氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
「和漢百魅缶」今月の真ん中、十五体目のおばけさんは、
肉食なお方です。「ししこり」さんです。
むかし、豊前のある村に出没して、
牛や馬を襲って食べておったというおばけ。

この話が載っている『化物尽くし絵巻』には絵巻の名前どおり
画が併録されてるのですケド、そこに描いてある画は
「毛羽毛現」とならぶ毛もじゃなおばけ「おとろし」のデザインを
踏襲してあるものが載っているのですが、
その絵巻の別の項目を眺めてみると、
既に伝来されてたおばけのデザインを、ナントナク話にあてはめて
並べてあるという構成がなされているらしくて、「ししこり」が
「おとろし」なデザインになったのは後付けのようです。もじゃもじゃ。
肉食なお方です。「ししこり」さんです。
むかし、豊前のある村に出没して、
牛や馬を襲って食べておったというおばけ。

この話が載っている『化物尽くし絵巻』には絵巻の名前どおり
画が併録されてるのですケド、そこに描いてある画は
「毛羽毛現」とならぶ毛もじゃなおばけ「おとろし」のデザインを
踏襲してあるものが載っているのですが、
その絵巻の別の項目を眺めてみると、
既に伝来されてたおばけのデザインを、ナントナク話にあてはめて
並べてあるという構成がなされているらしくて、「ししこり」が
「おとろし」なデザインになったのは後付けのようです。もじゃもじゃ。
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「和漢百魅缶」今月の十四番目のおばけさんは、
九戸のイントネーションで発音セヨ。「えじな」さんです。
各地に、憑き物な動物として伝えられている「いづな」のひとつで、
「いづな」がなまって、そのまま「えじな」となったもの。
なんでも、耳がひらべったく上を向いてるのが見た目の特徴だと
いうんだそうで、それっぽくデザインをしておるのですが、
やっぱり「いづな」とかの仲間は、イタチとかハツカネズミとかオコジョとか
その手の小動物の姿なので、あらまぁキュートに仕上がること仕上がること。(笑)

一説によると脚がたがいちがいについてる、とも言われてるそうですが、
このイラストですと、そこらへんはあんまり――見えませんナ。斜めアングルだから。
九戸のイントネーションで発音セヨ。「えじな」さんです。
各地に、憑き物な動物として伝えられている「いづな」のひとつで、
「いづな」がなまって、そのまま「えじな」となったもの。
なんでも、耳がひらべったく上を向いてるのが見た目の特徴だと
いうんだそうで、それっぽくデザインをしておるのですが、
やっぱり「いづな」とかの仲間は、イタチとかハツカネズミとかオコジョとか
その手の小動物の姿なので、あらまぁキュートに仕上がること仕上がること。(笑)

一説によると脚がたがいちがいについてる、とも言われてるそうですが、
このイラストですと、そこらへんはあんまり――見えませんナ。斜めアングルだから。
「和漢百魅缶」麻布十番(×)今月十番(○)のおかたサマは、
しかしてその実体は、「りくんしん」さんです。
あるときは畑に落っこちていたスモモの種+ただの古木。
あるときは木の空洞の中から生えてるスモモの小木。
あるときは通りすがりのお百姓さんの眼痛を癒した不思議の木。
あるときは眼病に霊験満点というスモモの樹様。
――と、いう多面性をもっておられる来歴のコチラさんですが、
実際のところは、はじめにあった、ただの畑に落ちてたスモモの種が
木のうろの中で発芽して小さな木になった、というもので、
この植えた当人が旅に出ている間に、たまたま目の悪いひとが
めづらしいこの木に祈ったところ、目が快方むかい、
うわさがうわさをよびまくって、お供え物が山のように積まれる程の
神様に昇格してしまったというもの。

最後に旅から帰って来た種まき人に「これはなんでもない、私がここに植えたもんだ」
と言わせて、木を伐り倒してしまうあたりが、大陸の昔話らしい真面目展開。
しかしてその実体は、「りくんしん」さんです。
あるときは畑に落っこちていたスモモの種+ただの古木。
あるときは木の空洞の中から生えてるスモモの小木。
あるときは通りすがりのお百姓さんの眼痛を癒した不思議の木。
あるときは眼病に霊験満点というスモモの樹様。
――と、いう多面性をもっておられる来歴のコチラさんですが、
実際のところは、はじめにあった、ただの畑に落ちてたスモモの種が
木のうろの中で発芽して小さな木になった、というもので、
この植えた当人が旅に出ている間に、たまたま目の悪いひとが
めづらしいこの木に祈ったところ、目が快方むかい、
うわさがうわさをよびまくって、お供え物が山のように積まれる程の
神様に昇格してしまったというもの。

最後に旅から帰って来た種まき人に「これはなんでもない、私がここに植えたもんだ」
と言わせて、木を伐り倒してしまうあたりが、大陸の昔話らしい真面目展開。
「和漢百魅缶」今月の八番手のおばけさんは、
ポークカレーが好きです。たぶん。「にんとう」さんです。
むかし、呉の戌将だった鄧喜が、豚を犠牲にたてまつって
おまつりを行ったところ、そのささげものの豚にくらいついて
うごめいていたという人の生首で、
弓でこれを射落としたところ、三日ほどの後に動かなくなったといいますが
その後、鄧喜が謀叛の疑いから御家断絶になった、というあたりは、
おモチを弓のまとにして遊んでいたらおモチが鳥に変化して飛び去って
たちまち没落しちゃった長者さんの話に、ちょっと近いものがありますナ。

あまりまるっちく描いてもなんなので、
芳年とか二世芳宗のような、西洋折衷を加えた歌川筆致にて。
ポークカレーが好きです。たぶん。「にんとう」さんです。
むかし、呉の戌将だった鄧喜が、豚を犠牲にたてまつって
おまつりを行ったところ、そのささげものの豚にくらいついて
うごめいていたという人の生首で、
弓でこれを射落としたところ、三日ほどの後に動かなくなったといいますが
その後、鄧喜が謀叛の疑いから御家断絶になった、というあたりは、
おモチを弓のまとにして遊んでいたらおモチが鳥に変化して飛び去って
たちまち没落しちゃった長者さんの話に、ちょっと近いものがありますナ。

あまりまるっちく描いてもなんなので、
芳年とか二世芳宗のような、西洋折衷を加えた歌川筆致にて。
「和漢百魅缶」今月の六番手さまは、
「ん」の字がまんなかに編入されると喜界島。「しゅかん」さんです。
とりあへずはお酉様の日までつづけなさい、という命の下っている
大陸シリーズも、ますますマニアックになりつつありますが、
むかし、昨今のスズメバチの巣大増発、みたいに
沢州という所のある観音堂の下から
ハチの大群がぞろぞろわしやわしゃ出てくるので、これを退治しよう、と
町の人々が礎石をほりだしまして、その巣を煙でいぶしつくそうとしていたところ、
朱色の棺おけが出て来て、そのなかから
真っ赤な服を着た女のばけものがとびはね起きて、
町の方へとすごい速度で走り去っていった、というむかしばなし。

このおばけの正体はいまひとつはっきりしないんですけど、
走っていったこちらさんが消えたあたりで、悪いことが起きたことを考えると
「死神」とか「疫病神」とかいったグループの傘下にある業務に携わってらっしゃる
おかただったんじゃないでしょうか、と業務報告風にしるす。
「ん」の字がまんなかに編入されると喜界島。「しゅかん」さんです。
とりあへずはお酉様の日までつづけなさい、という命の下っている
大陸シリーズも、ますますマニアックになりつつありますが、
むかし、昨今のスズメバチの巣大増発、みたいに
沢州という所のある観音堂の下から
ハチの大群がぞろぞろわしやわしゃ出てくるので、これを退治しよう、と
町の人々が礎石をほりだしまして、その巣を煙でいぶしつくそうとしていたところ、
朱色の棺おけが出て来て、そのなかから
真っ赤な服を着た女のばけものがとびはね起きて、
町の方へとすごい速度で走り去っていった、というむかしばなし。

このおばけの正体はいまひとつはっきりしないんですけど、
走っていったこちらさんが消えたあたりで、悪いことが起きたことを考えると
「死神」とか「疫病神」とかいったグループの傘下にある業務に携わってらっしゃる
おかただったんじゃないでしょうか、と業務報告風にしるす。
「和漢百魅缶」今月四本目のおばけさんは、
ぼつぼつと継続中な連続大陸シリーズ。(笑)。「いらん」さんです。
パッと画像をみたダケですと、「しろぼうずですか?」とか
「ハハァ、防御力の高そうなのっぺらぼうですなぅ」とか言われそうですが、
こちらは、フレンチで申さば「Oeuf」、ふるきヤマトコトバでは「かいこ」、
それ、すなはち、「たまご」のおばけでございます。
なんのたまごなのかは不明なのですが、
これを煮て食べてしまった不届き物に罰を下すために
大風を巻き起こして村中の家を山の上に吹き上げたと
言うのですから、なかなかスゴイもののたまごだったに違いないハズ。

たまごのおばけは、個人的に蒐集対象なので好きなのですが
いかんせん、絵柄のバリエーション増加にはてかがり乏しき質にして
岩ものと同様に困り者のおひとつ。
ぼつぼつと継続中な連続大陸シリーズ。(笑)。「いらん」さんです。
パッと画像をみたダケですと、「しろぼうずですか?」とか
「ハハァ、防御力の高そうなのっぺらぼうですなぅ」とか言われそうですが、
こちらは、フレンチで申さば「Oeuf」、ふるきヤマトコトバでは「かいこ」、
それ、すなはち、「たまご」のおばけでございます。
なんのたまごなのかは不明なのですが、
これを煮て食べてしまった不届き物に罰を下すために
大風を巻き起こして村中の家を山の上に吹き上げたと
言うのですから、なかなかスゴイもののたまごだったに違いないハズ。

たまごのおばけは、個人的に蒐集対象なので好きなのですが
いかんせん、絵柄のバリエーション増加にはてかがり乏しき質にして
岩ものと同様に困り者のおひとつ。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■ホームページ
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
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