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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
おーなーかーにー字があるー。「ぼんじこう」さんです。

ぼんじこう 梵字蝗

蝗(いなごとかばったとか)のお腹の部分に
天竺の文字みたいな模様がくっきりでているというふしぎなもので、
「この虫をつかまえた者にはすごくイイ機運がおとずれる」
などと言われてるんだトカ。

大陸には「きりんがけんかすると日食が起こる」とか
「何万年に一度しかはえないタケノコをたべると寿命がすげぇ」とか
この手の大言壮語が多々万々とあるわけですが
これは、牛さんの背中に薬品でお経の文句書いて見世物にしてたみたいに
人工的に造れちゃいそうでもありますな。

まぁ、たぶん、野原で偶然みつけた!みたいなシチュエーションじゃないと
「キキメ、ナイダロウナ」みたいなことは誰もが思ってたでしょうけど。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
防風しましょう。「はかぜ」さんです。

はかぜ

土佐の国や伊予の国など、四国のあたりにつたわるもので
「みさきかぜ」とかの仲間です。

これに吹かれると病気になったり倒れたりしてしまう
といわれている風で、その対象は人間だったり牛さんだったりします。


「はかぜ」っていう単語はほかの地域にも散見される単語で
ところどころで若干ニュアンスがちがったり、
要素がちがかったりもします。というわけで本日のは四国の「はかぜ」

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
こそこそ追尾だー。「おくりいたち」さんです。

おくりいたち 送り鼬

伊豆の国などにつたわってるもので、
夜の山道を歩く人のうしろをついてくるいたち。

「おくりおおかみ」(送り狼)とかの仲間だね。

ぞうりをポイと投げつけたりするとついて来るのをやめるといいます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
がががががごごぼぼぼー。「がごうごじょう」さんです。

がごうごじょう

肥後の国の球磨郡につたわるおばけで、
山の中からやってくると言われてるおっかないものですが、
どんなものなのかくわしい正体は知られていません。

「がご」というのは「がごめん」などの「がご」と同じで、
南九州あたりにはいろいろと分布しちょる妖怪をさすことば。

がごーーー。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ちりりんりりんと出て来るハイカラさん。「ばけシャッポ」さんです。

ばけシャッポ 化シャッポ

明治のころに描かれたおもちゃ絵に出て来るもので、
シャッポ(帽子)のおばけであります。

芳藤とか長谷川小信(二世貞信)が描いたりしてるのですけど、
したに生えてる体が、まるっきりむかしながらの
ふんどしいっちょだったりするところが、とってもナイスデザイン。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
炭置き場に隠れてたら蟻さん? 「おちうどぐも」さんです。

おちうどぐも 落人蜘

武蔵の国の一部に伝わってる「なぜ蜘蛛が糸を出すのか」
ということを示してる昔話に出て来るもの。

おおむかし、いくさに敗れて落ちのびて来たひとたちが
農家の糸置き場に身を隠し、追っ手から逃れようとします。

しかし、十分なたべるものも無いので、
そのあたりに落ちている糸くずなどを食べて
なんとか生き延びていたんですが

ついに追っ手が!!

追っ手勢が糸置き場にやって来て戸を開け放つと
落人たちはみんな糸を吹く小さな虫になっていて、
これ以後「くも」という虫が生まれたんだトサ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ピカピカのうみのひと。「カネラッコ」さんです。

カネラッコ

アイヌにつたわるふしぎなラッコで、
きんぴかに耀いてると言われています。

イシカラプトゥの河口などにいたそうで、カムイオトプシという
いいおにいさんが出て来る昔話では、
もうひとりのおにいさん・イシカラプトゥ(ねじけた性格)が
「カネラッコをとってきたやつにオレの妹をやろう」と言い出して
ひと騒動おこる、というエピソードがあったりします。

もちろん、たくさんのわかものどもがカネラッコを捕獲しようと
河口に突き進むのですが、ふしぎとこれが捕れずじまいで、
挑戦者たちは、ばたばたと波打ち際に倒れついちゃうという
なかなか派手な展開になったりもするのですが
カネラッコがどの程度の能力の持ち主なのかはいまひとつわかりません。

「捕まえづらい」のはおりがみつき。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ながれのリバー。「かわしりょう」さんです。

かわしりょう 川死霊

信濃の国の伊那郡につたわるもので、川の中にいるという霊鬼。
人間をひとり取ると上にのぼれると言われていて、
川で死んだひとのことを「かわしりょうに取られた」といいならわしてたソウナ。

ひとを引っ張り込む「かっぱ」の性質のふるいかたちなのか
大陸から入ってきた霊鬼(溺鬼)が強く入ってるのかどっちなのかは
よくわかんないですけど、わかりやすい存在ではありやす。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぬしはでんでんむし? 「まいもうずのぬし」さんです。

まいもうずのぬし まいもうずの主

武蔵の国をずんずんおくまって、奥多摩のふかい谷のひとつ
倉澤谷に住んでいるというぬしさま。

「まいもうず」というのは土地のことばの「かたつむり」のことで、倉澤谷が
かたつむりの歩いたみたいにうねうねしてることからこの呼び名があったそうです。


(かといって、ぬしがかたつむりかというとそうでも無い感じ?)


人間がみだりに谷に入って来るのをきらってるそうで、
人間が足を踏み入れると必ず雨が降ってゆく手を邪魔するといいます。
 

山に入るとかならず雨が降る、というのは
しらはたやまのかいう」(白幡山の怪雨)をはじめ、あちこちの山にもあるもの。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
出納かからす。「もうからす」さんです。

もうからす 不儲鴉

ちょっとのおまたせでございました
昨日の「おもしろからす」さんの「ふけいき」(不景木)仲間が登壇です。

「おもしろからす」さんが「オモシロカラズ」から来てるといえば
こちらはもっとストレート「モウカラズ」から出来てるぬえ合成で、
体はそろばん、翼は帳面、足は矢立(もち運べる筆記用具)な姿をしてる
ふしぎなからすで、やっぱり羽をとめるのは「ふけいき」です。


おーい、矢でも鉄砲でもぶっぱなしておやり。かぁかぁかぁ。ふぎょん。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぱたぱたとんでるミノ。「おもしろからす」さんです。

おもしろからす 面白鴉

『団団珍聞』の「小鳥の囀」(1883)という絵に出て来るもので、
農具な姿をしてるふしぎなからす。
「ふけいき」(不景木)にとまるのがすきなんだそうです。

農家の不景気をモトにしてるもので
「おもしろからず」を「からす」にぬえ合成してるってのは
説明の必要もないほどの簡明クッキリさん。

仲間がいますが、それはまた明日のアップ。カーカーカー。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
明治ごろの毛はえ薬の主要なお客層。「ぼうずだまして」さんです。

ぼうずだまして 坊主騙して
前世などで僧侶をだましたり、ぶち殺したりしたせいで
天罰があたり、大事なところなどに毛が生えない、

というもの。

童謡や俗謡などに
「坊主だまして毛が生えぬ」などと唄われたりしているもので、
陰部に毛の生えてないことを謂ったものですが、

おしゃべりの上でそういうたとえの軽口がつかわれたり、
唄の文句としてそういうものあるだけ、という程度の迷信で、
実際そういう因果話が濃密にあるわけではありません。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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