みずもしたたるいいお椀。「ひめとりがいけのようかい」さんです。
尾張の国、葉栗郡の北方村にあった
姫取ヶ池(青塚神社っておみやの裏の池だそうです)につたわるもの。
正体はいまひとつわかりませんが、
お膳やお椀を必要な数だけたのんでおくと貸してくれたと言います。
あるとき、ちゃんと返さないひとがあったので、廃絶したトカ。
膳貸しさんコンプリートへの道はけわしい。
ぶらぶらりん。「どびんがさがる」さんです。
丹後の国の竹野郡の浜詰につたわるもので、
夕ぐれ時にえのきの木の上から土瓶(どびん)がぶらさがって来たというもの。
手で取ろうとするとサッと消えたトカ。
木の上からぶらーんと何かがさがってくる、という妖怪の一ッで
少し似たものに信濃の国の「やかんづる」などがいます。
シャクガの幼虫を「どびんかけ」とか「どびんさげ」とか「どびんわり」とか呼ぶところが
あちこちにあったりもするんですが(幼虫がぴーんと延びてる姿を示したもので
「土瓶がさげられそうですなーアハハ」とか「土瓶をかけたら落ちて割れるで」とかいう所から)
この手の呼び名と、この手の「どびん」だの「やかん」だのがぶら下がるものが
どの程度カンケイあるのかなー、ということは去年あたりから妄想してるのですが
あんまりよく知りません。
ノシノシくるよふるキャット。「どっこいどっこい」さんです。
石見国の富山村につたわるもので、
年をへたねこの化けたもの。
ある魚屋さんが夜道を歩いてると、向かいから「んーどっこい、んーどっこい」
という声をあげてる何かがノシノシ歩いて来たので、
こいつは噂にきく「ばけねこ」じゃろうと持ってた庖丁でズバッ。
「ギー」とひと声、そのノシノシ歩いて来たものは消えてしまいました。
次の日、魚屋さんがお得意をまわってると
「うちのばあちゃんが昨日のよる便所に立ってけがをした」
と話す家があったので、これは怪しいと家にあがり、
そのばあちゃんを刺したところ、次の日の朝に、大きな猫の正体を現したといいます。
「しょうぶがさこのばばあ」(おなじ石見の国のもの)や
「かじがばば」などと同じ趣向の昔話の一ッです。
本物のおばあちゃんは猫に食べられていて納屋の下。
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
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