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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
伊平さんはなんでちからもち。「じぞうのちから」さんです。

じぞうのちから 地蔵の力

加賀の国の能美郡安宅に明和・安永のころにいた宮腰屋伊平(みやこしやいへい)
というすごい力持ちだったひとのはなしに出て来るもの。



伊平は小さいころ船で働いてて、
あるとき寄港した島で本船に飲み水を運ぶために
小さい伝馬船(てんません)を漕いでたのですが、
引潮で砂の上に乗り上げてしまい動けなくなってしまいました。



困り果ててると、近くの泥の中で
大きな石地蔵が倒れて埋まってるのを発見。
水は売るほどあるので、それできれいに洗って起こしてやると、
大きさのわりに軽々としたふしぎなカンジ。
――すると、伊平は今まで前にも後にも動かす事も出来なかった伝馬船も
軽々押せるほどの力持ちになってたソウナ。




以後、伊平は晩年まで大変な力持ちとして知られ、
重い米俵もひょいひょい運んでたといいます。



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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
誰も掘り出すことが出来ませぬ。「わるいじぞう」さんです。

わるいじぞう 悪い地蔵
武蔵の国入間郡の三芳村で語られてたというもの。
むかし村の森のなかで追剥(おいはぎ)や強盗(ごうとう)が
多発したことがあり、地蔵を地中に埋めて罪したといいます。



ふしぎなことに、その埋められた地蔵を掘り出してみようとして、
いくらあちこちを掘っても地蔵は出て来ないといいます。
そのうち必ず日が暮れ果ててしまい、翌日また来てみると
あちこち掘り返した穴はきれいさっぱりなくなってたトカ。




きのみやじぞうそん」(木宮地蔵尊)のことだとも語られており、
ほぼ同じはなし。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
掘り出せおじぞう。「あめふらしじぞう」さんです。

あめふらしじぞう 雨降し地蔵

越中の国の氷見郡女良村に伝わるもので、
脇の浜の神社の鳥居のしたに埋まってるとされる地蔵。



日照りがつづいたとき、これを掘り出して
洗って祈りをかけると雨が必ず降らしてくれるけれど、
洗った者はたちまちしぬと語られてたソウナ。


洗う点については、
「水で洗う」とも「小便をまきかける」ともいわれてたみたいです。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
堺のおじぞう。「くびきりじぞう」さんです。

くびきりじぞう 首截地蔵

大阪の堺にあった辻堂にまつられてた地蔵で、
夜な夜な通行人があるといたずらをして
びっくりさせたりしてました。



化生のものに化けてひとをおどろかせたとき、
刀で斬られて首が落とされてしまったといいます。



「首截」は『堺鑑』での用字。「首切」のほうが一般的には用いられてます。
行基の作だとも言われてました。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
藤井峠で道ふさぐほう。「くびきりじぞう」さんです。

くびきりじぞう 首切地蔵

讃岐の国は大内郡の藤井峠に立ってた地蔵で、
全身まっくろな道いっぱいに大きな怪物に化けて、
通る人々をおどかしたりしてました。



西山の藤井権三郎(ふじいごんざぶろう)という剣術の名手が
この怪物を斬って退けた翌朝、峠道の地蔵の首が斬り落とされてたのが見つかったことから、
地蔵が化けてたのだと語られたソウナ。




星越峠の「くびきりじぞう」(首切地蔵)とはつくりがよく似たはなし。
でも、化けて出て来るときのかたちはだいぶことなりますね。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
星越の峠道のおじぞう。「くびきりじぞう」さんです。

くびきりじぞう 首切地蔵

讃岐の国は大内郡の星越峠に立ってた地蔵で、
不動明王みたいに炎をまとった怪物に化けて、
通る人々をおどかしたりしてました。



福栄村の松村貞久(まつむらさだひさ)という郷士が
この怪物を斬って退けた翌朝、峠道の地蔵の首が斬り落とされてたことから、
地蔵が化けてたのだと語られたソウナ。



「星越峠の化地蔵」などとも称されます。
また、このはなしから峠道が「地蔵峠」と呼ばれることもあったようです。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
津軽の黒門「ばけじぞう」さんです。

ばけじぞう 妖地蔵

津軽の太平山長勝寺の黒門ちかくに立ってた石の地蔵で、
ふと見ると数が増えてたり、
あやしいことを色々に起こしては人々をびっくりさせてましたが、
武士によって斬られたといいます。



『津軽俗説選』のそれぞれのはなしにつけられてる4文字の題では
「妖化地蔵」と記載されてます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
天地陰陽から毒毒毒。「どくれつき」さんです。

どくれつき 毒烈気

漢字で書くと「毒烈気」で
天地陰陽の動きのなかから生じる毒たち。
これを受けて生じるものは、
毒をもつ存在になるというかんがえかた。



蛇でいえばまむしなどはこれを受けて世に生じるといわれてて、
毒を持ってるのダなどと説かれてました。



たいようかき」(太陽火気)なども毒についての文脈で出て来るもの。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
月とすっぽん、鴻鳳と「じょうちゅう」さんです。

じょうちゅう 壌虫

漢字で書けば「壌虫」で
大地や地底にいる何なのかも分からないぐらいの、
ごくちいちゃな虫たち。
料簡の狭い小人物であるとの卑下に用いられたりもします。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
くんくんこーこー。「くんこ」さんです。

くんこ 訓胡

漢字で書くと「訓胡」あるいは「訓狐」で
夜になると「くんこ、くんこ」と声を立てて鳴くという鳥で、
これが聴こえると誰かがしぬといわれてました。


木菟(みみずく)などのことだといいます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
うるしのおうさま。「しつおう」さんです。

しつおう 漆王

漢字で書くと「漆王」で
漆(うるし)の木でかぶれたり、
肌がひどい炎症を起こしたりしたときに唱える
おまじないののなかに登場したといわれてるもの。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
落雷してドクドクドク。「しょうらい」さんです。

しょうらい 焼雷

漢字で書くと「焼雷」で
『天経或問』で説かれてる3種の雷の一ッ。
陰陽の鬱怒(うつど)の気だといい、
地に悪気がある場合、それと感応してぶつかるものだといいます。
また、地上に落ちたとき、そこに毒のあるものがあれば
その毒を消したり、あるいは、
毒のないものに毒を生じさせたりする変化を生じさせるといいます。



プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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