じゃじゃーん、鉄砲で撃たないで下さい。「ななまがりざかのおに」さんです。

磐城の国の白河郡の小田川村に出たというもの。
(小目川と書かれてるのは誤記魯魚だソウナ)
むかし、村の近くのななまがりと呼ばれる坂道に
「鬼が出る」と大騒ぎ。
あるひとは「あれは鬼なんかじゃない」
あるひとは「あれは鬼ではなくてわしの徳が高いからあらわれた瑞獣だ」など言うなど
いろいろと取り沙汰されたり怖がられたりしたそうですが、
猟師が鉄砲でズドンと撃ってそのかたちをじっくり確かめたところ、
一頭のくらしこ(かもしか)だったソウナ。
山仕事のおじさんの前でニヤニヤ笑ってたりする。「かしらんぼ」さんです。

紀伊の国の牟婁郡川添村などにつたわる
山や川に住んでいるおばけで、
ひとの目をくらましたり、
小さくて可愛い女の子に化けてひとにいたずらをして来たりします。
たとえば、真砂光男さんが採集(「熊野採訪録」)してるはなしでは
山で仕事をしてて、お弁当をたべてたら
その前に5、6歳くらいのかわいい女の子が歩いてきて笑ってた。
「丸太おとすからここはあぶないよ」
と言っても、ずっと笑ってるので「これはかしらんぼだ!怖い!」と
思って逃げ帰ったりしたそうです。
子供のすがたに化けてない、
ほんとうの姿を見たことのあるひとはいないそうですが、
長い一本足の姿がほんとうの姿だ、
などとも言われてたそうです。
ちゃぷん。「てんぐのひょうたん」です。

「てんぐ」(天狗)たちの飲んでる
おいしい、ふしぎなお酒がはいってる容器。
ときどき、置き忘れたまま放置されてるときがあったりして、
人間がひろったりするはなしがあります。
タトエバ、『土佐奇談実話集』(1957)にのってるはなしですと
安政のころ、土佐の国の新改村で手習いなどの師匠をしてた
維盛という名前のさむらいが、天狗たちが木の上で祝言をあげていたのを
たまたま目撃、
朝になって天狗たちが帰るまで眺めてたところ、その場に
この「ひょうたん」がひとつ、置き忘れてあったので
持って帰って弟子たちと飲んでみたところ、
ふつうの酒とはくらべものにならない、
とんでもなく美味しいお酒だったトサ。
あけまして三が日もうちすぎまして
「和漢百魅缶」も、例年どおり本日より操業開始でございます。
ということで、いつものためしの連続アップ興行。
それではご覧くださいませ。
■まつたけししょう(松茸師匠)
■ いもほりぼう(芋堀坊)
文渓堂『怪談豆人形』に登場してる大きな寸法の妖怪
(ほかの妖怪たちが小人島から来てる妖怪だから)3体のうちの2体。
「松茸師匠」というのは名前がないので勝手につけちゃった "呼び名" ですが
(――命名主は、妖怪のみいらとかをつくってる式水さん)
「芋堀坊」のほうは、もともとの本文にあるもの。
■ みくにのきつね(三国の狐)
「王子の狐」のように、きつねにだまされたふりをして逆にだまし
さんざんっぱにら飲み食いしたお勘定を任せていっちゃう、
というはなしに出てくるすこしお気の毒なきつねさん。
『北国巡杖記』では逃げるときの文に「九尾」とか出て来ますが
こいつは文飾上の表現のようで、しっぽがその数というわけではない感じ。
■ ぎいぎい
おそれられていたものの正体は……な、はなし。
■ なわいけのぬし(縄池主)
お膳を貸し出してくれるシリーズですが、
破損時のおしおきが結構てきびしい主さまです。
■ なりふろがま(鳴風呂釜)
大陸では釜いがいにも鍋も甑(こしき)も鳴ったりしますが
吾が国でも、風呂釜が鳴る、というものがありました。
去年から蒐集強化命令が出てる佐賀県もの。
■ おんじ
志摩につたわるだいだらぼっち。
■ とくいのあげたか(得意之揚鷹)
服部撫松の漢文「怪化奇談伯労化鷲」 に出てくるもの。
明治の戯文に出てくる、「開化鳥」ななかまたちのひとつです。
――とりあえず、操業はじめは異常なく
トンテンカラリンこれだけアップ。
本年もまたどしどしとアップして参りまするので
いずれもさまにおかれましては、いつものごとく
また製造ごとに御笑覧のほど、よろしくお願い申し上げたてまつりまする。
とざい、トーーーーーーざーーーーーーーーーーーーい。
2014年、本年の試筆をさっそくぶるるる。とアップでございます。
午どし、ということで、
衣冠に身をととのえて馬にまたがってるという大陸のかみさまのひとり
ゆじ(兪児)さんに、バンと新春のひのでを持ち上げていただきました。
あってるのかちがうのかは
まだあんまりわからないのですが
衣冠をつけてて騎馬姿、というのは
日本の「ぎば」とかにも遠からず影響があるんじゃないかしらん、
とも考えてますが、どうなんでしょうな。
それでは、本年も、どうぞみなさますこやかに。
■ゆじ(兪児)■だっちょ
さて本年の「和漢百魅缶」も、
いよいよ千穐楽(せんしゅうらく)でございます
ということで、いつものためしの連続アップ興行。
今年も一年間、
じつにまたいろいろアップをいたしましたが
(2013年、和漢百魅缶の製造履歴)
こちらでいよいよあげおさめ。
それではご覧くださいませ。
■ つらや(つら哉)
いとんぼう(糸坊)やしりめ(尻目)の絵巻として
先年より株価が急上昇したニューフェイス・宮川春水の絵巻物から。
なんで、こう、蓮の葉っぱみたいな耳のデザインが多いのか
ちょっとキニナルところです。
■ さきのかんせんオルトミクソH3N2あかい(前感染オルトミクソH3N2亜槐)
■ さきのかんせんオルトミクソH5N1あかい(前感染オルトミクソH5N1亜槐)
■ さきのかんせんオルトミクソH1N1にゅうどう(前感染オルトミクソH1N1入道)
『妖界東西新聞』で登場したインフルエンザの病将さまたち。
前感染オルトミクソH3N2亜槐(香港型のインフルエンザさん)は
2009年ですから、妖界東西新聞が日刊になってすぐのあたりにもう登場してるのですが
当時から「流行ってるべつのインフルエンザの型に怒る(嫉妬する)」というカタチが
出来上がりすぎてて、ちょっとかわいそうなかんじだったりします(ニガワライ)
このシリーズのいちばんはじめとして生まれた、前感染オルトミクソH1N1入道は
『YOMIMANDARA』の広告ソング「おびょうきべったり/ビールスのうた」が初登場。
■ しんつうなごんむしばのいたがり(心痛納言虫歯痛鳫)
病将たちのひとつ。虫歯のおかた。
ベロのかたちにつくった烏帽子が個人的に好みデザイン。
■ ぼうくうけん(帽空犬)
防空識別圏の話題のときに生まれた『妖界東西新聞』の登場妖怪。
かわいい。
■ つめのおに(爪の鬼)
夜に爪をきっちゃいけないよ!という俗信の中には
「鬼がくるよ!!」という戒めをしてるものがありまして。これは、その鬼。
からっぽの唐箕をまわすと「ままおっか」が出るとか、
からっぽの臼をつくと「びんぼうがみ」が来るとか、そういったものの仲間。
■ ほおずきのせい(酸漿精)
庭に植えたらいけませんシリーズ。
この手の俗信ものは、食物連鎖のプランクトンのようなもので
こういう素朴なものがどれだけ基本生活の中に入ってるか、ということが
妖怪の進化の上では実はとっても重要だったりするのです。というのが
ひょーせんの鬼質学上の基本理念です。
今後もどしどしさぐってゆきたいものですぢゃ。
さて、そしてさいごは押戻(おしもどし)
こんどのニュー押戻キャラは、こちら、
「たけわきみみじゅうろう」(竹弁耳十郎)さんです。

これで、しっかりドッスンドッスン。
本年も、いずれもさまのご多分のご愛顧お引き立てをたまわりまして
無事に一年間しっかりアップして参れました。
明年もまた、よろしくご贔屓のほど、よろしくお願い申し上げまする。
とざい、とーーーーーーざーーーーーーーーーーい。
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
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Design:O-Onigami Georgenomikoto
2008 新・妖怪党
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