マウスたべます。「おおやもり」さんです。

明治26年(1893)、東京の麻布西町の
「ばけものやしき」と噂されてた家に起こってた
「やなり」や「畳などに血がべたーっとついてる」といった
ふしぎなことの原因だったという大きなやもり。
身の丈は1尺7寸もあったといいます。
「やなり」の原因をつきとめた、という話で、
(家鳴りの音は動き回ったりする音、血がべトーは鼠とかを喰ったあとだったらしい)
これが判明するまでその物件はそうとうお安い価格で家賃設定されていたものの
(部屋が4つで、お勝手と庭もついてる造作)
この「大守宮」の起こしていた(むこうからすりゃ生活音)のガタバリ・ブラッドベターのせいで、
長くても3日しかひとが住まなかったんだそうです。
ぴかぴかおフィッシュ。「りゅうじんさまのおつかい」さんです。

昭和4年(1929)10月6日に能代湾で網にかかってとれたというへんなさかなで、
漁師さんたちは「竜神さまのおつかいだ」と言ってお酒をのましたりしたと言います。
頭がふたつで、蛇みたいなうろこつきの4尺の体、
うなぎみたいな尾っぽをして、夜になると光ったトカ。
サルガクのサザエ。「さざえのせいこん」さんです。

狂言の『栄螺』に出て来るもので、
数百年をへた大きな栄螺(さざえ)の精。
貝殻浜(かいがらのはま)という浜辺が舞台となっていて、
人間に焼いて食べられてしまったあと、
夜な夜な浜にあらわれて人々をおどかしていました。
浜辺に落ちていた貝を見て無常を感じた修行者のあげてやってお経によって成仏します。
おわりのほうにでてくる地の詞章は、なかなか面白い文句です。
「あるいは打ち割り、塩をさされて悲しむ声は、猛火(みょうか)となってきえぎえとなりけるが
ほどなくわれも網にかかり、引き上げられて炭火にあぶられ、角をもがるる苦しみなるを、
今ありがたき御法(みのり)を受くる角栄螺(つのさざえ)
曲(まがり)の心をうち捨てて、直(すぐ)なる道にひかれひかれ、
直(すぐ)なる道に引かれ引かれて、栄螺殻(さざえがら)とぞなりにける」
みんなでうたおう。「すててぎてぎよ」さんです。

伊勢の国の神部高岡(かんべたおか)の法蔵院というひとの寝室に
夜になると出たというおばけで、
「法蔵院があたまは、すててぎてぎよ、すててぎてぎよ」
という歌をうたいながら拍子をとっておどるような声をたてたと言います。
誰がうたってるんだろ、うるせぇ、と、あたりをさぐっても誰も影もないので、
ふしぎに思っていましたが、ある夜のこと、これに対して
「法蔵院があたまがすててぎてぎなら、おのれがあたまもすててぎてぎよ、すててぎてぎよ」
と言い返しつづけたら、バタリと音がしてたぬきが倒れて死んでいたソウナ。
なにか延々といいつづけてくる言葉に対して
これに負けじと言い返し続けてればなぞの声(正体は大体タヌキ)が負けちゃう
という図式は、「ほっくり」や「ちんちろり」などと同型のもの。
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
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