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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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九月の「和漢百魅缶」続々槍玉にとっつきあがりますは、
書画にあふれる国人、「ランチクカク」さんです。

『山海経』や『三才図会』といった漢籍にもある
遠くの異国の不思議なひとびとを扱った文章を茶化したもののひとつで、

コチラの「ランチクカク」(和名は書画国)の住民は
書画会などで席画をかきまくる南画の徒を題材にしたもの。
 
ランチクカク

「蘭・竹描く」というワケで、紙の上には、芥子園の筆法で竹をサラサラ。
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九月の「和漢百魅缶」ババンガボボンバと槍玉に上げますのは
世界一(?)あやしげなる仙人。「けうけちょうぼう」さんです。

『蒙求』の形式をとって、漢字四文字な題名のもとに戯文をつづった
大盤山人の絵草紙『新吾左出放題盲牛』(天明元年)に出て来る
へんてこりんな仙人。
 
けうけちょうぼう 化異毛鳥坊

――と、いうより、本文には「仙人」ぢゃのうて「変人」と書いてあります。(笑)
九月の「和漢百魅缶」ドシドシと槍玉にあげますのは
いくさのあだばな、「しけつ」さんです。

「古戦場火」のようなお花で、
武将や兵卒の血から生じる、などと言われてるもので、
余り原野にビッシリ生えてきてはもらいたくないものです。
 
しけつ 矢血 

後ろの丸窓をお顔の輪郭ととらえていただくと、
ナントナク、面相が浮かべられるように配置してみましたが
いかがなもんでげしょう。
九月の「和漢百魅缶」槍玉にボンと上がりますは
捕獲しちゃだめ、命がヤバイ。「すいじ」さんです。

狩りなどの時に、これを捕獲してしまうと、
そのひとのイノチはあと三ヶ月しか持ちません、という
なかなか怖い言い伝えのあるふしぎな獣。

すいじ 隋じ 

むかし、子培が主君にこの害が及ばないように
無礼を承知で獲物をヨコドリ四十万して、身代わりになった、
という故事で知られていますが、
あんまり絵にはなっていないお方。
九月の「和漢百魅缶」槍玉にあがりますは
先日にひきつづき水の中から。「ピキンクル」さんです。

ひさびさに琉球沖縄のおばけさんから。

川や池のなかから出て来て、
ひとを水中に引っ張り込んでしまうとのことですが、
どの程度、「かっぱ」さん方と連絡があるかは不鮮明。
 
ピキンクル

南国ということで、ちょっとトロピカルなカラーリングにて。
九月の「和漢百魅缶」チャプンと槍玉に上がりますのは
はぜはぜはぜ。「ばばあはぜ」さんです。

釣りでゲッチューしてもあまり嬉しくない、
というより、むしろハズレ感があるようなハゼをさす言葉
「ばばあはぜ」をそのままデザイン化させた代物で
なんでしょう、「おにばば」とか「ばけべそ」みたいに
会話などの上での使用例が主なお方のひとつですな。
 
ばばあはぜ 婆鯊

実際の「ばばあはぜ」は、体長が小さ過ぎるものや
産卵期を過ぎて痩せた、まるまるしてないハゼをさすとのことです。
九月の「和漢百魅缶」こうごうしく槍玉に上げますのは
なぜかピカピカふしぎのお池。「かがみのいけ」さんです。

阿蘇の奥のほうにある「鏡の池」という池に起きたというふしぎな現象で、
池の水底に鏡のようなまんまるい光りがキラキラ見えたり、いくつも見えたり、
剣のようなものが見えたりする、というもので、
橘南谿の『西遊記』には「神変不思議なりとぞ」などと記されておりやす。
 
かがみのいけ 鏡の池

↑決して水底にコンタクトレンズの一団を沈めてるイラストではござらぬ。
九月の「和漢百魅缶」ぽこんと槍玉に上げますのは
勝手に呼び名つけてますシリーズから、「ばけはながく」さんです。

「和漢百魅缶」のなかで「化け○○」と名前がついているのは
半分以上、伝わってる固定の呼び名がないおばけさんや
デザインのみしか伝わってない妖怪どんです。

こちらさんの場合は、後者のもので、
頭の形がヘチマの花とかを裏っ返しにした時の萼(がく)に似てるので
こんな呼び名にしております。
 
ばけはながく 化花萼

画像の悪いビデオ画面みたいなエフェクトがかかっております。ザザー。
九月の「和漢百魅缶」菊のお節句あけに槍玉にあがりますは
千代に八千代に鍾乳石の露をのみまチュ。「どえん」さんです。
 
せきえん」の一種であるとも同種であるとも言われている
大陸に伝わる、鳥のような獣のようなふしぎないきもので、
鍾乳石からポタポタしたたる水をエサにしています。

どえん 土燕

まぁ、ほとんど「石燕」とは同じものです。
「クロマグロ」と「タイセイヨウクロマグロ」の差ほどの違いかナ。
九月の「和漢百魅缶」つづいてポワンと槍玉に上げますは
インザドリーム。「ゆめのひ」さんです。

眠っているあいだに、意識がプカーーーッと体を飛び出して、
火の玉のような姿であたりを飛びまわる、といったもので、

夢を見てるあいだに自分が違う姿になってウロついてた、というのは
「ろくろくび」の昔話や、大陸などにも類があるものですが、
科学的にはどういったものなんでしょうナ、これは。
 
ゆめのひ 夢の火

旅のお坊さんが夜道を歩いてたら、怪しい火があったので
追いかけてみると、ひとつの民家に入っていったので
戸口で聞き耳を立ててみると、なかで男の子が
「坊さんにおっかけられるコワイ夢をみたよ」と親に話してた、
という土佐に伝わる昔話をモトに、絵組をしてみやした。
九月の「和漢百魅缶」ありがたやと槍玉にあがりますのは
遠州随一、害獣よけのやまいぬサマ、「やまずみさん」さんです。

遠江の山住神社の神様「山住大権現」(大山津見)の
おつかいである山犬さまたちで、
早川孝太郎サンの『猪鹿狸』という本にも、
この姿が印されている神社のお札は、畑の害獣よけとして
著名だったことが記されております。
ありがたや、ありがたや。
 
やまずみさん 山住さん 

いまは、わがくにに、そのすがた、なき、おおかみ。
ああ、しかと、いのししは、はなはだ、てきなしかな。
九月の「和漢百魅缶」つづいてパラパラパーと槍玉に上がりますは
性格がこまめかどうかは知りません。「きまめ」さんです。

『茅窓漫録』などに記されているもので、
宝暦6年に長崎に夜空から降ってきたことがあるという
ナゾの黄色い豆。

石だの魚だのおたまじゃくしだのが降ってきて
あらまぁ、ふしぎじゃぞえ、といったもののお仲間。
いったいどこからやって来たんでしょうな、豆なんて……。
 
きまめ 黄豆 

本日は、古風な版本の筆致にて。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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