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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ぴかぴかちかちらぽっ。「くうちゅうげ」さんです。

くうちゅうげ 空中花

ちらちらぴかぴかと目の上のほうに飛んで見える、
花や光のつぶつぶのようなもの。


魔物や天狗などが不意に見せて来て、
足どりを迷わせたり、注意をそらしたりするソウナ。




空中にこのような花のようなかたちが見えるのは、
眼の仕組によって見えるのダという説明は古くから存在しており、
魔物たちのまぼろしだとする要素は
逆にそんなに多くなかったようです。






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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
きょうの妖界東西新聞で出した禽域のもの。「きんいきさくらんぼ」さんです。

きんいきさくらんぼ 禽域さくらんぼ

禽域に生える桜の実。種から畜類や天狗が生まれます。
禽域(きんいき)というのは禽畜の世界。
または畜生な道理や欲心の存在たち。


「寓言をつくりて人心をまどわし禽域へひき入れ
世教のさまたげとなる事挙てかぞえがたし」(中江藤樹『翁問答』)
「沈魂滞魄化して欲ふかき物は畜類と成り
我慢なるものは天狗と成る」(熊沢蕃山『集義外書』)などのように
儒学などではよくない心のものが畜類・天狗になるという構造を
講話の上で説いてたりもします。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
なまぐさものくん。「さかなけだれ」さんです。

さかなけだれ 魚気だれ

魚に由来する「だし」を用いてる
お蕎麦の「たれ」などのことで、庚申さまから嫌われてるとされます。


庚申の行事のとき、さかなけのある(精進ものではない)献立を
好む・忌むことの違いは、一定のようで一定ではないこともあり、
実際は時期や土地によって不統一のようです。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
すすかごぜんだいれくと。「にんたいぎょく」さんです。

にんたいぎょく 仁対玉

漢字で書くと「仁対玉」で
相手に伝えたいことばを聞かせておくと、
そのことばをそのまま発してくれるというふしぎな玉。



たてえぼし」(立烏帽子)が持ってる宝物の一ッ。離れた場所にいる
相手に語りかけたいときは、この玉を届ければ、
要件が伝えられるという仕組み。



『庭訓往来註』(庭訓往来抄)などに説かれてた古註に登場しており、
相手に語りかける「手紙」を示す玉章(たまずさ)ということばの語源は
この玉だという構造の説話になってます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
818体目の揃い目ですので、お強いところから、「たてえぼし」さんです。

たてえぼし 立烏帽子

鈴鹿山にいた美しい魔物。
伊勢神宮や都に向かう道中のひとびとを襲って
財宝や命を奪ってました。



朝廷の命を受けて退治に来た田村将軍と、
矢につけた手紙を送りあう内に惹かれ合うようになり、
実は「世を守る」存在であることを打ち明けて、
陸奥きりはた山の「あくろおう」を力をあわせて退治しました。






「蟇目」の弓のはじまりのはなしの一例として、
『庭訓往来註』(庭訓往来抄)などに説かれてた古註に登場してたもので、
広く語られる「すずかごぜん」(鈴鹿御前)と同根の物語です。




蟇目(ひきめ)は田村将軍が立烏帽子と矢のやりとりの末に
妻として鬼退治をしたという展開にもとづく引妻(ひきめ)に由来してる
というのが説話の核の部分。




鈴鹿山にいる大化生(だいけしょう)のものと記されてて、
天女だとする部分や甦生する箇所も出て来ませし、阿黒王を倒しておしまいです。
また、田村将軍の名前も利成(としなり)で、物語・浄瑠璃とは設定は異なります。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
いくらあってもかねもうけ。「ゆきどうふ」さんです。

ゆきどうふ 雪豆腐

水ばかりで出来てるまがい物な豆腐で、
化け動物たちがもうけるためにしこたま生産するもの。



「降る雪を豆腐につくり金もうけ」などのことばは、
資本を用いずに利益を得ることを示すもの。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
みてくれの荘厳。「まぐそばかま」さんです。

まぐそばかま 馬屎袴

立派な織りの袴(はかま)を身につけてる
有象無象なおばけきのこ。



「まぐそ茸でも袴はく」というのは、悪口軽口などに見られる表現で
「身なりだけ立派」「身なりを飾り立てるのは誰でも出来る」などの意味。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
買っておとどけ。「かいものぎつね」さんです。

かいものぎつね 公斑狐

人間から頼まれた品物
(豆腐を100丁とか座布団を100組だとか数がとても多いもの)を
一気に揃えて買って来てくれる小さな狐たち。



山伏や僧侶の用いる「つかいてんぐ」(遣天狗)などのように、
狐を使うものたちがお使いをたのむこともありますが、
黙って勝手に持ってきちゃうことも多いようです。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
えんぎよいとき・わるいとき。「けんとうくそ」さんです。

けんとうくそ 賢徳相

ほんの小さいよいこと・わるいことを散りこぼしてくるもの。


本来は「けんとうくそがよい」というのは
「縁起が良い」といった意味合いのことば。字義はよくわかりません。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ぴらぴらぴら。「うみこちょう」さんです。

うみこちょう 海胡蝶

海の中から出て来るぶきみな蝶で、
つよい毒があります。



「蝶」というのは俗に謂うところの
河豚(ふぐ)の胆のこと。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ばけねこたちのほしいねずみ。「さんしょねずみ」さんです。

さんしょねずみ 山椒鼠

さんしょのこ(山椒粉)のような良いかおりがついてる、
味つけ鼠(ねずみ)のこと。猫や化け猫たちの食べたいもの。



市場通笑『即席耳学問』のなかでも猫たちは
ふつうの鼠を喰わされるのは閉口だ「山椒醤油の付け焼き」か
「しっぽく料理」みたいな調理がしてあれば良いのに
――といったせりふをしゃべってます。







ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
こよりで〆て。「すいどんどん」さんです。

すいどんどん

紙につつんで色んなものを川に捨ててしまうもの。



すいどんどんは、手鞠唄などにみられる
「紙につつんで紙縒(こより)でしめて前の小川へ すいどんどんど すいどんどんど」
などに見られる擬音。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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