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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
秋の味覚シリーズ。そのいち。「かきどん」さんです。

かきどん 柿どん

枝から生えてる柿(かき)。
着てるものがうすい着物1枚だけで寒いから
少し着物をよこせと「くりどん」と喧嘩をします。



栗と柿のすがた(実のまわりの皮の多さ)をもとにした昔話に出て来るものです。
と、いうことで、くりどんは明日。

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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
11月の恒例、お酉の日の鳥もののアップ、「きゅうとう」さんです。

きゅうとう 鳩闘


漢字で書くと「鳩闘」で、
大陸に古くからつたわる、前兆ものな妖怪です。

鳩(はと)が大いに群れ飛んでたたかいあうというもので、
兵や賊が押し寄せてくる前兆だと言われてました。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
奄美のなぞ。「にんぎょ」さんです。

にんぎょ 人魚

文政10年(1827)に奄美の島々の浜辺に流れ着いてきたことがある
という人間のような姿をしたもの。

みんなこわくて近寄らずにいたら、
数ヶ月して腐ってなくなってしまったソウナ。


魚のかたちがどこかしらか入ってる一般の「人魚」とは
少し違うかたちのもののようですが、正体は不明です。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ざっぱーん。ぴくぴく。「たいぎょ」さんです。

たいぎょ 大魚

漢字でかくとそのまま「大魚」で、おおきなおおきなおさかなです。

貞応3年(1224)に、鎌倉や三浦の海に何匹も浮かんで死んでたという
ものすごく大きな魚で、「旱魃のさざしだ」とか言われたりしたようです。



『吾妻鏡』などによると、魚の名前はわからなかったそうですが、
油をとったりもしてるので、くじらだったんじゃないかと考えられたりしています。

ありがたいもので、3275体目のアップであります。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
マダム・スパイダー。「やまんばぐも」さんです。

やまんばぐも 山姥蜘蛛

隠岐の山奥に住んでるもので、
よく人間をとってさらって来ては食べてしまったと言います。

3月にもも、5月にしょうぶ、9月にきくを入れた酒を飲んでる人間はきらっていました。

蜘蛛は、蟹と並んで古くから
いろいろと妖怪の要素がつけられて昔話とか伝説とかに出て来ますけど
鉄砲でおどろかされた「やまじじい」(山爺)のおかみさんが
仕返しにやって来るとき「くも」に化けてやってくる、という話は四国にあり、
「くも」と「やまんば」の関係性は深かったようです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
チョップスティックサムライ。「ちんちんちょぼし」さんです。

ちんちんちょぼし

備中の国あたりにつたわる、箸(はし)のおばけ。
折って投げ捨てられたままにされてた箸たちが、
夜中、唄をうたいながら動き出して眠っている人の近くを
小さな大名行列のような姿で歩いていったと言います。

仲間に「ちんちんこばかま」がいます。


箸は、主に山で枝をそのまま使ったときに
それを必ず折って捨てておかないと、ばちがあたるとか
魔物にそれをなめられちゃって害があるとか
いろいろと言われてるのですが、
もちろん、家でつかうふつうの箸や割り箸も、
捨てるときはきちん処理をして捨てないといけないのですぞ、
という教えが入ってるものでありやすが、
小さい小人の行列が出て来るというものは
大陸に多く伝わってる、ねずみとかアリが化けて出て来るものに
すがたかたちは近いものです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
軟骨魚類さま。「やまのかみ」さんです。

やまのかみ 山の神

陸前の海につたわるもので、
赤いしましまが体にあるさめ。

山の神さまの使いだと言われてて、
これが見られるのは豊漁のきざしと言われてました。


かつおの群れなどを率いてやって来るという
「じんべえさま」などと似てます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
きつねやたぬきに続くほかの化け勢力。「ばけいたち」さんです。

ばけいたち 化け鼬

いたちが化け術をつかって人間を化かしてくるというもの。
もちろん、大入道に化けたり、人間の姿に化けたりとかも
よく出来ましたようで、狐狸にも負けず劣らずです。

伊豆大島などには、これがものすごく多いと言われてて、
よく人間の声を真似して呼びかけて来たりしたトカ。

こんげつの「和漢百魅缶」へのアップ、はじまりのアップは
わたしは立派な、にほんあし。「あしのあるあおだいしょう」さんです。

あしのあるあおだいしょう 足のある青大将

足が2本はえてたりするというふしぎなあおだいしょう。
めずらしな形をしてるというもので、古い時代でしたら
顔がふたつついてる「委蛇」とかのように、災禍の前触れとなる
怪異として、記録にのこったりしてるものであります。


昭和4年(1929)の7月27日に
豊後海部郡の北津留村で見つかった足のある青大将の足には
爪がいっぱい生えてたといいます。

ちょっぴりジュラシックですナ。


今月の千穐楽、ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ここ毎年のご恒例、ハロウィンにあわせての世界篇でございます!!
それでは、ではでは、20体どさっと参りましょう。

とざいとーーざーーーーい。


ヒンキーパンク(Hinky punk)
世界篇の連続興行は大体毎回、火のおばけは入れる!が鉄則になりつつあるので、
今回もちゃーーんと、ウィスプなお仲間をイギリスからお呼びしました。

フリテニン(Frittenin)
なんだか「リステイン」みたいな名前ですが、イングランドの「モウコ系統ガゴ系統」なのです。

ビルゼンシュニッター(Bilsenschnitter)
小麦を刈っちゃうおかた。夏至の日ごろにこういったものをつかまえる習俗が
ドイツあたりのお百姓さんたちにはあるそうですぞ。

ジュジュ(Juju)
ひと喰う樹木。

クリッピー(Klippie)
名前の発音がきゅあんです。
日本にも、狸や狐などがこういう「先を歩くひと」に化けるものはありますネ。

ヘルウェイン(Hell wain)
地獄馬車。

チカロシ
オロッコのひとびとの間につたわる海の妖怪です。
オロッコというのは樺太や満州の北あたりに住んでるひとたち。
このゾーンは、アイヌの妖怪とかに近い要素もあって、もう少し調べたいです。

チョワン(竈王)
朝鮮半島の本をいろいろあつめたので、今回は、朝鮮半島の俗信とかからも
いろいろアップをいたしております。

エイコーンレディ(Acron Lady)
農作物をまもる精霊さんの仲間のひとつ。木の実、椎の実。

ラ・ドーメット(La Dormette)
ザントマンの仲間であります。
ねーむーれー。ねーむーれー。

ファイブフィンガーズ(Five fingers)
手のひらが歩いたり、ピアノひいたり、つかんだり。

ヤニューファイサット(Yaliu fali set)
サイパンよりも、もう少し南にえんやらとっと、ぎっちらこ、と進んだあたりにある
サテワヌ島(サタワル島)に伝わる海のヤニュー(悪神・鬼神)でござる。
今回は、こういう描き方塗り方にしてみました。ゴゴーン。


ヤニューファイサット Yaliu fali set

サル
おさるさんではありません。
漢字で書くと「煞」(さつ――「殺」の別字)なんだそうです。

アマドン(Amadon)
ひとつまえの出番の「サル」とおなじく、こちらも
行きあたると病気になってしまうという「いきあいがみ」なおかた。
世界には、この手のものは基本、どの地域にも伝わってるので
盛大にこういうのを集めた事典とか、医学の歴史の本とかで企画して出してくれないモノカシラ。

ズウェンカ(Dzunukwa)
ネイティブアメリカンの一部族・クァクァカクァ族に伝わる「やまんば」な森の魔女。
おっぱいでかいのは世界の他の地域の「やまんば」と共通のプロポウション。

バンイップ(Bunyip)
オーストラリアに伝わる沼の怪物。
水底におやしきがあるのは日本の「いでもち」とほんの僅か似てますネ。

パイプモンスター(Pipe Monster)
19世紀ごろのヨーロッパの版画にあるもの。
あちらの画像妖怪でありますナ。

イフ
朝鮮半島につたわる虎も食べちゃうすごいふしぎなけもの。
絵にビミョーに「わいら」チックな香りを含ませたのは、
「山にいるらしいふしぎなけもの」という印象から。

クラブモンスター(Crub monster)
でっかいカニ。
これを描くことが決まったことにあわせて、
古い映画とか小説とかの怪物な蟹を見てみたんですが
「地獄のしおまねき」みたいキャッチフレーズなのもあって
おもしろかったです。

ゲロウ(Gello)
今回の連続興行・世界篇の主任は、
文化の古巣・ギリシャのまものからお呼びしました。


ゲロウ Gello


長年のご愛顧をちょうだいしまして、だいぶ
収録数もフルッヘンドして来た「和漢百魅缶」でございますが
どうぞ、今後もよろしくお引き立てのほど、
とっくりと、トリックアトリート申し上げたてまつりそうろ。


とざいとーーーざーーーーーーーーーーーい。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぴこぴこ、わしらの家だ、出て行け出て行け、「びゃくそかい」さんです。

びゃくそかい 白鼠怪

『稽神録』などに見えるはなし、で、大陸にはちょこちょこと多く伝わってる
家に住みついて怪事を起こしたりする鼠(ねずみ)のおばけのひとつ。

むかし、蘇長史(そちょうし)というひとが引っ越して来た家は、
やたらと怪しいことが起こる凶宅でした。

しかし「そんなものはどうでもかまわん」と胆ふとく生活してたら、
夜に30人くらいの小さい道士がどかどかとやって来て

「この家から出てゆけ、さもなくばわざわいがふりかかるぞ」

と言って来たので、

「うるさいっ!」と叩き出したところ、
道士たちは逃げ去って竹やぶに消えてしまいました。


次の日、竹やぶを掘ってみると
白鼠が30匹くらい出て来たのでそれを退治したところ、
家に怪しいことは起こらなくなったんだソウナ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぶらんぶらん。「おおきなあし」さんです。

おおきなあし 大きな足

天草の御領というところに出たもので、
大きな松の木などから、ぶらんと大きな人間の足がぶら下がってきて、
ひとをびっくりさせるというもの。


これにびっくりして逃げ出したあと、
たまたま出遭ったひとにこの話をしたら「こういう足でしたか」
と、そのひとの足が大きくなって、
ぶらさがって来た足と同じようなものになっておどかす、
といった、「のっぺらぼう」みたいな脅かし方に似たはなしも残ってます。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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