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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
げだつせよ。「おみやのばけもの」さんです。

おみやのばけもの お宮の化物

相模の国の石川にあった諏訪神社のお宮に出たという
なぞのばけもの。

ものすごく大きくて、人間をつかまえては食べたりしていたんだとか。

しかし、日頃から「じょうぶつしたい」と本心では思っていたそうで、
あるとき、お宮の近くで赤ちゃんのおもりをしてたひとが、
どんな子守歌をうたっても泣き止まない赤ちゃんに対して、
最後の手段としてうたってたお経の文句をききつけ、
それを一心に願い込んで、ついに成仏することが出来たといいます。




妖怪が、自分の境遇から成仏することで逃れるという発想は、
うえたばけもの」の話のように、この話が天竺や漢土のものを受けて
構成されていることを示していると考えられます。

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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ポンポンあがるよ。「きつねっぴ」さんです。

きつねっぴ 狐火

相模の国は藤沢の枯木山のあたりに出たという
きつねたちの出す火で、「きつねび」のひとつ。

ちらちらとつらなって飛んだり、
まるでたくさん花火が打ち上がって来るみたいにぽんぽん飛んで見せたりして、
ひとに「ふしぎだのぅ……」と思わせたりしたと言います。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
最大のドーピング。「みかえりのおきな」さんです。

みかえりのおきな 三帰翁

若返りをするふしぎなくすりをのんで、
3回も若返ってものすごい長生きをしたというふしぎなひと。

正体は薬師如来さまだったと言います。

信州の寝覚の床というところに居たとされていて、
そこを舞台にした能の『寝覚』で、よく知られていました。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
おくには経済成長しておりますか。「あかん」さんです。

あかん 不柑

「あかん」と「蜜柑」を合成して「不柑」といった具合に
ことばからデザインされてるもので、戯文などに見えるもの。

ものすごくニガイ味をしてるというおばけみかん。
これがやたらと実っちゃう年は、景気がわるくなるそうな。


にがにがにーがーにがにがにーがー。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ありふみさんの解説の白眉。「うみぺろりん」さんです。

うみぺろりん 海ぺろりん

海の岩穴などにすんでるという良いおばけ。
海蛇や「うみぼうず」(海坊主)、「ふなゆうれい」(船幽霊)などが近づいていると、
舟の上のにんげんにぴきょぴきょ音を出して知らせてくれるんだトカ。

……なんてきゅあんな設定!!


佐藤有文せんせいは図鑑のなかで
「いまでは海蛇のエジキとなって全めつした」
と書いていたりもして、

……レッドリストどころではなく、すでに絶滅種!!



なかなかすごいことになってるのですが、この妖怪は
「海ぴろりん」というものが実際のモトのようです。
(ただし、ぴろもぺろもどっちも伝承を完全にベースにしてるものでは無いみたい)


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
かねをたべます。「かねをくうむし」さんです。

かねをくうむし 鐘喰虫

かねはかねでも、ならすかね。梵鐘をたべちゃう虫です。

伊賀の国の阿保村にでた、というはなしのあったふしぎな虫で、
何匹も何匹もあらわれて梵鐘を食べて食べて食べて
ボロボロ穴をあけてしまったんだトカ。


むかし、

ある男と恋仲になった娘さんがいたのだけど、
その娘の親がそれを大いにいましめて反発。

娘が恋人からもらった「鏡」を取り上げて、この梵鐘の材料として寄進してしまったのが、
そもそもの話なんだそうで、その娘のうらみが虫になって
梵鐘をモジョモジョ喰べたんだトサ。


かねにうらみはかずかずござるの、ヘビじゃない版ですね。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
はちゅうるい。「みいさん」さんです。

みいさん 巳さん

河内の国などにつたわるもので、へびの精霊のこと。
山や林の木に住んでて、ときどき人間にのりうつったりするときがあったと言います。

「へみ」とか「はみ」の、「みい」

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
世帯道具に手足シリーズから、「ふみだいおばけ」さんです。

ふみだいおばけ 踏台おばけ

ふるい時代の絵草紙や、その後のおもちゃ絵などに
多く描かれてる、世帯道具のデザインおばけたちのひとつで
踏台のおばけでありやす。

穴の部分からニューっと手が伸びてたり、
足がはえてうろうろしたりする姿がありますようです。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ノースリーブ。ノーパンティ。「まっぱだかのおとこ」さんです。

まっぱだかのおとこ 真っ裸の男

五島列島の小値賀島にでたというおばけ。
特に呼び名はないみたいでした。

夜道を歩いてると真っ裸の男が立っていて、
その手のにぎりこぶしからはぼーぼー火が出て見えたトカ。

何かが化けてるのでしょうが
特に正体はわかりませんでした。

本日の「和漢百魅缶」へのアップは
魚をとってるたい。「かわのむすめ」さんです。

かわのむすめ 川の娘

長崎の鳴滝や本河内のあたりの川に出たという
小さな娘のすがたをしたもの。

ひとを見かけるとじっと見てほほえんで来たり、
足首くらいまでしかない水の中でずっと魚をとるように
水をざぶざぶ鳴らしていたりしたと言います。

「かっぱ」が化けていて、人間を化かしてるんだと言われていたようです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
くちに入れてはいけません。「ようしつ」さんです。


ようしつ 蝿疾

蝿(はえ)の疾(やまい)と書いて「蝿疾」(ようしつ)であります。
うらみが蝿のかたちになって、ひとに重い病気をもたらし、
殺してしまったりしてしまうもの。


むかし、唐のころ、文宗(ぶんそう)という悪人が幽州の街道を歩いていたとき、
お経の紙を買いに行くとちゅうの僧侶を殺して金を奪ってしまいます。

その後、(20日後)
またそこを通りかかると、その僧侶の死体が腐りもせずそのまま転がってたので、
文宗は馬からおりてこれをベシンと策(むち)で打ったところ、
死体の口から蝿が飛び出して来てズバビューンと文宗の口へ飛び込んでしまいます。

吐き出そうとしてもいっこうにダメ。
ぜんぜん蝿は出てこずじまい。

その後、文宗は悪い風疾(ふうしつ)にかかって
一年しないうちに死んでしまったといいます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
お毒見とおマジナイ。「せいちしゅ」さんです。

せいちしゅ 青蜘蛛

「青蜘蛛」と書いて「せいちしゅ」です。
魚や肉などたべものにこっそり入り込んで、
ひとに危害を加えるという青くて小さいくもです。

ひとに危害をくわえる蠱毒(こどく)の仲間のひとつなんだトカ。
おはらいのおまじない(「姑蘇啄磨耶啄」という毒消しの呪文)を唱えると、
これがチョロチョロと出て来て、追い出す事ができるようです。


サルサルモネラサルモネラ。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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