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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
つちのなかから。「どりょう」さんです。

どりょう 土竜

漢字で書くと「土竜」で、もぐらとかうごろもちのことなんじゃねぇか、
という感じのおかたですが、『異苑』に載ってるのがよくわかんない感じだったので
百魅缶のなかにいれこみました。

土の中にいるというふしぎな虫で、もこもこと地面のあたりを動いたりもします。
泣きわめくような声で鳴いたりするとも。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
お顔がないない、花粉症もない。「むこうきょう」さんです。

むこうきょう 無孔竅

おばあさんが道端で泣いてるので「どうしたんですか」と声をかけると、
顔が「無孔竅」(目鼻口耳などの穴がない、「のっぺらぼう」な顔)というおばけ。

『異苑』にあるおはなしで、斬りつけたら、
紫色の虹みたいなものになって消えちゃったといいます。

「のっぺらぼう」ですが、別にもう一回出てくる、ってパターンではありません。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
おたぬきポンポン。「さおのみやのおさん」さんです。

さおのみやのおさん 棹の宮のおさん

伊予の国の妻鳥村の若宮神社にいると言われてるおたぬきさん。
「あらいはまのおくす」とは姉妹たぬきなんだとか。

日露戦争のときは、ほかのおたぬきとかみたいに
戦地におもむいた、という噂もあったようです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
どばーんと、眼がギョロ。「みつめ」さんです。

みつめ 三ッ眼

目の玉がいっぱいついてて、ひとをびっくりさせるおばけ。
「ひとつめこぞう」とか「みっつめこぞう」とかの仲間ですね。

これは、「Der Damon Mitusme」というキャプションが遺されてる
国芳によって描かれた(?)と伝えられてる肉筆画からのリデザインなのですが、
実際に絵を見てみると目の玉は三ッではなく、四ッなようで、少し謎。

(数え間違い?)

この、「Der Damon Mitusme」は、
水木しげるの絵にもリデザインされて別の妖怪の絵にも使われてるので
(「場所に住む霊」のイラスト)
実はこっそりおなじみになってるかたもいらっしゃるんじゃないですかね?

これ

三ッ眼のもとの画像。国芳?の肉筆画

 
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
植物のタブー。「びんぼうびわ」さんです。

びんぼうびわ 貧乏枇杷

日向の国の児湯郡妻町あたりに伝わるもので、
庭に枇杷(びわ)の木をうめると家を貧乏になるよう
家計をかたむけてしまう、と言われてたもの。

これこれの木を庭に植えてはいけません、という
俗信のひとつなわけですが、

梨(なし)の木を一緒に庭に植えた場合は
「びんぼう無し」になる、と言われてて、だいじょぶなんだトカ。



――個人的には、梨うえちゃうと語呂合わせとしては
「びんぼうびわなし」で「貧乏ひま無し」になっちゃう気もするんですが
ま、「無し」パワーのほうが強くなるそうです。

今月の千穐楽、ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
たぬき、いたち、てん、おこじょ、ねこ、と動物でつないで来ましたが、
やっとコロリときつねの出番です。「かすいこ」さんです。

かすいこ 火吹狐

大陸につたわるもので、魏のころ(?)出たという記録があるものです。

これを退治したところ、火災がめっきり減った、というもので
火をくわえていて、人間の家にその火を吹き付けて火災を起こしたりしたといいます。
コンコン。火の用心。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
たぬき、いたち、てん、おこじょ、と来て、ねこ、です。「ねこざねどて」さんです。

ねこざねどて ねこざね土手

下総の国の葛飾郡の小福田村につたわるもので、
利根川べりにある土手。


ここでは夜中になると、ねこがあちこちからいっぱい集って、
踊りをおどってたと言います。

関東にいくつか伝わってる猫の踊り場のひとつですが
具体的に、笛ふく猫がいるだとか、踊りがメチャうまい猫がいるだとかの
話は、あんまり見つかりませんでした。
 

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
たぬき、いたち、てん、と来て、今日は、おこじょ。「まどうもん」さんです。

まどうもん

上野の国、多野郡の上野村に伝わるもので、
「おさきぎつね」などのように家に富を持ってきたり、
あるいはひとを害したりしたといいます。


上野村のあたりでは、妖怪や魔物のことを「まどうもん」と称していて、
これはそのうちのひとつ。

おこじょのことをさしてると言います。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
たぬき、いたち、と来て本日は、てん。「てんまる」さんです。

てんまる

上野の国の甘楽郡あたりに伝わるもので、「かしゃ」の仲間。
お墓に埋葬された新仏の死体を食べに来ると言われてました。


上州や武州の北部では貂(てん)のことをこういう風に呼んだりもしてます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
きのうの狸につづいて鼬、「いたちのもちいし」さんです。

いたちのもちいし 鼬餅石

薩摩の国の出水郡野田村の餅井という長者さんの家にあったという、
まるいおもちのような形をしてるふしぎな小石。

むかし、いたちのむれがたくさんこれを運んで持ってきたそうで、
何俵もあるこの小石を当主だけでつめかえるのが行事になってたといいます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
麹町のぽんぽこどん。「はいふりだぬき」さんです。

はいふりだぬき 灰降狸

嘉永7年(1854)の6月ころ、江戸の麹町にあった天神さまのお宮の
あちらこちらで灰がぱらぱら降って来たというもの。

昼間でも、夜中でも、人が来るとぱらぱらちらちら降って来たので
これはいったいなんだんべ、ということになったのですが、
正体はたぬきだったソウナ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ニンギョウヲツクリナサイ。「にんぎょうのぼうさん」さんです。

にんぎょうのぼうさん 人形の坊様

陸奥の国の鮫村につたわるもの。

毎年家の戸に飾って魔よけにする
麦わらの人形をつくる俗信が村にあったのですが、
ある家のおかみさんは「そんなのしちめんどくさい」と人形をつくらないでいました。

6月24日にはその人形を人形森というところにおさめに行くのですが、
そのおかみさんは麦わらをひとつかみくらい持っていっただけでした。

人形森の帰り道、

見たことのないふしぎな坊さんとすれ違ったところ、
「ごくろうごくろう、がきは火にくばってら行ってないが」
と妙なことを言って姿を消してしまったので、
おかみさんがふしぎに思いながら家に戻ると、
子供が焼け死んでしまってたんだソウナ。



6月24日にあつめられた人形は
恐山の三途の川の橋をつくるたすけをする役目をもってる、とされていました。

人形が「何かを建造するため」に使われるというのは
「ひょうすべ」などのはじまりと共通してる感じがありますが、
詳しいつながりがあるかはよく知りません。

プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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