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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのア ップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「きつねたいまつ」さんです。

きつねたいまつ 狐松明

山田野理夫『おばけ文庫 たんたん ころりん』の「キツネたいまつ」に書かれてるもの。



真っ暗闇の夜に、川の土堤のあたりに出るという青い怪火。
天気雨のときにお日様が出たままなのも、このちからなのだトカ。





山田野理夫は幼児のときに語られた記憶としてエピソードのひとつを描いていますが、
火の妖怪たちの収録順などが重なる点から、
「きつねたいまつ」(狐松明)といった呼び方・秋田県でのはなしについては
『宮城県史』民俗3での記述が直接のしたじきとなってると考えられます。



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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「ばか」さんです。

ばか 馬鹿

山田野理夫『お笑い文庫 とんてきさん』の「馬鹿」に書かれてるもの。
馬(うま)でも鹿(しか)でもない状態になってしまった馬。



もともとはとんでもない暴れ馬で、
仲間たちが「こらしめてやろう」と眠ってるあいだに、
たてがみをバッサリ切って「おまえはたてがみがないから馬ではない、鹿だ」
と言って群れから追放してしまいました。



困った暴れ馬は、山をこえて鹿たちのもとに行き、
「おれはたてがみがないから鹿だ、仲間だぞ」といばってみましたが、
鹿たちからは「おまえはつのがないじゃないか、鹿じゃないだろう」と、
すぐに追い払われてしまいます。



泣きながら暴れ馬が歩いてると、山の神さまに出会ったので
「たてがみも、つのもないので、どこへも行けないので欲しいのです」
と頼み込むと、神さまはたてがみとつのを馬に生やしてやりました。



暴れ馬はよろこんで馬のもとへ帰っても
「つののある馬はいないだろう」と放たれ、
鹿のもとにまた行っても「たてがみがある鹿はいないだろう」と言われ、
すべてのけものたちのあいだから浮いた存在になってしまったソウナ。







「ばか」ということばの語源説話をしたじきにしたものと見られます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「のづち」さんです。

のづち 野槌

山田野理夫『おばけ文庫 ぬらり ひょん』の「のづち」に書かれてて、
山にいるという妖怪で、目も鼻も何もないなまずのようなもの。
口だけがあり、小動物をたべるソウナ。




石燕の絵などを通じて紹介された「のづち」(野槌)を
したじきにしてると考えられます。四国地方におり、
大田清兵衛という武士がこれを目撃したという物語が描かれてます。






大田清兵衛は「草や木の精かもしれない」と日記に感想を記載してる
――と述べられてるのは、「のづち」という言葉にいての語釈を引いたもので、
あつかい方としては特に異質な設定はありません。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「だいだいらぼっち」さんです。

だいだらぼっち

山田野理夫『おばけ文庫 ぬらり ひょん』の「だいだいらぼっち」に書かれてるもので
山に住んでる身の丈が大木のようにおおきい妖怪。



暑い真夏に山で遊んでる子供たちに
「あたまにかぶれ」と日よけの葉っぱをかぶせてくれたり、
突然の吹雪によって山で遭難した山菜とりの子供たちを
雪が止むまで守ってくれたりしたことがあるソウナ。



東北~関西地方に分布すると設定されており、
子供たちとのはなしは長野県を舞台として物語が描かれてます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「やまわろ」さんです。

ほんじつ7月16日は山田野理夫のお誕生日です、ことほぎましょうゾ。
山田の歴史を語る会


やまわろ 山童

山にいるというこどものようなすがたの妖怪。
川に棲んでる「かっぱ」(河童)たちが、秋になり冬がちかづくと
あたまの皿のあたりにも毛がふさふさと生えて来てこれになるといいます。
木の根元などに穴を掘って春まで暮らし、
枝の上になどで遊んでるそうですが、なかにはずっと山にいるのもいるソウナ。



山田野理夫『おばけ文庫 ぬらり ひょん』の「やまわろ」に書かれてるもの。
青森・岩手県の境の川の「かっぱ」たちのはなしだとする舞台設定がされてます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「じゃこつばば」さんです。

じゃこつばば 蛇骨婆

山田野理夫『おばけ文庫 ぬらり ひょん』の「じゃこつばば」に書かれてるもの。

首に赤い蛇、青い蛇を巻きつけてる妖怪で、
蛇の骨が化けたものだといいます。



鳥山石燕の絵を通じて紹介されてた「じゃこつばばあ」(蛇骨婆)を下敷きにした
と見られるもので、島根県が舞台として設定されており、
永井六左衛門という武士が、荒れてた蛇塚をきれいにしてやった物語として描いてます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「かたあしじょろう」さんです。

かたあしじょろう 片足女郎

山田野理夫『おばけ文庫 ぬらり ひょん』の「かた足じょろう」に書かれてるもの。



むかしは殷賑をきわめてたがスッカリさびれてしまった
というような土地に出るという、
足が1本しかないすがたの女の妖怪。



しおらしいすがたで人前に出て近寄って来ますが、
正体を見破られるとわらって消えるソウナ。



「妖怪名彙」にある「かたあしじょうろう」を名称の下敷きにしたと見られるもので、
秋田県が舞台として設定されて描かれており、廃坑となった金山ちかくにあった
茶屋の娘たちの霊をよそおって現われたような表現になってます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「かわながし」さんです。

かわながし 川流し

山田野理夫『おばけ文庫 べとべとさん』の「川ながし」に書かれてるもの。
岐阜県が舞台として設定されて描かれてます。


月の出てる夜道に、あるはずのない川があるというもので、
飛び越えるとパッと消えてしまうといいます。



足をどぼんとつけると、本体である川流し自身はは踏まれて痛いようで
「いたい、いたい」と声を出すんだソウナ。



狐や狸が化け術で見せる「川」についてのはなしが素材になってると見られます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「なみだいし」さんです。

なみだいし 涙石

山田野理夫『おばけ文庫 べとべとさん』の「なみだ石」に書かれてるもの。


人間にけがをさせてしまったりした石たちで、各地にあり、
「わるいことをしてしまった」という感情から、
なみだを表面ににじませて泣いてるのだソウナ。



「なみだ石妖怪は日本各地にいる」と設定されてますが、はなしとしては
信濃の国の伊那の成川弥左衛門というひとが
転がって来た石で骨折したはなしダケが描かれてます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「はしご」さんです。

はしご 梯子

山田野理夫『おばけ文庫 べとべとさん』の「はしご」に書かれてるもの。


夜道を歩いてると、持ってるあかりが風もないのに消え、
目の前に高い高いはしごのようなものが立ってて
進めなくなってしまうというもの。



処刑されたキリシタンの供養のために建てられた
六角の石柱に刻まれた六地蔵の近くにこれは出たんだソウナ。




山形県米沢地方が舞台として設定されており、
六地蔵はキリシタンが処刑されたことに由来して建てられたものと語られてることから、
北山原にある地蔵だと明確にわかります。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのア ップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「うしろがみ」さんです。

うしろがみ 後神

山田野理夫『おばけ文庫 べとべとさん』の「うしろ神」に書かれてるもの。
おくびょうがちな人間の背後から、髪の毛を引っぱったり、
くしゃくしゃに乱してしまうという妖怪。
首筋に、水をポトっと垂らして来たり、
火のように熱い息を吹きかけて来たりもするトカ。



鳥山石燕による「うしろがみ」(後神)をしたじきにしつつ書かれたものですが、
岡山県津山地方のはなしと設定されており性質も独自のものが添加されてます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「おぶさり」さんです。

おぶさり

山田野理夫『おばけ文庫 べとべとさん』の「おぶさり」に書かれてるもの。
宮城県の妖怪として描かれてます。



道をとおるひとの背中におぶさりかかって来るという妖怪。
仔猫ぐらいの大きさで、あまり重くはないそうです。




注意しないといけないのは、赤ん坊を背負ってるひとで、
「おぶさり」は赤ん坊が先に背中にいると、それをどかして
おぶさり掛かろうとしていたソウナ。


ただし、勝気なお母さんに注意されたことがあって以来、
赤ん坊(あるいはそのように見せた枕など)を背負ってるひとには
近づかなくなったようです。




プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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