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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ひだりのおめめ。「いたこぬまのさかな」さんです。

いたこぬまのさかな 巫女沼の魚

陸奥の国の巫女沼の魚につたわってるもので、
魚たちの左の目だけがみんな赤くなっているというふしぎなもので
各地に伝わってる片目の魚とかと近い感じのもののおひとつ。

もしもこれを食べてしまうと
左の目が真っ赤になってしまうなどと言われていました。

絵では特に考えもなく魚を描いてますが、
実際の魚の種類はウグイだそうな。へー。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ギッチギチのグーリグリ。「かたくるしいのき」さんです。

かたくるしいのき 固来椎の木

「堅苦しい」と「椎」ということばからのぬえ合成でデザインされてるもので、
この手のものの鉄則として、これ以上の解説は特にございません。ハイ。

岡本昆石センセが『夢想兵衛胡蝶物語』を意識して書いた
『異国漫游瓜太郎物語』では、旧弊なことがみちみちている国
守旧国(しゅきゅうこく)に生えてる特産の木、として出演したりしてます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
付句のしゅーーねん。「そでじょ」さんです。

そでじょ 袖女

むかし、関東のある荒れ寺に出たという俳諧者のゆうれいで、
夜な夜な「すみぞめを洗へば波もころも着て」という上の句を詠んでは
シクシク泣いていたというもの。

たまたまこれに出くわした旅のお坊さんが
「水はうきよをいとふものかは」という下の句をつけてあげたところ、
自分の句が綺麗にまとまったことに満足したのか消え去って、
その後はパッタリ出なくなったんだトカ。


『煙霞綺談』などに引かれてるおはなしですが
『煙霞綺談』の筆者・西村白鳥は「付会の説ならん」としめくくってます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
誰もが~欲しがる~、ストーン~。「ちょうじゃいし」さんです。

ちょうじゃいし 長者石

これを家にきちんと大切に置いていると、
次から次へと家に富があつまってきてくれるという
ブルジョワジー発生装置なふしぎな石。

いくつか存在していたようで、阿波の国のあるお寺は
この長者石のひとつを持ってたんだそうですが、
あるとき、寺が火事になってしまって、すべてがまるコゲに。

和尚さんが他のものにわき目も振らず、焼け跡を必死に探したところ
箱の奥に秘めおいといた長者石が出て来たのですが、
コゲちゃったことに対して長者石が怒ったのか、どうなのか、
後日、和尚さんが川で死んでるのが見つかったんだソウナ。

案外、こわいおはなし。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
蛇と牛とならぶ水のぬしジャンルのおひとつより、「がんぶちのぬし」さんです。

がんぶちのぬし 蟹淵の主

能登の国は能美郡の和気という土地にある蟹淵(がんぶち)に
何千年もまえから宿っているらしい水のぬしさまで、
その姿は大きなカニの姿をしているんだそうな。

ちょこっと見てみた情報によれば、
いまでも蟹淵はキレイさをたたえているそうで
トンボとかの生命体をおおくはぐくむ水辺として
地球機能を旺盛に果たしてござる様子。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
もこもこじゃぶじゃぶ。「じゃくどざん」さんです。

じゃくどざん 若土山

『稽神録』とかに話が引かれてるもので、のっぺらぼうな感じの
おおきななぞの生命体さま。

むかし、馬希范(ばきはん)がお堀を直しているとき
土の中から現われたそうで、
おおきさは10丈ぐらい。顔も足もしっぽもない、
山みたいなかたちをしてたんだとか。

お堀の北岸から現われて、水の上をすいすい泳いでいったかと思うと、
南岸の土の中に入ってどっかに行ってしまったそうで、
登場直後すぐにどっかに行ってしまったこのふしぎ生物ですが
その後に馬の家は亡びてしまったそうで、
ほかにもいろいろ残ってる「前兆としての妖怪」と同じもののようです。


目とかついてりゃ巨大だっちょ(しっぽナシ)にデザインしたのに(笑)

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
おなまえがはなはだスットレート。「におい」さんです。

におい

「のっぺらぼう」みたいなものですが、顔らしき箇所には
鼻がピンとひとすじとおっていて、ボコっボコっとふたつ竅(あな)は
あいてるという姿のもので、夕ごはんのしたくをしてるお台所に
現われたりする、らしい、んですが、あんまりよくわかりません。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
鳴いても風は巻き起こりません。「かいばんし」さんです。

かいばんし 海蛮師

大陸の海につたわるもので、体が魚で、
頭と体の斑文と前足が虎みたいだという海の生物です。

なんだか、ぬえ合成な感じの記述が残ってるのですが
実際のところは、アシカとかみたいなマリンマーマルの仲間のひとつを
そんな風に表現してたものだソウナ。

でも、大陸に伝わってる「しゃちほこ」の古い絵姿と
この言い立ての特徴がクリソツだったりするのでナントナク見逃せぬお方。

(鯱は前足ないけどね)
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
はるかなる音響の魔術。「きつねのうたごえ」さんです。

きつねのうたごえ 狐唄声

狐たちが巻き起こすという化け術の一種目で
山の中などを歩いてるときに、遠くか近くかどこからか
誰かが唄ってる音が流れて聞こえてくるというもの。

しかし、そこらへんは狐の化け術、
どんなひとが唄ってるのか近寄ろうとしても近づけません。

また最大の特徴は、この唄声、メロディーはクッキリわかるのに
そのメロディーにのってる唄の文句は、聞こえてくるのに
一文字も判別がつかない、という点。 実にふしぎでござるコンコン。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
じゃーん、みずぐもいらずウーマン!! 「しまむらなにがしのつま」さんです。

しまむらなにがしのつま 嶋村何某の妻

むかし、嶋村という長者の一家が
奈良へ遊びに行っていろいろと物見遊山をしていたところ、

あるきれいな池のほとりで嶋村の妻が急に
「かかる所ありつるを、いままで知らざりけること本意なけれ」と
つぶやきながらニコニコ微笑みだしたかと思うと、
そのまま池の水面をちゃぷちゃぷと歩いて行って、
池の真ん中にたどりつくと、そのまま消えてしまった、というふしぎなものです。

ふしぎ ナンバーワン。
なんで、この奥様は水の上をスイスイあめんぼ状態で歩けたのでしょう。

ふしぎ ナンバーツー。
嶋村の妻が、池の主の化身だったとか竜宮のひとだったとかいう点は
特に記されていないため、何でこんな事態になったのでしょう。という
事情のあたりがまったくもって飲み込めません。


じつにふしぎふしぎ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
はいしどーどー、バッタリコン。「ばほ」さんです。

ばほ 馬歩

大陸につたわる、馬を病気にしたり、
バタンきゅーさせてしまうというかみさまだそうですが
(漢籍には「害馬神」などとか記されてます)
あんまり詳しいことはわかってません。

日本の「馬魔」とかと同じ感じでしょうかね?
と、いうことでイメージはまとめてあります感じ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
個人名連呼。「うへえどんうへえどん」さんです。

うへえどんうへえどん 宇兵衛どん宇兵衛どん

美作の国の吉野村にいた猟師の宇兵衛どんが
山でのしごとをおわらせて山道を帰ってくると毎日毎日
「宇兵衛どんー、宇兵衛どんー」と声をかけてたというおばけ。

あたりを見まわしても誰もいなかったので、
宇兵衛はずっとこれを無視していたのですが、
ひと月のあいだ毎日毎日この声が飛んでくるので
ついにしびれを切らして「何の用だーーー!」と聞き返してみたところ、

やぶの中からガサガサゴゴゴとおばけが現われて
「盆に迎えにいこうか、宇兵衛どん」と言葉をついで来たので
「来るなら来い、鉛の団子を出してやる」と宇兵衛がさらに言い返すと、
その後は二度と呼びかけをしてこなくなったんだトカ。


ギャング映画とかにある「鉛を喰いな」みたいなもんだネ。宇兵衛どん。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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