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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
がぶがぶ亀。「おうき」さんです。

おうき 鴦亀

漢字で書くと「鴦亀」で
南の国にいると語られてた鳥のような顔をした亀に近いもの。
犬などを襲って咬みついてくることもあるソウナ。


『南越志』に見られるもので
「頭似鵞」(がちょうのようなあたま)だとの記載も見られます。




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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
竜忌のさらりさらり。「せいりょう」さんです。

せいりょう 請竜

漢字で書くと「請竜」で
大むかし、北の地や南の地の人々がやってたとされること。
『淮南子』の「竜忌」という語の注釈のなかに記載がみられます。


わるいもの(鬼神のようなもの)がやって来るとされる
特定の忌日などに「竜」を呼び出して、その災変を祓うものだと考えられてます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
悪業のむくい。「にんしゅじゃしん」さんです。

にんしゅじゃしん 人首蛇身

漢字で書くと「人首蛇身」で
顔は人間ではあるものの、ほかはすべて蛇のような体だというもの。


悪業を積んだ者は、突然このようなすがたに
されてしまうことがあるんだソウナ。



『聞奇録』には令因という僧侶が
このようなすがたになってしまった女性に、
道中で遭ったはなしが見られます。
「身忽変化」(身体がたちまちに変化)して
このような身の上になったと語る描写が見られます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
きつねはよく化ける。「ろうこふじん」さんです。

ろうこふじん 老狐婦人

年を経た野狐の化けたもの。
ひとを化かしたりします。



滄渚村では、犬がこれを察知して追いかけまわし、
咬み殺したところ、尻尾が7~8尺もある老狐の正体をあらわしたといいます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
川に戻せ。「いすいきょぎょ」さんです。

いすいきょぎょ 伊水巨魚

伊水にいた大きな魚。
唐のころ、柳沂(りゅうき)というひとが釣り上げて持ち帰ったところ、
夜に自分の子供が魚にかじられる夢をみました。
子供も大声で泣いてたので訊ねてみると、まったく同じ夢を見てて、
夢の中でかじられた胸のあたりに傷があり、かさぶたになってました。



すぐに魚を伊水に戻してやって、僧侶に祈ってもらうと
子供の傷はやがてきれいになくなったソウナ。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
今年も11月はお酉さまにあわせて酉の日は鳥に関するものをアップです
というわけで「一の酉」の今回は、「かいよう」さんです。

かいよう 海鷂

漢字で書くと「海鷂」で
とてもすぐれた能力を持つ鷹(たか)や隼(はやぶさ)のようなふしぎな鳥。



蛟(こう)をはじめとした水に住む悪い竜蛇たちを
退治して食べてしまうちからを持ってるとされます。



『宣室志』に載ってるはなしで、
旅でやって来た東夷のひとがその性質を教えてくれたといいます。
東夷のひとは高値を提示して買い取ろうともしており、
宝物であることを異国のひとが語るかたちのはなしでもあります。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
地面のなかから声だしてる。「じょじんたい」さんです。

じょじんたい 如人体

漢字でしるせば「如人体」で
まるで人間のような四肢のある人参(にんじん)です。
枝などもすこし普通のものとは異なってたといいます。



毎夜毎夜、人間が呼びかけるような声を発したそうで、
どこから声がするのだろうと探した結果、5尺ぐらいの土の底から
これが掘り出されたことがあるソウナ。



『広五行記』などに見られたようで、
隋の文帝(楊堅)のときにこの「にんじん」(人参)が生じたことを載せてます。



よくない前兆としてあつかわれてて、
『太平広記』などでは、そこから晋王広(煬帝)が跡継ぎとなった展開と
結び付けた文を載せてます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
持ってかえります。「たいのうさんじん」さんです。

たいのうさんじん 大嚢山人

山にいるという、すごく背の高い
かみさま(神人)みたいな存在。



むかし李嬰(りえい)という男が弟といっしょに
山で狩りをして大きな鹿(しか)を獲り、肉を切り分けて焼こうとしてたところ、
これが山から歩いてやって来ました。兄弟がびっくりして震えてると、
手に持った大きな嚢(ふくろ)にその鹿の肉と骨と皮を入れて、
山に帰って行ったソウナ。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
蠱毒を治すふしぎの薬草。「きつざい」さんです。

きつざい 吉財

漢字で書くと「吉財」で
人間に入り込んだ蠱毒や、
蠱によっておこってる病気を消し去ることが出来るという薬草で、
治蠱の薬草、治蠱草として知られてたとされます。



夜にこの根を採って来て、甘草を少量まぜてすりつぶし、
夜明けに煎じて飲めばよいと語られます。


むかし、主人の病気を治すために「吉財」という名前のしもべが
この薬草を見つけて来たことから、その名を採って
薬草の名前になったといいます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
やくそう阻止計画。「むじん」さんです。

むじん 夢人

漢字で書くと「夢人」で
病虫や蠱が、夢のなかに実にひとの良さそうな人間のすがたに
化けてあらわれるというもの。


病身に効果てきめんな薬草・生薬が入手された際に、
それを阻止しようとしてあらわれるというのが常で、
「あれをのむのはいけない、すみやかにやめなさい」
などのことを言ってくるんだソウナ。




『投荒録』には、「きつざい」という蠱などによく効く薬草のはなしに、
その服用を阻止させようと出て来たはなしがあります。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップはハロウィン恒例の
世界篇連続興行でございます。
それでは連続で12番、アップをしました方々についての
ひとくちメモにて、いつものごとくおとどけ申し上げます。


とざい、とーーーーーざーいーーーーーーーー。



おうぐらげ(央句羅花)
お花に関する伝書の源流でござるという流れを受けて
10月の後半からつづいてる、天竺に伝わる
調伏降伏のときに用いるとされてたシリーズの
「不祥な陸花」のラストの1本です。
天竺のお花なのですから、よく考えるとこれを
やってるあいだ、ずっとグローバルだったりもしたわけです。

アイン・モロク(Ein molch)
つづいてはサラマンダーの異名のひとつでもあるらしい
錬金術の本などにも記述の見られるぬるぬるしてるふしぎな生き物。
つづりを調べるために、結局原本のほうをページを探したり、
古い時代の辞書などを見てみたりもしましたゾ。

ポロス(Polos)
ヨーロッパのおまじないのなかに出て来るもの。
賭け事や勝負事で儲けたいときに用いられたというもので、
こういうものは洋の東西かわらず、盛り場などにはある様子。

マハザエル(Mahazael)
『天使の魔術論』に出て来る4つの元素(地・水・火・風)についての
デーモン・ダイモーンだとされてる存在たちを今年は揃いで入れてみました。

アザエル(Azael)
覚えやすいように地・水・火・風の順番で並べてるのですが
原書での順番は火・風・水・地という並びです。

サマエル(Samael)
この4体などについての言及が出て来るときに
「中世デーモン学に於いては」とか「中世の極悪なるダイモーン」などと
あおり文句がついたりする『天使の魔術論』はエノクなどの流れにある資料。
エンジェルたちとデーモンたちが曖昧なカンジだったりもします。

アザゼル(Azazel)
地・水・火・風の四王子たちのほかにも、『天使の魔術論』には
四方角の悪魔の諸侯などをはじめとした名数が挙げられてたりするのですが
文書ごとに並んでる顔触れが違ったり、四方角の場合、治めてる方角が
おなじデーモンでも別の方角にあたってたり、言及のブレはあるようです。
「デーモンたちにもご転封がある」と仮に想像して考えてみると
むりくりに整合性をとることも出来ますが、連続興行でやるには
あたま数が増えてしまって、やや面倒ですから、地・水・火・風の四王子に
お出ましを願った次第です。

ピョソンカクシ(便所閣氏)
朝鮮半島からは、お名前どおり、お便所に出て来る方に
飛んで来ていただきました。不偏な存在でもありますから
アチラでもあちこちにあって、名前もいっぱいある様子。

アリグヌック(Alignuk)
『シベリアの狩猟儀礼』を以前から読んでたのしんでるのですが
(山や野の獲物のお肉は、川や海の水で煮てはいけないので、
 雪を溶かしてつくった水を用いて煮炊きをするよ!
 ――陸の主と水の主の仲はよくないため、そういうことをすると
 主が怒って、獲物がとれなくなるんだソウナ、
 などのはなしもこの本に紹介されてる伝承の事例)
このアラスカのほうに伝わる、月にいるという者も
人間たちに獲物を与える(そのために生物の魂を送り出す)役割を担ってて
そういうサイクルみたいなものを読むのもわくわくしてたのしいですネ。

リトルグリーンインプ(Little green imp)
今年のハロウィンのえはがき画像妖怪枠で入ったもの。



こういうのが、このリトルグリーンインプの1例。

インクボ(Incubo)
古代ローマ時代のものがたり『サテュリコン』の
なかに名前の出て来る、古くから名前の出て来る財宝の精。
3番手に登場したポロスと対になるような雰囲気で
こちらに出ていただきました。

アエスマ・デーヴァ(Aesma Deva)
今回の主任はアスモデウスいう名前のモトになった、
と語られることもあるペルシャの古いおかたから。妖界東西新聞でも
「しゃぐまゆり鍋」や「どくにんじん鍋」などウイッチたちの用いる
魔法のあぶらぐすり(魔膏)の材料に使われる薬草を用いた鍋料理屋さんを
構えていただきました。



さて、これにて無事に12番、今回のハロウィンも
宵闇とっぷり暗い時刻、つつがなく揃いました。
まずはこれにて今年も三界万霊おめでたや。




とざい、とーーーーーざいーーーーーーーーーーーーーー。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ふたつ名前があるフラワー。「きやきゃげ」さんです。

きやきゃげ 帰夜迦花

漢字で書くと「帰夜迦花」で
陸花のうちのひとつで降伏調伏などに用いるべきだとされ、
不祥な樹の花だと考えられてたといいます。



密教などに見られる花についての記述に見られるもので
不祥な陸花であるとしてますが、何の木なのかはハッキリしません。
いっぽうで好ましいとされる花のなかにも「帰夜迦花」の字が見られますが、
これは別の花を示してるようです。





プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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