▼本日の妖怪（4513）おおけなくも

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ごはん食べない宣言。「おおけなくも」さんです。

ごはんを食べないお嫁であると称して嫁入りをして来たが、
実の姿は大きな蜘蛛。



夜な夜な蜘蛛のすがたに戻っては
おひつから米をひとつぶひとつぶくわえて
子蜘蛛たちのもとへ運んでは食べさせてました。

あやしんだお姑さんが夜中に隠れて見張ってると、
この米つぶ運搬作業をしてるのを発見したのでびっくり、
お嫁の大けな蜘蛛はお姑さんを
子蜘蛛たちと共に食べていなくなってしまったソウナ。

丹後の国の与謝郡などにつたわる昔話にでてくるもので
「晩げの蜘蛛は殺せ、朝まの蜘蛛は験が良い」
ということばのはじまりであるとされてます。

▼本日の妖怪（4512）ははでごん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
子恋し哺乳類。「ははでごん」さんです。

伊予の国の弓削につたわるもの。
むかし、弓削の明神という土地の海で
子供とはぐれてしまった「でごん」の母。




子供が見つかるまでえんえんと各地の海をさまよっており、
みつかるまでは子供とはぐれたこの場所のめじるしである松の木は枯れさせません
と人語で語ったことがあったソウナ。

「でごん」というのは「すなめり」のこと。
「おでこ」という意味だそうです。

▼本日の妖怪（4511）ひとつもの

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぴかーモノアイ。「ひとつもの」さんです。



常陸の国の真壁郡につたわるもの。
毎年々々若いむすめをいけにえとして差し出させていた大宝沼の
「せいりゅうごんげん」（青竜権現）に対してつくられたにんぎょう。
この大きな一ッ目を恐ろしがって、
その年以後はいけにえの要求を廃止したソウナ。

▼本日の妖怪（4510）せいりゅうごんげん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
モノアイこわい。「せいりゅうごんげん」さんです。

常陸の国は真壁郡の、大宝沼のぬし。
毎年々々若いむすめをいけにえとして差し出させていましたが
「ひとつもの」の目を恐ろしがって、
その年以後はいけにえの要求を廃止したソウナ。

身の白い大蛇のすがたであるといわれてます。

▼本日の妖怪（4509）ちょうりょう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
バードヘッド。「ちょうりょう」さんです。



漢字で書くと「鳥竜」さんで、
「獣形帽額」に描かれてる竜や獣たちの中に姿と名が見られます。



獣のような体に竜のようなかたちの首、
鳥のような顔をしてるもの。

▼本日の妖怪（4508）ぎょくこちょう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
蠱毒食事ガーダー。「ぎょくこちょう」さんです。



漢字で書くと「玉蝴蝶」で、「蝴蝶草」（胡蝶草）とも書かれます。



雲南のみなみのほうに生えてるとされる植物で、
これを着物のえりの中に縫い込んでおくと、
万が一だれかが食事に蠱毒（こどく）を仕込んで来たりしたときなどに、
この植物が「颯々」（さつさつ）と声をたてて、
その危険をしらせてくれるといわれてたんだトカ。

▼本日の妖怪（4507）よもぎのつゆ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
きらきら人数カウント。「よもぎのつゆ」さんです。

山にかくれひそむ盗賊たちの棲んでる場所に生えてる
ふしぎな「よもぎ」で、誰か人間がいると
その数だけ葉の上に露のたまが生じるというもの。

丹波の国の氷上郡などにつたわる昔話に出て来るもの。
「おに」や「やまんば」などの登場するはなしに出て来る
「ひとかげばな」（人影花）などといったような感じの
人間の有無などを知らせる植物の仲間であると知れます。

▼本日の妖怪（4506）びじょぼら

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
跳ねっぷりのイイ美女。「びじょぼら」さんです。



伊予の国の越智郡などにつたわる昔話にでてくるもの。
きのうのつづきものです。

むかし、魚たちがこんぴら参りにいったとき、
くじらがはしゃいで疲れすぎバタリと卒倒。
「助け起こしてくれた者とめおとになるわいな」と宣言したものの、
それを助けた魚随一の美男「びなんおこぜ」（美男虎魚）が
転がったくじらにつぶされて顔面が魚随一の不細工に。
いまでも「ぼら」が海面に跳ね上がったりしてるのが見られるのは、
「おこぜ」の顔にあきあきしていやがって逃げてる様子なんだソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註

▼本日の妖怪（4505）びなんおこぜ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
魚介随一いいおとこ。「びなんおこぜ」さんです。

むかし、魚たちがこんぴら参りにいったとき、
くじらがはしゃいで疲れすぎバタリと卒倒。
「助け起こしてくれた者とめおとになるわいな」と「びじょぼら」が言ったので、
魚随一の美男であったこの「おこぜ」が頑張って助けてやったのですが、
そのとき転がったくじらにつぶされて顔面がぐちゃぐちゃになってしまい、
いまの「おこぜ」な顔になってしまったんだソウナ。

伊予の国の越智郡などにつたわる昔話にでてくるもの。

▼本日の妖怪（4504）しじぐばんのたま

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ぴかぴか如意のちから。「しじぐばんのたま」さんです。

沖永良部島などにつたわるもので、
にらの島にあるという、とてもすごいたからものの宝玉。
これを持っていると願いのものが何でも出て来るので
安穏ゆたかに暮らせるといいます。

「にらのしま」というのは海の向こうにあるふしぎな場所。

▼本日の妖怪（4503）きかずがみ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
かたつむりギフト。「きかずがみ」さんです。

耳に関する病気や故障があったときなどに、
おねがいをすると治してくれるというもので、
お願いする時にかたつむりなどをお供えするんだソウナ。

武蔵の国の秩父郡などでみられるかみさま。

▼本日の妖怪（4502）きつねのめかくし

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ぞうり悪活用。「きつねのめかくし」さんです。




肥前の国の西松浦郡などにつたわるもの。
きつねなどに化かされてしまったときに
決して草履（ぞうり）などの履き物をぬいだりしてはならない
といわれてて、それがきつねの手に渡ってしまうと、
目の前をふさいで行く手を見えなくしてしまう悪さに使われる、
とされてました。