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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おこめ運搬ちゃん。「つるぶ」さんです。

つるぶ 鶴降

むかし、おこめの稲は鶴(つる)がくわえて
人間たちのもとへと持って来たと言われてて、
そのことから石見の国の鶴降(つるぶ)山や
降居田(おりいだ)という地名が出来たとされてたそうです。



鶴が稲を持って来たというかたちのはなしは
つるおとし」(鶴落)などにも見えます。


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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
農のほう。「しひゃくしびょうのあくちゅう」さんです。

しひゃくしびょうのあくちゅう 四百四病の悪虫

農作物にさまざまな害をもたらすという数多くの虫たち。



「四百四病」はもともとは人体の病気を起こす虫たちに
用いられてたりすることの多いことば。



陸奥の国の北郡などでは、虫送りの際に
「以奉四百四病之悪虫払之所」と書いた幡を立てたりしてたといいます。



しじゅうしちなんのむし」(四十七難の虫)なども似た用いられ方のもの。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
いっぱい害虫。「しょあくちゅうはい」さんです。

しょあくちゅうはい 諸悪虫輩

田畑の作物を上に下に害をなしてくる虫や悪い存在たちのこと。
「諸悪虫輩交摸馳走」などの文字が記されたおふだを
竹の棒につけて挿しておくと害虫を祓う効果があるといわれてたそうです。


下総の国などで寺社が明治ごろまでこういったおふだを頒布しており、
田畑の螟虫などを除けるために多く用いられてたようです。
「大日天玉 鬼鬼」という字も記されてたといいます。
(大日天玉は「大日天王」の筆記体のひとつ)





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
出て来る年は……どっち? 「ほうねんむし」さんです。

ほうねんむし 豊年虫

これがいっぱい発生してる年は
豊年であるとされてた虫たちのこと。



はまくりむし(葉捲虫)のことを、信濃の国などでは
明治のころまでこのように呼んだりしてたといいます。
実際のところは田んぼの害虫としての活動をしてる存在なのに、
そんな風に考えられてたようです。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのア ップは、
田畑に立てよう。「むしよけのたか」さんです。

むしよけのたか 除虫鷹

鷹(たか)の絵が刷られてるおふだで、
これを青竹の棒に結びつけて田畑のあいだに立てておくと、
害虫たちがやってこないといわれてたそうです。



上総の国などでいわれてたもので、
むかし鹿野山などの寺社がこういったおふだを農民に向けて販売してたといいます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
蝶は小麦から生まれるぜ。「こむぎのちょう」さんです。

こむぎのちょう 小麦蝶

蝶(ちょう)たちは、小麦が変化して羽化して
この世に生じて来る生き物だと考えられてました。



このような発生についての認識は
明治ごろまで各地の農村などで一般に考えられてたもの。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
悪虫をへんげさせるパワー。「あくちゅうそうじょうのようえかんのん」さんです。

あくちゅうそうじょうのようえかんのん 悪虫掃攘の葉衣観音

葉衣観音(ようえかんのん)さんが田畑にやって来る害虫たちを
払ってくれる効果が込められたおふだにあるもの。
葉衣観音のちからで田畑に害をもたらす悪虫たちは死んで、
それがみんな蚕(かいこ)などの人間にとっての有益な虫に変化再生する
――といったことが語られてたといいます。




田畑の害虫駆除のごりやくがあるおふだなどを
授与販売してた者たちなどが、霊験ありとして語ったという葉衣観音。
明治の中頃にも猿沢池などで売られてたといいます。





春の弥生の三月の「和漢百魅缶」へのはじめのアップは、
ことしゃ豊作、「さんびきばえ」さんです。

さんびきばえ 三疋蝿

田植えをしてるときに、お弁当のおにぎりに
蝿(はえ)が3びきとまると、
その年は豊作だという言い伝えられてたソウナ。



羽前の国の村山郡などでいわれてたりする、
田植えのときに口にされてた、その年の豊凶に関する俗信で言われてるもの。
3びき以上わんわん大量に来てしまうのは、それはそれでよくないようです。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのア ップは、
おーんがおれば、「さんねもり」さんです。

さんねもり

稲を害する螟(ずいむし)の雌たちのことで、
むかしは「おんねもり、さんねもり」と唄いはやしながら
田んぼを害するこれらの虫の雌雄を
まとめて虫送りをして祓う行事が行われてました。


備前などでいわれてたもの。
おんねもり」は雌雄一対となる存在。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おーんねーもり、さーんねもりー。「おんねもり」さんです。

おんねもり

稲を害する螟(ずいむし)の雄たちのことで、
むかしはこれによる害が田んぼに多く出たときは
僧侶に頼んで五色の紙に法語をしたためてもらって
笹につけて幟(のぼり)をつくり、虫送りをして祓う行事が行われてました。



備前などでいわれてたもの。
「さんねもり」は雌雄一対となる存在。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
実盛の灰からうまれた害虫。「こぬかむし」さんです。

こぬかむし 米糠虫

美濃の国などでいわれるもので、
討ち取られた斎藤実盛(さいとうさねもり)の首を
焼いて生じた灰から、この世には米糠虫(こぬかむし)たちが発生して、
田んぼの稲を害するようになったとされ、
虫送りで実盛の人形をつくって燃やすようになったと語られたりしてました。



米糠虫(こぬかむし)は浮塵子(うんか)のこと。
灰の部分に関係なく斎藤別当実盛の霊が「米糠虫になった」という設定自体は
各地で広く各地で用いられてます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
とらはだいちゅう。「とらどしのむし」さんです。

とらどしのむし 寅歳虫

寅のとしには、大いに田畑の害虫がやって来る、
という農耕に関する年の見通しの俗説。



虎(とら)の唐名を「大虫」という点から
連想されて言われてたもので、これは逆に「大虫」なので
虫を制してくれる、虫害がほかの年より少ないという俗説もあったりします。


プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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