忍者ブログ
氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31  
[397]  [398]  [399]  [400]  [401]  [402]  [403]  [404]  [405]  [406]  [407
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ほねーほねーほねー。「かいじょ」さんです。

かいじょ 海女

海のなかに棲んでるというもので、
からだの上半分が人間で下半分が魚という
おなじみな「人魚」のかたちをしてるふしぎないきもの。

この骨は細工物に材料になったり
血止め(止下血薬)になったりするといいます。

こちらさん、大陸に伝わっているものなのですが
ヨーロッパの伝説などが流入して以後に設定が固まっていったようで、
骨が薬になる、とかいうあたりは、大航海時代のあとあたりから
目立って見えてくる? みたいです。

日本の「うみにょうぼう」につけられてる本草書などの解説は、
この「かいじょ」の解説がかなり入っているようです。(『大和本草』とかはかなりそのまま)

PR
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
モーモーモーモーモーモー。「うしのおんりょう」さんです。

うしのおんりょう 牛の怨霊

牛を食べるとばちがあたるので食べてはいけません
と言われていた頃のおはなし。

むかし、牛を殺して毎日毎日食べてた男が
道を歩いていると突然、顔が牛そのものになってしまっていたというもの。
やがてその男は死んでしまったといいます。

 

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
もぐらさんかも知れません。「きんこう」さんです。

きんこう 金光

地面をゴツゴツと掘り進みまくって荒らすねずみたちで、
これが現われるのはよくない事の前兆などと捉えられていたようです。

『白澤図』にあるとされているもののひとつですが
「鼠耕破地」とかいう程度の文言しかなくて、
あんまり詳細はわかっておりんせん。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは!
出現予告はポンポン。「とうけいようどう」さんです。

とうけいようどう 灯檠揺動

むかし、楽公滋(がくこうじ)というひとが
勉学にはげんでいた少年のころ遭遇したというおばけで、
夜中に勉強をしてると、ポンポンと皷(つづみ)の音が2回したかと思うと
灯檠(あかりの台)が、誰かが持って歩いてるみたいに
ふわふわふわっと部屋の中をあっちこっち動き出したんだトカ。

楽公滋はこれをあんまり怖がっていませんでしたが、
後日、この話をきいたひとがこれを見に来てびっくりし、
朝になってから灯檠を斧でバキメチョと打ち壊させたところ、
もうこんな事は起こらなかったんですトサ。


大陸の道具の妖怪は、なんともストーリーがおおらかでステキ。

本日の「和漢百魅缶」へのアップは
呼び名がながいくなった。「もんのとのようなまっろくなもの」さんです。

もんのとのようなまっくろなもの 門の戸のような真っ黒なもの

徳川時代に編まれた『因幡怪談集』に載ってるもので、
むかし因幡の国の本陣山に夜狩りにいった安陪というひとの前に現われた
というよくわからないふしぎなもので、ニンゲンの頭の上の二三間ぐらい上を
スースー歩いていったソウナ。

安陪をはじめ一緒に狩りに行っていた犬や奴僕たちも全員
からだがすくんで動けなかったと言います。

正体がなんだったのかは全然わかんない感じですが
「天狗」か「山の神」だったんじゃないのかな、と記されています。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
育ってる。「ほうちょうせき」さんです。

ほうちょうせき 豊長石

神廟の庭さきなどにいきなりニョキニョキ生えてくるというふしぎな石で、
はじめのうちはほんの少し地面からあたまをのぞかせている程度ですが
一夜のうちにみるみる育ち、以後は日に日にどんどん大きくなって
たちまち大きな岩石になってしまうと言うもの。

昭和新山ほど巨大には育たないようですがビックリするよね。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
11月といえば!!の、きびしーーーーーーーーーいテーマしばり「おとりさま」の到来です
本日11月2日は、早速それがやってきまして、今年のはじめのとりの日、ということで
一の酉なのでトリさんです。「さんしんきゅう」さんです。

さんしんきゅう 三身鳩

ひとつのあたまに体が三個ついてるというふしぎな鳩で、
これが現われるのは大きな災いの起きる前触れだ、と占なわれていました。

頭が3つ付いてる鳥は、『山海経』にもいるので
わりと古くからのイメェジなんでしょうな、大陸では。
――と、うっちゃりがちですが、こちらさんは一首三身。逆なところがポイント。
両方あるのねー。
 

さ、11月の「和漢百魅缶」への初アップは
兵器工廠にちょっと音が似てる。「へいきこう」さんです。

へいきこう 兵器光

大陸の史書などにも出て来たりするもので、
武器庫などにしまわれてる刀や武具などが
夜にあやしい怪火のようなひかりを出すというもの。

不吉なことなどの起きる前触れなどとも。

徳川時代の、ふしぎな現象や妖怪を弁論したホン
西川如見の『怪異弁断』のなかでは、

怪火をだす→狐狸は火をだす→狐狸はなまぐさいのがすき
 →武具はなまぐさいもの=これは狐狸がピカらせてるのぢやないかネ。

と、いう理論で攻め攻めしておりますが、
実際はなんでピカってるのかは不明。
 

さて10月の千穐楽の「和漢百魅缶」は!
ハロウィンにあわせての西洋ものも輸入しちゃう連続アップ興行!!
それでは、ずらーっと15体、参りましょう参りましょう。

とざいとーーーざーーーーーーい。

カンネレド・ノズ(Cannered Noz)
お洗濯なかたから今回はアップです。
夜中にお洗濯をしてる怪異ってのはヨーロッパに割とひろくいるそうで
そのうちにまたズラリとならべて「布さらし」でも踊らせたい感じです。

シードッグ(Sea dog)
「海」なんとかシリーズのひとつです。猟犬らしいです。

オールドマンウィロー(Oldman willow)
日本でいえば「やなぎばばあ」の格です。
柳の木ってヨーロッパの石づくりの家にも似合いますよね
なんとなく薄ねずみ色ががったあの枝の色合いとかも。

シュネーフロイライン(Schneer fraulein)
一時期、フロントラインかとかんちがいしてました。
おくにのことばで「雪のおとめ」という意味なんですとさ。

からはんにゃ(唐般若)
まさかの、伝承細胞をもたない絵だけしかい妖怪の登場です。
しかも、メイドインジャポン。

ドルーデ(Drude)
スリラーやホラーな映画の著名なコレクターでもある芦屋小雁さんの
吸血鬼の本では、「ドルド」の名前で出て来ていて、
これが胸の上にのっかることを「ドルド圧し(ドルドおし)」と翻訳してました。
なんか音だけきくとカワイイ響き。ドルドおし。

ホブルディーズ・ランタン(Hobbledy's lantern)
ハロウィンですから、ランタンともして行きますか、なおかたも。

ボーマン(Bo men)
日本では、子供をおどかすときつかう魔物な声に
「もー」とか「がー」とかの音が使われていたんだそうですが(既に太古な世界)
ヨーロッパでは「ブー」とか「ボー」って音が使われてたみたいで
その手の音はおばけたちの名前にひそんでいるのぢゃ、――とかいうウワサ。

ソトレ(Sotret)
「座敷わらし」っぽいおばけはこの「ソトレ」みたいにヨーロッパにもいますし、
世界的にみても数多くいるみたいです。

ニャンドゥタタ(Nandutata)
「最強ふらり火」の南米版みたいな感じのおかたです。
「ニャンドゥ」ってのは大きな陸上をドスドス駆ける鳥をさすスペイン語。

(「最強ふらり火」……百鬼夜行絵巻のさいごにまるい火の玉やお日様ではなく
 ふらり火がかかれてるものがあって、それをさしてる我々の俗称)

カバンダ(Kabandha)
もろに「刑天」です。それだけ。バナナじゃなくてアムリタをのみます。(虚言)

アリア(Aria)
太平洋あたりのものを増やしたかったのでニュージーランドから。

ホロマタンギ(Horomatangi)
同様に、ニュージーランドから。
『幕末降臨伝ONI』っていうゲームに「かつおたんき」っていう名前の
魚の妖怪?が出て来るのですが、なんとなく音が似てるので
「ホロマタンギ」っていう文字を打ち込むたびに「かつおたんき」の音が
平行して脳裡によぎる病気を発していました。(おばか)

ピクシーアローズ(Pixie arrows)
唐土では、古代人の石器などは雷様のものと思われたりしていましたが
泰西では、ピクシーだとかエルフだとかのものになったりするのです。
ところかわればしなかわり、ちょっとはなしもかわるもの。

れんだらにょ(恋多羅女)
世界万国というスケールにはなりませんでしたが、
ある程度ヶ国からアップしました今回の連続興行の主任は
どこにあるのかわからないふしぎな異国(これも万国のうちですので)
そんな中から、女護の島の女帝さまにご登場ねがいました。

そんなわけで、ちょっと時間がおしましたが、
いつものごとく当日当夜に枚数を描いて出しての連続アップ興行
まず、今回もこんなところにて舞い納めでござります。

とざいとーーーざーーーーい。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
テンプラクイタイチリツン。「てんぷらのき」さんです。

てんぷらのき 天麩羅の木

新内節の三味線の音を擬音にしたものを上の行でつけましたが
こちらさんは特にそんな方面には関係なく、純粋無垢に
てんぷらがじゅわわと実っちゃうというふしぎな木でござる。

言い伝えに出て来たりする食物(餅とか菓子とか)が実る樹木を
アレンジして発生しもので、徳川時代の戯文などに見られるものです。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは
醗酵され地蔵。「もろみじぞう」さんです。

もろみじぞう もろみ地蔵

羽前の国は狩川の冷岩寺のまえに立ってたお地蔵さんで、
お酒を造ったとき、そのもろみをひとすくいかけて上げるとよいと言われていたもの。

ほうぼうの家からこれが来るので
(むかしむかしは、にごり酒を各家でもつくってたので)
各地によくある「塩かけ地蔵」みたいに、からだじゅうがもろみまみれ。

むかし、この大量ぶっかけもろみが腐敗して、とんでもなく臭くなったので、
ある男が「お地蔵さんも難儀だろう」と感じて(ほんとは単純にくさいから)
キレイにそうじしてさしあげたところ、その一家がことごとく重い病気になったそうで
以後は、それをおそれて誰もそうじをしなくなったんだとさ。



もろみをぶっかけられっぱなしでいるのがダイスキだったと見えます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
くんそうしょくすをいむ。「こしゅん」さんです。

こしゅん 胡葰

「胡葰(くさかんむりに俊)」と書きますこちらさん、
どの種なのかはあんまりハッキリぽんとしていませんが、
葷草のひとつで、非常にかおりのつよい野菜のひとつです。

魔王(マーラさま)が姿を変じた狐たちがつねにおしっこをかけているため、
これを食べたりすると大地獄に落ちるなどと仏家では言われていて
なんだかってもダークでデンジャラスなスパイスざんす。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
妖界東西新聞

妖界東西新聞 日刊紙だから まいにち更新中

和漢百魅缶wiki 検索用に。

2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


最新コメント
[01/24 دکوراسیون منزل]
[11/29 NONAME]
[05/08 100]
[01/13 佐藤]
[01/05 ひょ―せん]
妖怪マガジンYOMIMANDARA
月刊?妖怪マガジンYOMIMANDARA

文車堂版社妖改革宣言

新・妖怪党 部署一覧


 Logo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党




 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党



 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党



 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党

最新トラックバック
フリーエリア
© 2007-2024 Koorintei Hyousen

本ブログの内容、画像の無断転載、無断転用を禁じます。

忍者ブログ   [PR]