イヨー、のみっぷりゴサカンゴサカン。「ますばみのろうじん」さんです。

越前の国につたわるもので、
ある酒屋さんにきたない老人がやって来て、枡酒をたのんだかと思ったら、
あっという間に一升枡いっぱいのお酒をほしてしまうので酒屋さんが驚嘆したというもの。
「枡食っぷりがすごいから酒はただでいいよ」
と言うと、老人はよろこんでもういっぱい。これもいっきにゴクー。
話をしているうちに「酒屋、お前の家では子の嫁をさがしとるだろう」と老人が言ってきたので
「えぇそうです」と答えたら「なら、礼として世話してやろう」といってどこかに帰っていってしまいます。
すると、間もないうちに店の奥でドサッという音がして、
すっぱだかの若い女がきょとんと座ってたそうで、話をきいてみると
「湯に入ってたら急にわきのしたがくすぐったくなって、気づいたらここにいた」
と女がしゃべったので、
あの老人は「てんぐ」だったんじゃなかろうか、とわかったんだソウナ。
ごはんの配給ーぅ。カチカチ。「いぶりやま」さんです。

越前の国、大野郡にある山で、
毎日、空からごはんが降ってきたというふしぎなお山。
むかし3人の比丘尼(びくに)が住んでいて、
このお山がくれるごはんを食べながら、生活して修行をしていました。
しかし、
あるときひとりの比丘尼が
「2人がいなくなれば毎日、山がくれるごはんの取り分が増えるわ」
とわるい考えを起こして、2人の比丘尼を谷に落として殺してしまいました。
そのとき以後、ごはんが降ってくることは無くなったんだソウナ。
比丘尼がほかの2人を突き落とした場所には「比丘尼落とし」、
ごはんが降るのが廃絶して飢え果てた比丘尼が下山して来たあたりには
「よろぼ」という地名がついたんだってさ。
古い絵巻からこんにちは。「いとんぼう」さんです。

宮川春水の描いたという『怪物図巻』という絵巻物
(狩野家の妖怪絵巻物みたいにデザインと呼び名が併記されてるもの)
の中に出て来るデザインおばけの一つで、
まるっこい眼の玉をした、ひょろひょろと細長い体のおばけ。
もちろん、ただの画像だけの画像妖怪ですので、
具体的にどういうものにゃのかといったことは、よくワカリマセン。
宮川春水の絵巻物は、耳が蓮の葉みたいなものがいたり、
御幣を持った神様の系統がいたりと、
「王摩」の載っている絵巻物に近いかおりのデザインと構成になっていて、
今後の追調査がまたれる絵巻物のひとつでした。(眺めた感想)
(妖怪仝友会のページにのせた「あつまれ妖怪絵巻物」の表の
「王摩」とか「王摩?」とついているあたりが、王摩な系統の絵巻物です
さがして眺めてみておくれや)
キモの中から書付けが!! 「ちょかんし」さんです。

「ちょかんし」とは「豬肝紙」です。
ぶたのキモのパピルスということです。
ぶたのおなかを裂いてみたら、肝の中からふしぎな紙が出て来たというもの。
そこに書かれてる文句は、未来を予言してたと言います。
漢字のお国は、漢字がふるくから堂々としておったダケに
こういう、文字で何かを発信してくるものが割と古くからいたりします。
あるときは、虫に字のかたちのような穴をあけさせたり、
あるときは、動物のせなかとかに字のようなものを生じさせたり、
『雲仙雑記』にある記述によれば、
むかし、ぶたの肝から出て来たある紙には
「煙蒼々明年無糧」という字がしるされていたそうで
(肝のなかに入ってたのに、真新しい見た目だったソウナ)
次の年、実際、この紙がでたあたりの地域は荒廃したんだそうです。
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
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