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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぽんぽこぽん。「はこばたき」さんです。

はこばたき 箱叩き

部屋の奥で箱や行李(こうり)の底をたたくような音をたてるというもの。
幽霊とかのおどかし種目の一ッでもあります。

この手の音ものは、対して正体が一定してないものなので
実際のところ、何が正体なのか暫定しづらいので
妖怪を分類するときは案外たいへんなのですわん。

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さぁ、いよいよいよいよ2011年もおしつまってまいりました
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
すーこやーかーにー。「カワオリガニ」さんです。

カワオリガニ

寒気のせり出しによって、全国的にお寒い本日ですので
ちょいとでもあたたかさをまぜ込もうと、沖縄からのお引き出しです。

こちらのカニさんは沖縄につたわるもので、
赤ちゃんに命名をするときに、赤ちゃんに布をかぶせて
その上に海や川から採って来た小さいカニさんを歩かせるといったもので
その行事のことを「カワオリ」と称しておりましたそうな。


「カワオリ」は、水辺でみそぎをしたりする事を言う昔のことば(川降り)で、
持ってこられるカニさんたちは水のかみさまのおつかいと考えられてたようです。

たぶん、もともとは川に実際に行って行なっていた行事だったのが
なにかしらかのかたちでカニをもって来て行なうかたちに遷ったんじゃなかろうか
と、いったよーなことを山口貞夫さんは「蟹と人生」という文で書いています。



****
山口貞夫さんの「蟹と人生」は、『旅と伝説』の167号に載ってるもの。
八重山のほうでは「ハマオリ」と呼んでるとも記されてます。
こんげつの「和漢百魅缶」へのアップの千穐楽は
竜脳のかおりふんわり。「こくこう」さんです。

こくこう 黒蛟

墨のようにまっくろでにょろにょろながい「竜」の仲間。
墨で描かれた文字列のことを形容したもので、
漢詩などに使われちょることばでござる。

てぢかな日本のことばで申せば「みみずののったくり」ですが
比喩というものは、何に比するかでだいぶ印象のかわるもの
というのがよくわかりますのう。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
食べたいもんだね。「だいれいず」さんです。

だいれいず 大霊豆

大陸につたわってる「たべるとすげェよ」グループな仙薬のひとつで、
これをパクッとひとつぶでも食べちまえばスグに空腹は解消され、
身体能力も若々しく壮健になると言われているふしぎな豆。

華山(かざん)などで採れたりすると伝えられてますが、
もちろん、もちろん、世にあることは稀な豆のようです。


漢学のせんせい・紅茶大人が、よく「だいれーず、だいれーず」とか言ってたのを
ずーっとみんな「大レーズン」だと思ってたことはナイショです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぴかっぴかっ現金がーぽがぽ。「ほしがとんだ」さんです。

ほしがとんだ 星が飛んだ

備前の国あたりなどにつたわっている俗信のひとつで、
夜天空の闇のなかを、流れ星がスーーッと見えてる間に

「ほしがとんだ」

という文句を5回まるまる唱えることが出来たら、
ちかぢか、あるいは、のちのち、そのひとの身の上に
大金が舞い込んで来るよ、というもの。

なぜか「現金」限定ってあたりが、なかなか資本主義むけな俗信。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
はたつものがたっぷりでけるよ。「やまんばがつく」です。

やまんばがつく 山姥がつく

土州の土佐郡などにつわたっているもので、
田や畑の作物が突然、2倍も3倍も穫れるようになって
大金持ちになったりすることをこういう風に言ってたんだそうな。

あるひとは、作物が穫れすぎる事を怖がって畑に火をつけたところ、
やまんば」が煙をあげながら逃げ出して来たんだトカ。


びしゃがつく」みたいなニュアンスでお読みください。

本日の「和漢百魅缶」アップは、今年3度めのお酉さまということで
また、また、また、バード。「でいきゅうこうちょう」さんです。


でいきゅうこうちょう 泥毬黄鳥

水の底などから稀にプカンと出てきたりするというふしぎな泥んこだまで、
コンクリートでも化粧して日焼けさせたじゃないか、ってくらいに固いのですが

道具(岩でガスンガスンやる、のみでぶち欠く、ドリル的なもの…などなど)
を駆使してあけてみると、その中には黄鳥(ほととぎす)が入ってる、
というのがコチラなのでございます。


岩石や泥んこだまの中から鳥とか生き物が出て来る、というのは
大陸に多く伝わってるもののひとつで、
それこそ、マリオワールドに出て来るシャボン玉に入った
クリボンやボム兵みたいにあっちこっちに例があるものです(大言壮語)

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
毛は生えてるよ。「ぎゅうたいぎょ」さんです。

ぎゅうたいぎょ 牛体魚

『博物志』などに記されってるお魚さんで、
東の海に住んでるという牛みたいな形をしてるという魚。

この革は潮の流れが近づいてくると毛がもわもわ立ち、
逆に潮が退いていくと毛がへなっと倒れるふしぎな革だと言われていました。

牛みたいな姿っていう形容の記述がある魚は
『山海経』とかにもありますが、実際に魚なのかといったら
「毛がある」だの「鳴く」だの確実に魚じゃなさそーな生態のものが多いので
モトになってる生き物は多分、魚じゃないんでしょうな。うん。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
キャッチ不能。「きれいなたすき」さんです。

きれいなたすき 綺麗な襷

駿河の国は庵原郡の両河内村につたわってるもので、
川のなかにきれいな襷(たすき)がぷかぷか流れていて、
「おや、いいもんが浮かんでるずら」と思ったひとが
それを取ろうとすると、ピュっと消えてしまうんだトカ。

綺麗な布などが水辺にあってひとを寄せ付けるというのは、
「帯取池」(おびとりいけ)などと同様のもので、
おふるいところですと、大陸の衢州にもあったりする手口。
 

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
肉屋の商売あがったり。「じつ」さんです。

じつ 日

西域にあるお国、大月氏の地にいると言われていたふしぎな牛。
少しずつ肉を取るだけだったら、次の日にはその部分が治っていて、
永久にお肉が採れるというものでございます。


なんともふしぎなこの「日」(じつ)さんですが、『元中記』には、
大月氏のひとが

「おらんくの牧場には、肉がいくらでも採れる【日】っていう牛がいる」

という話をしたら、漢土のひとが、それに対抗して

「中華には糸を出す【蚕】っていう指くらいの大きさの虫がいる」

っていう話をしてお互い「すごいだろ」って顔をしたけど
お互い「そんなへんなもんいるわけねーだろ、ケッ」と腹の中では思ってたよ
というお話が載っています。でも、かいこが実在するんだから
この牛さんも、実はちゃんといるのかも知れませんがな。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
セスナには乗りません。「ばけぶんちん」さんです。

ばけぶんちん 化文鎮

部屋にキチンと置かれてる文鎮などが、
急に音をたてたり、火を吹いたりするというもの。

幽霊や狐狸が起こしたりして、人間をビクビクさせるためのもので、
怪談や絵草紙などが主な生息域でござい。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ひかりおろぉ。「やか」さんです。

やか 野火

漢字で申せば「野火」と書くこちらさんは
「のび」と訓読しちゃえば日本に伝わる火の玉のおばけの
仲間のひとつという点からも思い描けますとおり、
山や川などにぽつぽつと浮かんでみえるという青い怪火であります。

一部の言い伝えでは、左の足にはいてるぞうりなどで招いたりすると
近寄ってきたりするよ! とも言われているそうなのですが、

ぞうりで招くと近づいてくるといったような性質は、
日本の怪火にも時々みられる性質のひとつで、
こんなところにも大陸から輸入された性質が流れ込んでるのね、という事がわかります。

プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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