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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
今年はじめの片岡春香デザイン、「うめつけ」さんです。


うめつけ 梅漬け

連続アップ興行以外でおりじなるさんをアップするのは、
チョイと久しぶりでござんすよ、というわけで、片岡春香せんせいに
素案デザインをヨイコラショしていただいて参りました。

夕暮れどきなどに、ひとの前をぼくぼく歩いていくという娘姿のおばけで、
話しかけると「やかたで梅ぼしをつけとるけん」と言って
姿をかき消してしまうと言いますんじゃやら。


ひとの前を歩いてく人間の姿に化けて
ぜったいに追いつけなかったり、急にカゲとか川に落ちて消えちゃったりする、
という化け種目がベースってことですな。ふぎょん。

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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
なぜかゴハン関係ばっかり。「やまぶしいけ」さんです。

やまぶしいけ 山伏池

讃岐の国は山田郡、東植田村にある池。
昔ここで山伏がおぼれて死んじゃって以後、その亡霊が起こすものなのか、
近くの坂道から櫃(おひつ)や甑(こしき)がごろっごろ転がってきたり、
ふしぎなことが起こったりしたと言います。

のちに村人は山伏の霊をまつるほこらをつくったソウナ。


ごろごろものが転がってくる妖怪はいろいろありますが
ここはナントナク起源のはなし?めいたものがついてて興味深いですが
なんで転がしてくるのかあたりはぜんっぜんわかんないので、ちょいと難解。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
寝ずぞ寝たかぞ。「ねずん」さんです。

ねずん

ここ数日は連日アニマルものをおとどけしておりますが、
本日のこちらさんは、越中の国あたりに伝わってるもので、

夜ねむってるときにねずみが出て来て
人間を「かなしばり」みたいなものにしてしまうというもの。

「ねずんにやられた」などと言ってたソウナ。




「ねずん」は普通にそのまま「ねずみ」という意味。
越中の国には、「かわうそ」をそのまんま呼んでる「かわそ」ってのもありますので
大体、こんな感じの「呼び名が特にない」ものも多く伝わってるのです。

まぁ、越中に限ったことではありませんが。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
昨日が狸さんでしたから、きょうは、「きつねつきのはれ」さんです。

きつねつきのはれ 狐憑腫

昔あるおさむらいが、
【体の中にプチュッと入って来るかたちの「きつねつき」】に
取り憑かれたとき、

狐がこれ以上、体のなかに入って来ないよう
患部を、きつくかたく、しばっておいたところ、
そこがプクーーーッと腫れあがってしまったというもの。


(そもそも、体に虫みたいに入ってくる「狐」っていう概念自体が
 かなりナゾな領域なのですが、まぁそういうのも居るんです)


腫れがなかなかすごいので、意を決して
刀でプチュッとそれを突きつぶしたところ、
腫れはキレイに治ったし、庭にきつねが死んでおったトカ。

うまいことやっつけられたのですな。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
よっていらつしゃいなジャボーン。「いしいだめのおんば」さんです。

いしいだめのおんば 石井溜のおんば

阿波の国は名方郡の石井村にいた化け狸で、
溜め池の真上にきれいで豪華なお座敷を見せて
「どうぞ一緒にお飲みになりませんか」などと
人間を引きこんでは、そのまま池の中にジャボン
と落として楽しんでいたといいます。

「阿州有名狸番付」にはその名前はのっかってませんけど
化かしっぷりは、なかなかのプロフェツショナル、くろうと技です。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
テンの日であります、「てんころりん」さんであります。

てんころりん

岩代の国の伊達郡に伝わるもので、昔話にはおなじみの登場生物
人間をとって食べてたという大きなへび。だいじゃでごじゃる。

山の中をあるいているひとのあたまの上から

「てんころりん、てんころりん」

という声をかけて来て、「なんだろう」と上を向かせ、
大蛇の姿に気を失わせてから、ムシャムシャ食べる
というのがその捕食手段だったそうです。


この「てんころりん」の蛇は、
もともと村に住んでいた娘だったのですが、

ある日のこと、親が野良でひろってきた蛇をかっさばいて
「蛇肉のみそ漬け」を作ったのですが、
親はそれを「食べちゃいけないよ」としまいこんで
娘には食べさせてあげませんでした。


「ぜったい、たべたい!」


そう思った娘は、「蛇肉のみそ漬け」を見つけだして
こっそり全部食べてしまいます。(おいしかったらしい)

食べ終わったらなんだか水がのみたくなったので
水がめで水をゴクゴクのんでいると、
娘の姿はあっという間に大蛇になってしまい、
ついには、人間を食べて生活する怪物になってしまったんだそうです。



(なにかを食べたあと、のどがかわいて、水をのんでたら……という展開は
 田沢湖の「たつこひめ」や八郎潟の「はちろう」、小三郎池の「こさぶろう」など
 いろんな大蛇や水の主のおはなしの導入部になっていて、
 「なんだか……のどがかわくなぁ」とか「ここの水をのもう、ごくごく」が出たら、
 「ああああああ!!変わっちゃう!!」って感じなのです)

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
かいます。「あきんどぎつね」さんです。

あきんどぎつね 商人狐

きつねが商人の姿に化けて出てくるというもので、
市場などから魚などを仕入れてきた人間をだまくらかしては
仕入れてきた魚などをウッシッシと奪っていくと言います。

もちろん、きつねさんがたのやらかす事でございますから
お支払いは葉っぱのお金だったといいます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
キラキラニャーニャー。「やまねこのひ」さんです。

やまねこのひ 山猫火

八丈島につたわる怪火で、遠くにぴかぴか飛んで入るのが見えたり、
ちょうちんの明かりのようなものが歩いている人をとりかこんだりするというもの。

「きつね火」や「たぬき火」や「あおさぎ火」や「やまどりの火」などと同じようなもので、
山にすんでるやまねこ達が起こしてる火なんだと考えられていました。


むかし、ある男が魚をかごにいれて運んでいたところ
この「やまねこの火」にとりかこまれたので
しかたがねぇ……ポイッ……と魚を一匹なげてやったところ
火の群れはパッ。

しかし、魚が食べ終わったんだろうなという頃合いになるとまた
火の群れがぐるぐるぐる。
しかたないからポイッ……パッ。

以下、この繰り返しがつづいてつづいて
ついに男の持ってたかごはカラッポになってしまったりしたトサ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぷかぷか浮かんでまた消えて。「じんばえい」さんです。

じんばえい 人馬影

江蘇省のあるお寺に出たというふしぎなもので、
毎晩毎晩お寺の壁から人や馬車の影のようなものが
映って出て来ては消えたりしたと言います。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ちんちろりん。「うたどんぶり」さんです。

うたどんぶり 歌丼鉢

喜界島につたわるもので、ひとりでに歌ったり踊ったりするというふしぎな丼鉢。
これをひろった男が、ほかのひとの前で

「これはひとりで歌ったり踊ったりするんだぜ」

と自慢げに披露したところ、

ピチリともこの丼鉢が動かなかったので、
男が怒ってこれを粉々にくだいてしまうと、その破片が

「いんねいのまんねん」

と叫びたて、その後、その男は没落してしまったんだトカ。


岩倉市郎は柳田國男にあてた報告書のなかで
「歌う髑髏」に似たものとしてこの昔話を挙げていますが
「どんぶり」も古いかたちだと「どくろ」みたいな何かだったんじやないのかなぁ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
あまみんちゅー、「チュダマ」さんです。

チュダマ

奄美大島などにつたわる「ひとだま」で、
ひとが亡くなる時に家から飛び出したりしたという青白い火の玉です。

『奄美に生きる日本古代文化』っていう本にある解説によると、
急死しちゃったひとの魂ほど、スピードがハイスピードで、
本人が死ぬ前に魂が出ちゃったりする時は、ロースピードでふわふわしてるんだトカ。

さぁ、2012年も、はや4日め! ごようはじめでございますよ、
というわれで、「和漢百魅缶」もギッチラガッチョンと稼動開始でございます。
さーさー。くりだせくりだせ。

とざいとーーーざーーーーいーーーー。

 ■ さけのみや(鮭の宮)
新年はまずはおめでたいところから……、ということで、こちら。
盗賊団を善人にたちかえらせちゃった、というお話なのですが
どう考えても、薬物洗脳されたとしか考えられない突如展開。(ニガワライ)

なかやまとうげのばけもの(中山峠の化物)
「そばが欲しいな」と思うとおそばが自動に入ってる、というお椀を
屈服のあかしとして武士にくれた化物なのですが、
正体がなんだったのかはあんまりわかりません。

おにつぼ(鬼壷)
『長靴をはいた猫』とかでもおなじみの、うまいこと相手をヨイショして
こっちの攻撃が上手にでる状況をつくって勝つ!という戦術の昔話。

ずんべらぼうず
しろい。

かべばっかり(壁斗り)
まわりが壁だらけになって進めなくなっちゃう!という狐の化け種目。
カニっぽいジョイントのデザイン案は夢紫樓にぃさんの今年の初仕事。

しゅきゅうせき(守宮赤)
色事かんけいなのでイモリかと思ったら、ヤモリ。

あめふりばばあ(雨降婆)
雨の降ってる日に出る妖怪。
妖怪は雨の日に出るものが多いんです。なぜか。

もま
夜に鳴き声を発する怪鳥のひとつです。むささびっぽいやつとは別もの。

ごぜんのはなよね(御前の花米)
山姥が持ってたりする栄養がすごいお米。
山姥の持ってるグッズの中では、由緒がわりとはっきりしてるもの。



まず、これにて本年の和漢百魅缶も舞いはじめ。
明日からも、ズシズシとアップして参りますゆえ、おたのしみに。



とざいとーーーざーーーーーいーーーーー
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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和漢百魅缶wiki 検索用に。

2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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