけの
おまじないに用いられてた名前。



むかし、ナカマとカテーラというふたりの船主がいて、
琉球から密輸をしたという罪をカテーラがかぶせられて、
海の中に杭を立ててそこに縛りつけられて殺される罰を受けることになってしまいました。
ナカマはカテーラのため、あたりが暗くなってから竹の水筒を持って行って
こっそり水を飲ませに行き、最後まで気づかってましたが、
いよいよ潮が満ちて死にそうになったカテーラは
「世話になった、お前には恩返しをしないとな、お前の子孫たちは決して
スサムスたちの害がないようにしよう」と言って死にました。




海に入るときに、「ナカマイスドゥヌガ、フファンマガドー」と唱えるのは
「仲間イスドヌの子孫だぞー」という意味で、カテーラの誓ったとおり、
それを聴いてスサムスたちは刺して来なくなるんだソウナ。







ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
へびもまむしもどーけどけ、「きたみのいえもん」さんです。

きたみのいえもん 喜多見の伊右衛門

武蔵の国の多摩郡で用いられてた
蛇よけのおまじないやおふだに用いられてた名前。



「へびもまむしもどーけどけ、おいらは喜多見の伊右衛門だ、
槍も刀も持ってるぞ、ちょっきり切られて腹立つな」などの文句を唱えたり、
「伊右衛門だ」という名前を告げておくと、
草むらや山道で蛇に咬まれないといわれてました。





伊右衛門というのは、多摩の喜多見にいた斎藤伊右衛門というひとで、
蛇除伊右衛門(へびよけいえもん)としてよく知られてて、
家伝来の秘法で治療をしてくれたり、
人間を咬む悪さをした蛇を呼び出して叱ったりもしたといいます。
『武蔵名勝図会』や『願懸調宝記』にも、4月8日に伊右衛門の家で
「斎藤伊右衛門」と書いてもらったおふだ・それを写したおふだを
蛇の出て来るところに貼っておけば、蛇がこなくなるといったことなどを記載してます。



「蛇も蝮もどけどけ、○○さまのお通りだ」というかたちの唱えごとは各地にあり、
それぞれ用いられる人名が異なって来ます。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
まくらのしたに。「しちにんぼうず」さんです。

しちにんぼうず 七人坊主

紙を折りたたんで切ってつくる紙細工。
冬至の夜に、むすめっ子たちは想い人の名前と共にまくらのしたに敷いて、
7回まくらを叩いてから眠り、その日の夢にそのひとが出て来たら、
将来そのひとと結ばれると言われてました。



信濃の国の伊那郡の新野村などでいわれてたもの。
将来の配偶者をうらなうおまじないに属するものに、紙細工の七人坊主が用いられた例。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
なまぐさノーノー。「ほとけ」さんです。

ほとけ 仏

死んだ者の霊のこと。葬式のすんだ次の日には、
魚を食べたり、魚を混ぜた五目飯を食べないと、
仏がやって来て口を吸われると言われてました。



信濃の国の伊那郡の新野村などでいわれてるもの。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
あわただしい。「えぼしのごときをかぶりたるひと」さんです。

えぼしのごときをかぶりたるひと 烏帽子の如きを帽りたる人

烏帽子(えぼし)のようなものをかぶってる、
この世の者にはなんとなく見えないひとびと。
あの世に向かう途中の大きな山のあたりには、こういうひとが
あわただしく大勢、行ったり来たりしてたといいます。

あわただしく行ったり来たりしてますが、
決して言葉を発してなかったといいます。



『甲子夜話』巻67にある、行智が木曽街道の茶店で耳にして来た
「善蔵という老人が一度死んだケドよみがえった」というはなしのなかに出て来るもの。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ふわわわわ~。「ひきのあぶら」さんです。

ひきのあぶら 蟾の油


ひきがえるから採って煎じ詰めたというあぶらで、
天井にぬりつけておくと、ひきがえるの「ものをひきよせるちから」によって
物を浮かべることが出来たりするといいます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おそでのおかね。「しょうづかばあさんにわたすかくしがね」さんです。

しょうづかばあさんにわたすかくしがね 葬頭河婆さんに渡す隠し金

三途の川を渡るときに、川の渡し賃とはまた別に、
こっそりと三途の川の婆さん(葬頭河婆・奪衣婆)にあげるためとして、
しんだひとの着物あるいは棺に入れてあげる小銭のこと。



武蔵の国の埼玉郡などで呼ばれるもの。


プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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