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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
このみず、むどく。「てんじくおう」さんです。

てんじくおう 天竺黄

漢字で書くと「天竺黄」または「天竹黄」で
竹のふしの中に生じるというふしぎなもの。
薬に用いられたりします。




嶺南の奥地のある山に、毒のある川があったが、ふしぎなことに
大きな竹の生えてるあたりダケ、水がきれいに浄化されてたので
ふしぎに思って竹を調べたところ、なかに玉のようなものがあり、
それが天竺黄だったといったはなしもあります。



いっぽう、猿(さる)の骨を焼いて粉のようにしたものを
「天竺黄だよ」とだまして売っていた者も、昔は多くいたそうです。


毒水のはなしは『続夢渓筆談』にあるというもの。



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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
弘法大師ヲ妨害妨害妨害セヨ。「じゃまなはみ」さんです。

じゃまなはみ 邪魔な蝮
弘法大師が旅をしてたときに、
その道中を邪魔したという蝮(まむし)。
退治されたときに、杖で叩かれたので、
はみたちの顔はひしゃげたかたちになってると語られます。



讃岐の国などで語られてるもの。
蝮はみつけたら殺すもの(功徳になる)と語る構造の内容になってる。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
弘法大師ヲ妨害妨害セヨ。「じゃまなかに」さんです。

じゃまなかに 邪魔な蟹

弘法大師が旅をしてたときに、
その道中を邪魔したという蟹(かに)。
退治されたときに、杖で叩かれたので、
かにたちの甲羅はへこんだかたちになってると語られます。



讃岐の国などで語られてるもの。
蟹はみつけたら殺すもの(功徳になる)と語る構造の内容になってる。



かにのひ」(蟹の火)なども、似たかんじで
甲羅のでこぼこの由来として語ってます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
弘法大師ヲ妨害セヨ。「じゃまなむかで」さんです。

じゃまなむかで 邪魔な蜈蚣

弘法大師が旅をしてたときに、
その道中を邪魔したという蜈蚣(むかで)。
退治されたときに、杖で叩かれたので、
蜈蚣たちの顔はひしゃげたかたちになってると語られます。



讃岐の国などで語られてるもの。
蜈蚣はみつけたら殺すもの(功徳になる)と
語る構造の内容になってる。
蜈蚣はお釈迦様の手をかじったなど、同様の構造の設定は色々ある。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
つのつの生えます。「とうぎじょう」さんです。

とうぎじょう 藤義丞

藤義丞というひとは奥州板割沢のひとだったが、
越中立山に登ったときに急に眠たくなり、そのまま
角の生えた馬になってしまったソウナ。


このはなしから、畜生ヶ原という地名が出来たといいます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
腹心のみあって四足なし。「ふくしんのいのしし」さんです。

ふくしんのみのいのしし 腹心のみの猪

脚が生えておらず、頭・胴・尾しかないふしぎないのしし。


源頼光(みなもとのよりみつ)が見た夢のなかに出て来たもので、
碓氷(うすい)峠で狩りをしていたと思ったら、
出て来て仕留めたいのししがこれで、ふしぎに思ってると
衣冠をただしたふしぎなひとが現われて、
いのししの脚を渡してくれたんだトカ。



『前太平記』の、碓井貞光が頼光四天王に入るはなしの発端となる
夢に登場するもの。脚を持って来て渡してくれた異人は諏訪明神だといいます。
「天が忠臣を与える」しるしだとされており、
当時まだ渡辺綱・卜部季武しかいなかった頼光の臣下に、
碓氷峠に住んでいた貞光が加わる展開につながります。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
建立したてを見に行くしか。「ずいろく」さんです。

ずいろく 瑞鹿

あたらしく寺院の建物が出来たりしたときに、
そこに出現するというふしぎなしか。



「鹿野苑」との関連から、寺社では瑞祥とされることが多い。
鎌倉の円覚寺などもこれがむれをなして出現したので
瑞鹿山という山号がついたとも語られます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
玄蛬はばちあたり。「くろんぼ」さんです。

くろんぼ 玄蛬

こおろぎのこと。
むかし八幡さまのおみこしをかつげと命じられたときに
「わしは脚がない、イヤじゃ」と断ったため、
こおろぎたちは、八幡さまのおまつりのころ(8月15日)を過ぎると、
うしろ脚が落ちてしまうようになったんだトカ。



讃岐の国などに伝わるこおろぎの脚についての昔話。
このときにおみこしをかついだのが犬で、
当時は3本足しかなかった犬は褒美として「五徳」から足を1本もらって
4本足になったと語られます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
灸後に忌む。「きゅうごなまず」さんです。

灸後鯰 きゅうごなまず

お灸をしたあとに鯰(なまず)を食べたりすると、
効果がなくなる、治りが悪くなるなど、
からだに良くないとして忌まれてたといいます。



養生についての文章などにある「灸後によろしくないもの」として
言及されてたりもしていたもの。
温麺などもいっしょに挙げられてます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
やば朱鷺。「ときのやばね」さんです。

ときのやばね 朱鷺の矢羽

藤原秀郷(ふじわらのひでさと)が平将門(たいらのまさかど)を
討ち取ったときにつかった矢の羽が朱鷺(とき)のものだったので、
将門とゆかりのある土地には朱鷺がやってこない
という言い伝えもあったソウナ。


下総・上総あたりにみられるもの。
――ただし、朱鷺はむかしの感覚では田んぼを荒らす害鳥の側面もあるので
良い意味・悪い意味どちらかなのかはややわかりづらい部分も。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
ぼこぼこぼらぼら。「なよし」さんです。

なよし 鯔化獺

「かわうそ」は「なよし」という魚が
変化して生じたりするともいわれてたソウナ。



「なよし」は「ぼら」(鯔)のこと。
『本朝食鑑』などでは、おなかのなかに「なよし」にある
臼子のようなものがあるので、こういわれたりしてるということが記されてます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
猿が年ふりゃ、「さんじん」さんです。

さんじん 山神

山に住む猿(さる)が年をへて功をえると、
「山神」と呼ばれるものになったりもするんだトカ。



津村正恭『譚海』にある、美濃の国の僧侶が語った
山神の像についてのはなしのなかで触れられてるもの。
「ひひ」(狒々)になったりもするが「山神」になるものもある
などと語られてますが、実際にどの程度語られてたカンジなのかは不明瞭。




プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
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