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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
配偶者もいるのです。「なんどじいさん」さんです。

なんどじいさん 納戸爺さん

家の納戸にお正月のまえごろ(12月30日あたり)になると
やって来ると言われてたもので、
河内の国の錦部郡などにつたわるもの。

この「納戸爺さん」は「なんどばさん」(納戸婆さん)とは夫婦で、
一対におまつりされてる地域もありました。

むかしは、どこの家でもその時期になると
二股大根やお膳などをおそなえしていたそうです。

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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
世帯道具なシリーズだする「ばけとっくり」さんです。

ばけとっくり 化徳利

お酒などをいれる徳利(とっくり)のおばけです。

いくつか残ってる絵で、徳利の化けたのとか、酒樽が化けたのとかは
だいたい、お酒をのんだり、へべのれけ、になってたり、
踊ってたりする所作のデザインが多いのですが、
たまたま、「かっぱ」とか「たぬき」の化けた「おつかい」姿の子供みたいに
通い帳をぶらさげて、「お酒を買いにおつかい」というかっこうの絵を
みたことがあったので、それをリデザインして雰囲気づくり。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
伊予のたぬき番付の中から、「こくぎざのくろ」さんです。

こくぎざのくろ 国伎座のくろ

伊予の国にあった「国技座」という芝居小屋に
住んでたというおたぬきさんで、

阿波の国の信富座にいた「およしだぬき」などのように、
お芝居に関連のあるたぬきですが、
どういうおうわさがあったのかなどという部分の詳しいことは伝わっていません。

ざんねん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
いろがくろくてくいつきたいが。「ばけなすび」さんです。

ばけなすび 化茄子

こども向けの絵草紙や手遊絵などに描かれたりしてるもので
ご覧のとおりのなすびの妖怪です。

まぁ、この手のものは、単純に絵だけです。ころころころころ
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
口呼吸してない。「ぐひんのはないき」さんです。

ぐひんのはないき 狗賓の鼻息

山の中からぐうぐうぐうと響いて来るような音が聴こえてくるけど、
どこから鳴ってるのかわからない、というもので、
美濃の国の坂内村などにつたわるものです。

「ぐひん」というのは「狗賓」とか漢字があてられたりしてますが
はやいはなしが「天狗」のような、山の妖怪をさした呼び名のひとつです。

大和の国の山あいに伝わる「またいこ」などとは同じもののようです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
シャドー。ざばー。「かげとり」さんです。

かげとり 影取り

信濃の国の半過(はんが)という地が
むかしむかし全体一面みずうみだった頃に
いたという巨大なわに。

水面にうつった影を見ると、
サッとそのひとを食べてしまったといいます。



「かげわに」や、一部の「うしおに」の持ってる、
水にうつった影をとられると死ぬ、というものと同様のものです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
パワフルパワフル。「がま」さんです。

がま

肥後の国につたわるもので、
海のむこうに住んでるという物凄い怪力のもちぬし。


「ちから出せ」という意味の「がまだせ」とかいうことばは、
この「がま」から来てると言われてます。



自分より強いものがいたら勝負してやると考えてた「仁王さま」が、
船にのってえんやらぷくぷくこれに勝負を挑みにいきますが、
「がま」はお留守で、家にいたのはおかみさんだけ。

「じきにかえってくるけん、待ったりや」と「がま」のおかみさんに言われて
そこらへんをぶらぶら歩いてた「仁王様」でしたが
近所の子供から、「がま」の怪力強力豪力の噂や武勇伝を聞いて
「こわすぎる!!」 と、逃げ帰っちゃった、といいます。



「仁王さま」がちからくらべに海外渡航するほかのはなしでは
「がおう」という呼び方で出て来たりもしてるので、
「がま」というのは、その一変形(どっちが先かは知らない)と思われます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
べこvsたこ。「うしひきたこ」さんです。

うしひきたこ 牛曳蛸

大きなたこがぞろぞろと群れになって現われて、
牛などをえいやえいやと引っ張り込んでしまうというもの。

巨大化すると「たじまのおおだこ」みたいになります。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
アルコールストーン。「ひょうたんいし」さんです。

ひょうたんいし 瓢箪石

信濃の国の飯田にあるふしぎな石で、
この石をさわったりすると瘧(おこり)にかかっちゃうなどと言われていました。

むかし、

お酒がだいすきでしょうがない男が、おかみさんと大喧嘩をしたときに、
お酒を入れてたひょうたんを石に投げ付けられてぶっ壊されてしまい、
その後、ぽっくり死んでしまいました。

その念が石に残ってしまったのか、

夜ごとにその石から

「お酒のみたい、お酒のみたい」という声が響いて来るようになったんだそうで、
それが、この瓢箪石なんだソウナ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぎんぎんぎらぎらアイパワー。「おおほうし」さんです。

おおほうし 大法師

むかし、皆鶴姫(みなづるひめ……鬼一法眼のむすめ)が
源義経(みなもとのよしつね)が帰って来るのを待っていると、
窓から日月のような目の玉をひからせて室内をのぞき込んできた
という顔が5尺ぐらいあるおばけ。

「この妖怪めが!」

と皆鶴姫が長刀で斬りつけたところ、
消えてしまいましたが、血のあとを追っていくと古狸が死んでたソウナ。




きょうの絵は『倭絵英雄鏡』にあったバージョンの皆鶴姫のおはなしに出て来る
大法師の顔をもとにリデザインいたしました。目の玉がほんとに大きいのよ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
お盆ですので、お寺のおはなし。「おにはんせん」さんです。

おにはんせん 鬼飯銭

漢字で書くと「鬼飯銭」です。「半線」とかじゃありません。
「飯銭」(はんせん)というのは、漢語でいわゆる「食費」のことでおます。

阿波の国の慈光寺というお寺に、むかし悪い僧侶がふたりいて、
お酒や美食、女色にふけっていました。

ある夜、いつものごとく大層よっぱらって帰ってきたこの僧侶たちが、
のどがかわいたので井戸の水をくんでいると、

その中に一匹の蛙(かえる)のようなものが入っていて、
「これはなんだ」思った矢先にそれがむくむくと巨大な鬼に大変化


「悪行つみし愚か者ども、始終の飯銭を出せ、出せ」


と大音声でわめき散らしだし、その「飯銭、飯銭」の声がいつまでたっても止まぬので、
ついに悪い僧侶ふたりは寺から逃げ出して消えてしまったんだトカ。

と、いうおはなし。




このはなしから、飯銭寮(はんせんりょう)という学寮がこのお寺にはありましたそうです。
ただし、「鬼」ではなく、「婆」が井戸から出て来る別の話も伝わっています。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ガチゴチギチモク、しゅっぽっぽー。「てつぼう」さんです。

てつぼう 鉄坊

明治時代の戯文にいくつか見られるもので、
「鉄道」を子供の呼び方みたいに「鉄坊」、としているもの。

ひとびとの行き来が巨大になるにつれて
どかすかどかすか膨大な大きさになっていきます。

プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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