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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
夏の快適。「しょうふうせき」さんです。

しょうふうせき 松風石

むかし、夫余(ふよ・扶余)国から皇帝さまに献上されたというふしぎな石で、
松の古木のような模様がついていると言います。

この石を置いておくと涼しい風が石から颯々と出てくるため、
夏のあいだはこれで涼んだり出来たようです。

ただ、残暑もなくなる時季になっても、
やたらと涼しい風をぷーーぷー出してるので
時季が過ぎれば、ジャマだのう、としまわれちゃう運命。

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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
水族アイアン。「てっこつぎょ」さんです。

てっこつぎょ 鉄骨魚

河にすんでるというふしぎな魚で、
からだの中に大きな鉄の棒がズンといっぽん骨として入ってるといいます。

そのまま鍛えると刀剣になったソウナ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
リターンズ・猫。「けいかびょう」さんです。

けいかびょう 醯家猫

「醯家猫」と書いて、「けいかびょう」です。
建康の、ある醯家(酢をつくってるトコ)に飼われてた猫が
死後に化けたものです。

醯家で飼っていた猫が死んでしまったとき、
捨てるふんぎりがつかずにそのままにしていたところ、
臭くなって来てしまったので、ついに、遺骸を河に流すことに。

しかし、

遺骸を河に捨てた、途端、猫が生き返ったのでびっくり!
家の者は拾おうとしますが逆に河で溺れ死んでしまいます。

このあやしい猫は、その後、なんとかつかまえられて
綱や鎖でぐるぐる巻きにされましたが、すぐにそれを喰い切って
どこかにいなくなって、その後ゆくえをくらませてしまったと言います。


『稽神録』とかにある、そんなおはなし。
きのうがお粥だったので、お米から、お酢。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
かゆを供えなさい。「ごけんちじん」さんです。

ごけんちじん 呉県地神

江蘇省の呉県につたわるもので、
むかし張成という男のまえにあらわれたというかみさま。

「我はこの地の神である、正月の15日に
 おかゆの上にあぶらをおとしたものを供えよ」

と命じて消えたので、張がそのとおりにしてみると、
彼の家でつくってる蚕(かいこ)がどんどんよく育つようになって、豊かになったといいます。

膏糜、膏粥、白膏粥と呼ばれる
上元の日のおそなえもののはじまりにまつわるはなしです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
しっぽもぐもぐ。「てっそ」さんです。

てっそ 鉄鼠

鉄の鼠と書いて「てっそ」(鉄鼠)と称するこちらさんは
大陸につたわってる、古いタイプの「まえぶれ」な獣異の占いに出て来るもので
三井寺の頼豪阿闍梨な「鉄鼠」とは、とくにカンケイありません。

これがしっぽをくわえて走ってたりするのは
雨がザーッとおとずれる前触れだと言われていましたソウナ。


ざざざざざーーーーーーーーー。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
どんな字かくかでイイコ。ワルイコ。「ひつよう」さんです。

ひつよう 筆妖


「筆妖」と漢字で書くコチラさんは、
筆がするするっと宙に浮いて飛び回ったり、
壁や紙や机や板など、何かに勝手に字を書いたりするというもの。

『志怪録』という本にあるおはなしですと、
むかし、杜昭遠というひとの家に妖物が多く出たときに、
これが起こって、つくえの上に「殺」という字を書きました。

その後、杜は何かのかどで死刑になってしまい、
その「殺」の字のとおり、死んでしまったんだソウナ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
くーもーのー、ぷーかぷーこ、「うんせき」さんです。

うんせき 雲石

漢字で書けば「雲石」と、見た目そのまま体を現わすコチラさん、
海の彼方にある仙人たちが住んでいる山にあるというふしぎな岩で、
雲気をもくもく、中から湧き立てるといいます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
かれかれかれかれカレンダー。「ひかずいし」さんです。

ひかずいし 日数石

但馬の国にあったというふしぎな石。
月のはじめの15日間は石の東の面が赤く、
つぎの15日間は石の西の面が赤くなったといいます。

木や花にも、こういったひと月をあらわしてくれる物体があって
世界各地にもチラリホラリと散在していますが、こちらの石さんも
なかなかおもしろきもの。

(たぶん、太陰暦仕様なので、いまのカレンダー進行だとあわないでしょうナ)

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
声ききわけます。「うしんぼう」さんです。

うしんぼう 牛んぼう

信濃の国の筑摩郡、広丘村の田んぼの中にあった
牛池(うしいけ)という池につたわっていたもの。

池の水面に向かって「うしんぼうー」と呼びかけると、
かならず水底からぷくんぷくんと泡があがってきたんだトカ。

「うしんぼう」という言葉だけに反応したそうで、
(「ががんぼー」とか「からめんぼー」とかだと泡でないよ)
牛が池の底に沈んでいるとも言われていました。


ぷくんぷくんぷくん。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
コンコンコツコツ。「ごんげんぶちのぬし」さんです。

ごんげんぶちのぬし 権現淵の主

三河の国の山吉田村にあった
権現淵(ごんげんぶち)というに淵にやどっていたぬしさま。

子供のすがたで岩の上にいたりしたり、
毎日ゆうぐれどきになると、きねをつくような音が淵から響かせたと言います。

あるとき、近くの家のひとが汚れ物をこの淵で洗ったところ、
この音が聴こえて来なくなり、その家は没落してしまったソウナ。
おこっちゃったんですね。

三河や遠江の国のあたりに、わりと多く記録されたり残ったりしてる
水のぬしは子供のすがたをして出て来た、という型のおはなしのひとつですが
きねをつく音がするというあたりは
しずかもち」(静か餅)とかに似てる要素があるのでしょうな。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
配合メディスン。「かっぱのちりれんげ」さんです。

かっぱのちりれんげ 河童の薬匙

羽後の国の角館につたわるもので、
人間につかまってしまった「かっぱ」(河童)が、
命ごいのためのおわびの品として置いて行ったというくすりさじ。
これで調合をした薬は、切り傷によく効く薬になったと言います。

薬匙のかたちが「れんげ」に似ていることから
「ちりれんげ」という呼び名はついていたようです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
いななきエネミー。「わたり」さんです。

わたり

信濃の国は中箕輪村あたりにつたわってるもので、
ぎば」(馬魔)や「たいば」(頽馬)などの仲間、「たいばわたり」とも。
角の2本はえた女の姿をしてるともいわれて言ます。

馬が急に死んじゃったりするのは、これに取り憑かれたからだと言われていました。



「たいばわたり」という呼び名の「たいば」は「大馬」や「頽馬」と書くものだ、
と、松山義雄『山村民俗誌』には書いてありました。



「たいば」(頽馬)というえば、怪作戦さんが今日から公開をはじめた
愛知おもてなし妖怪隊」という愛知県の妖怪を鼓吹するサイトに
ひょーせんも幾つか絵を描かしていただきました。

 (百魅缶とは、違うデザインで描いたりもしてます)

「たいば」(頽馬)も描きましたヨ。ひひひん。

プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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妖界東西新聞 日刊紙だから まいにち更新中

和漢百魅缶wiki 検索用に。

2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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