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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おしゃべり地神時代。「ものいうくさのは」さんです。

ものいうくさのは 言語う草葉

太古のむかし、ににぎのみことが
地上にやってきた頃の植物たちで、よくことばをしゃべり、
かつ狂暴な存在たちとしての側面も持ってました。



『日本書紀』で描写されてるもので、
ににぎのみことが向かう先の葦原中国の
さわがしきものたちとして登場します。


草木咸能く言語あり 2」(『大佐用』vol.319)なども参照。
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明けましておめでとうございます。
本日から今年も「和漢百魅缶」へのアップがはじまりますので、
初日のきょうは恒例の12体連続アップでございます。


とざい、とーーーーーーざーーいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。


しじょけんのうま(四如軒の馬)
うまどしですので馬に関するものが出て来ることになります。
ということで寺社に奉納された絵の馬がぬけだして田畑にいたずらをする
――という各地に満遍なく残されてる安定の展開のなかから
今回は、矢田四如軒(1718-1794)の馬の絵のおはなしで駒並み揃えてスタートです。

さやまめむし(莢豆虫)
赤ちゃんがいるときに食べると
かんのむし発生につながる、とされる食習シリーズのひとつ。

はなかた(鼻荒)
2025年の千穐楽で出た「はなやわ」(鼻和)の
別バージョン。こちらは土佐行秀のものだと仮託されてる系統の
百鬼夜行絵巻に出て来るデザインです。

ウパシカムイ
おしりを拭くときに雪(ウパシ)を使っちゃいけないよ! 
というおしえにつながるのかどうなのか、まだあまり知らないのですが
とにかく雪(ウパシ)でおしりを拭くのはよくないということが
よくわかりる伝承を伴ってる、雪の精霊です。

ふらぬにふるゆき(降らぬに降る雪)
アイヌの雪のおはなしを採って出したので
ふしぎな体験みたいなはなしに出て来るタイプの雪からも
採り出して並べてみました。

じゃけんのもののうま(邪見の者の馬)
『妖怪ブックガイド600』でも翻刻されてる書籍を紹介した
『続向灯吐話』に出て来るおはなしからも馬に関するものを出してみました。
こちらは畜生道な馬さんです。

さちょうりょう(佐鳥竜)
以前「ちょうりょう」(鳥竜)をアップしてる
「獣形帽額」(じゅうけいもこう)に描かれるものたちのなかからのアップです。
先般売り出した『百鬼御用 妖怪かるた2026』に登場してる
きんおうしゅん(琴王俊)も、このお仲間ですゾ。

しゃけぶ(橿鳥)
夜鳴きする鳥たちに対する「縁起がよくない」が
語られてるタイプのものです。
こういう生活に密着してるタイプの伝承が、プランクトンみたいに数多く存在してる
という前提が厚ければ厚いほど、創作などの場でも
おはなしや新キャラが編み出せる、――というものですので
構造としてこういうタイプのものはどんどん取り扱っていきたいですネ。

だいかんむじな(代官狢)
偉い僧侶、偉い官僚、偉い姫君……などなど、
狐狸たちがすがたを変じて歓待を受けてゆくというおはなしに属するもの。
犬に退治されちゃうのも、本当によくある展開。

じゃどくじん(蛇毒神)
どくじゃしん」(毒蛇神)とおなじ語源なのかよくわからないのですが
とにかく、牛頭天王とかの祭文に関連して「蛇毒神」という単語は
寺社に関することがらにしばしば出て来るんだナということがわかる雰囲気です。

びょうのかき(病の垣)
疫鬼や疫神たちを防ぐために張る縄の仲間のひとつ。
おもいっきり、ガードな感じの呼び名で小野重朗「コトの南限とトキ」に
出て来たので、おもしろかったので採ってみたカンジです。

わかだなさま(わかだな様)
正月神な存在たちの呼び方のひとつ。
お正月そのままな存在たちも、まだあんまり和漢百魅缶には
数として登場させてないので、このあたりもキチンと構成&デザインを進めて
おきたい分野ではあります。


ということで以上、
お正月らしいもの、うまどしらしいものも織り交ぜつつ
つつがなく12番、打ち揃いました。



本年もあしたから和漢百魅缶はアップして参りますので
いずれもさまにおかれましては、かわらずご愛顧お引立のほど
御願い上げ奉りそろ。


とざい、とーーーーざーーーーーーーーーーいーーーーーーーーーーーーーーーーー。





明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


地精為馬十二月而生
地精為馬十二月而生
■登場キャラ名前表
さえのかみのこま(道祖神の駒)
えやみのかみのうま(行疫神の馬)


今年のはじまり試筆の1枚は、今昔物語などの説話に出て来る
道祖神の駒・行疫神の馬にまずは材を需てのスタートです。
上に出してる字句は『円機活法』の馬の項目に引かれてる詞句の一節から。


春秋説題にあるものとして同書では紹介されており、
馬に関する故事をときほぐしてゆきます……といった趣旨の
むかしの文章などでは、よく引きごととして出て来てたもの。


今年いちねんも色々と
描きました&描かせていただきました!



描き納めに何を描こうかなということになりましたが
12月に大体いつも描くことになってる、
こいんりょう(虎隠良)が 今月はまだ
描く機会を逸しておりましたので、
おめでたい獣形帽額のなかの1頭、
きんおうしゅん(琴王俊)に 並べましての
描き納めの1枚でございます。







それでは、みなさま
良いお年をお迎えくださりませ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
毎年恒例の舞い納め、千穐楽連続アップ興行です。
年の瀬に一挙に12体、どんどんどかどかとアップして参ります。


とざいーーーーーーーーー、とーーーーーざーーーーーーいーーーーーーーーー。




こめびつのした(米櫃の舌)
まずはじめは、「ふるやのもり」のライバルみたいな「おそろしいもの」です。
要するに食べ物がなくなってしまえばイチバン困る……ということを述べてるもので
お米がなくなっちゃう様子を示したものですが、裏を返せば
人間が生命活動そのものをする上でどうしても外してラクすることの出来ない根源的な
問題のひとつを提示してるとも言えます。

おばけおじいさん(おばけお爺さん)
山姥たちに仕入れて来た魚を奪られちゃう昔話は多いのですが、
これはそういうストーリーの、相手がお爺さんな妖怪のバージョンです。
熱湯をじゃぼじゃぼ入れられてるとき、はじめのうちは「ねずみの小便かな???」と
太平楽なせりふをつぶやくあたりも、同型の山姥たちの最初の反応と近いのですが
戸建ての住居ではなく、樹木のなかに暮らしてる――というのが異なる特徴です。

はなやわ(鼻和)
土佐家などで描かれて来た『百鬼夜行絵巻』に出て来る画像妖怪を
ピックアップして愛称をつけちゃうシリーズです。
白蔵主さんも、今年の下半期にいろいろとたのしい呼び名をつけるシリーズを
展開してらっしゃいましたが、あれもおなじようなたのしみ方です。

ばけほしあんず(化杏干)
『妖界東西新聞』に登場した新手のかたがたの枠からで、
「ホスト」に当ててデザインしたもの。登場回をご覧になりますと
化け方の深度が2パターン(顔がそのまま干しあんず体と、人間な顔の体)あるのも
ご確認いただけるのではないかと思います。おなじパターンで
帆立の貝柱を干したものを「ホステス」としても、いちおーデザインは、してます。
『妖界東西新聞』に出て来た面々については、
今年は、noteのほうで「魔群星ノート」として近い紹介企画を
11月にチョコチョコやってましたので、そちらにも、いっぱい出してます。

しょうばいのうえのうそ(商売の上の嘘)
12月の行事食についての習俗のなかからのもの。
ふつうですと、蒟蒻は「すなはらい」として体の中にたまった「砂」を払うために食べる
という風習があったりするのですが、商家で語られてたこちらは、蒟蒻や豆腐を食べると
一年間、口先でぺろぺろ溜めてった商売の上の嘘が払われる――というもの。

にんのいお(人の魚)
海坊主や人魚みたいな存在。
海洋にいるとされるこの手のものは、俗に謂われるように
オットセイだとかジュゴンだとかスナメリだとかでかぶつなクラゲだとかが
誤認のモトにもなってるわけですが、海坊主を考えていただくとよろしいかと思いますが
波間から見えてる上の部分(顔とか肩のあたり)以外のパーツは
果たして人間みたいなからだつきなのか、海洋性哺乳類みたいなかたちなのか、
さぁどちらでしょう? と言われると「人間みたいなシルエットなんじゃないの?」
と、考えるひともモチロン多い――というあたりを採って今回は描いてみました。

みずきのえだ(水木の枝)
年の瀬の連続アップですので、お正月向けのアイテムなシリーズも入ってございます。
おもちを枝に等間隔で挿して飾ったりする「まゆだま」(繭玉)の枝に
どうして「みずき」の枝を使うのか――という説明な伝承を採り上げてみました。
山の神の子供が12人だというのは、しばしば出て来るおはなしで、
「みずき」の枝の上で産んでるのも、こういった伝承のなかでの山の神の出産が
旅先や移動先だったりなど、突発なもので、満足な場所で産めてないという前提を
踏まえたものではあります。赤ちゃんたちのデザインは「でぇしこ」のお子さんたちとも
意識的に近くしておりますゾ。

ばか(馬鹿)
『大佐用』vol.328などで特集した、ウィリアム・アンダーソンが日本で買い求めた
いろいろな絵を貼り込んである肉筆画帖にある絵巻物断簡に描かれてる「うましか」です。
ストレートに「ばか」という傍訓がついてて「容赦がなさすぎる……」と
よいこのみなさんの度胆をぬいた作例も、いよいよ登載のお順です。
「うましか」のときの画像寸法が、200×227という半端な数値だったのですが
今回の「ばか」は、200×230にすることなく、ぴったり揃えて200×227で掲載サイズ変換しました。

ごろざえもん(五郎左衛門)
駿河の国の安倍川のほうにいた化け狐さん。
東海道のご近所の、ほかの名のある化け狐と化けくらべもしたそうなので
(場所柄もあって、ヤハリおなじみの大名行列とかにやっぱり化けるんでしょうかね)
また化け術チャンピオン狙いの選手が増えたことになります。がんばれがんばれ。

おにのひ(鬼の炎)
悪い存在が退治されたあと、その遺骸や血や灰から
人間にとっての害虫が誕生するはじまりになった――という伝承は
世界規模で天下のあちこちにあるのですが、こちらも人間を刺す「蜂」が生まれた
という伝承で、討ち取られた酒呑童子の首を
焼いたときの炎(ひ)から生まれたのだとされます。

くじゃくうば(孔雀姥)
ほうおうおきな(鳳凰翁)
さて、今回の主任は、西村重長の描いてる『鶴の娵入』という絵草紙に出て来る
おめでたい高砂の島台に置かれる翁と姥の、共白髪な夫婦のデザイン例のひとつです。
鳥たちの世界の翁と姥なら、だれかな、という発想でつくられてます。
そういえば、こういう島台には松・竹・梅のうちの梅は使わない
というならわし故実があるゾ(これだけ花びらの散るものだから、という理由だトカ)
と習ったので、松と竹とで真ん中をとりもっております。






さて、いちねんのしめくくりも果たせましたので、
いつものとおり、妖怪たちをどすんどすんと戻しておく
押戻し役も登場です。

たけゆつのうじゅうろう(竹儼能重郎)





どしんどしん。


無事に今年も和漢百魅缶も既定のアップをつつがなく進めさせていただきました。
これもひとえに、いずれも様がたのご愛顧のたまもの。
また明年も正月4日の新春アップから、和漢百魅缶はスタート致しますので
末永くのご鞭撻、すみからすみまで御願い上げたてまつります。




とざい、とーーーざーーーーいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
はじめからいる悪いやつ。「どくじゃしん」さんです。

どくじゃしん 毒蛇神

漢字で書くと「毒蛇神」で
太古のむかしにはじめから存在した邪悪なものたち。



天照大御神が岩戸にかくれて、この世が
くらやみ世界になったときも、悪さをしてました。


寺社や獅子舞で用いられてた
神楽のはじまり(天の岩戸)のはなしなどに出て来るもの。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
8448という行って帰ってのおめでたい数字を祝って、「ひょんぬらり」さんです。

ひょんぬらり

ぬらくらしていてトラエドコロのない頭の大きなおばけ。



ウィリアム・アンダーソンの持ち帰った肉筆画帖にある
絵巻物断簡に描かれてる画像妖怪の例。
ふつうの狩野家の絵巻物で描かれてる頭の大きな「ぬらりひょん」と
おなじデザインですが、ナゼなのか名称は「ひょんぬらり」となってます。



ひょんぬらりたちの描かれてる絵巻物断簡については
狩野+な絵巻物の比較表」や『大佐用』vol.328もご参照ください。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
月をほめてこう呼びます。「ささらえおとこ」さんです。

ささらえおとこ 細愛壮子

美しくあざやかなる者のことで、月のこと。


『万葉集」に「左佐良榎壮子」や「月別名曰 佐散良衣壮士」と出て来るもので、
「月を美(ほめ)て佐々良衣壮士と云ことなれば別名と云るはたがはず」(『万葉集古義』)
などと解釈されて来てます。月を示すという点から
「かつらおとこ」(桂男)などとおなじ使われ方をします。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
極楽浄土はどこにある。「うかれるたま」さんです。

うかれるたま 浮る霊

ひとが亡くなったあと、幽界・幽冥(かくり世)につく
とどまるたま」ですが、「極楽浄土」のみを信じ込んでるたましいたちは、
それを探してあちこち迷い果てた末に、禍神や「まがもの」たちに
摂り込まれて、魔物になってしまうといいます。




岡熊臣『千代乃住処』などで説かれてるもの。

熊臣は、中昔以来の戦乱や天災のモトをこれらだとしており、
仏法はわざわいの元凶や「釈魔」たちダ、
仏門に染まった者はよみの国に堕ちるのダ、とする
近世前期からある考えに則ったおしえになってます。



熊臣は、平田篤胤たちの示すような
幽冥界での善悪報応を設定してないものの、神葬を肯定させるために、
かくり世に「極楽浄土」は存在しないと設定して、そこを中心に
魔物へと堕ちる昔ながらの方式を採用してます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
幽界の一般市民。「とどまるたま」さんです。

とどまるたま 留る霊

ひとが亡くなったあと、地上に重なって存在してる
幽界・幽冥(かくり世)にとどまるというたましいたち。

きよらかなたましいたちは、大統領である「おおくにぬし」(あるいは「すさのお」)の
もとで、生きてるときとあまりかわりなく、たましいとして暮らしてるといいます。



明界・顕明(うつし世)にいる生者たちの近くにあって、向こう側からは
ハッキリ知覚されることは出来ないものの、
大なり小なり影響を与えてるんだトカ。



平田篤胤が整備して説いてる考えかたですが、
「幽冥界」などの構造設定を抜けば、基本は一般的な
たましい(「冥魂」)の捉え方を摂り込んだものだった様子です。

「おおくにぬし」(あるいは「すさのお」)の冥判によって、
悪いたましいたちは幽冥界ではなく、
よみの国で畜生・魔物・妖怪にされてしまうという考え方がこれに付属しますが、
これらもそれ以前からの捉え方が根底にはあります。



篤胤の説を発展させた岡熊臣『千代乃住処』などでは、
よみの国に流れて行ってしまう「もとつたま」(本つ霊)とは逆に、
火・風に属く四魂(和魂・荒魂・奇魂・幸魂)にあたるものが
地上の幽冥界にとどまるたましいだとしてます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
たましいのこんぽん。「もとつたま」さんです。

もとつたま 本つ霊

「うぶすな」が結びつくる、万物の持つ
たましいの最も基本な部品とされるもの。




ひとが亡くなると、本つ霊はこの世から、根の国、よみの国へと
流れて行ってしまうといいます。そのときの本つ霊は
四魂(和魂・荒魂・奇魂・幸魂)が離れて空っぽなので、
何の感覚も意識もないんだソウナ。




岡熊臣『千代乃住処』などで説かれてるたましいについての考え。
本つ霊は、水・土に属くものだとされます。
本居宣長や平田篤胤の考えにもとづいて考察されたもの。
宣長の考察したよみの国にすべてのたましいは行くとする箇所に重なるのが、
この本つ霊がよみの国に流れて行くという設定です。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
幽界のもの。「めいこん」さんです。

めいこん 冥魂

漢字で書くと「冥魂」で
たましい、亡霊などのこと。



「幽冥界」にいるようなたましいを指して
漢語的に用いられることもあるようですが、
普通には亡くなった人間のたましいたちを示すことばとして
文章に用いられてたようです。


プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

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和漢百魅缶wiki 検索用に。

2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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