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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
泣いてるぼうず。「きちきちぼうず」さんです。

きちきちぼうず きちきち坊主

やぶのなかで泣いてるとされます。
「やぶの中のきちきち坊主はなじょと泣くぞ親がないか子がないか
 親も子もござるけど伯母御の帷子(かたびら)いちまい借りにいた」などと唄われてたソウナ。


九州などで子守歌・鞠つきのときに唄われてたもので、
泣く理由づけが唄われてませんが、
つくつくぼうしつくぼうし」や「げんげばなげんげばな」などとは、
唄の内容が繋がっており、どうしてそういう内容なのかの関係を類推することが出来ます。



「きちきち坊主」については、「きちきちもず」とも呼ばれるものもあることから
鵙(もず)、あるいは「つくつくぼうし」、または「きちきちばった」(機織虫)、
彼岸花など、何であるのかについてはいくつも説があるようです。



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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
泣いてる柔菜。「つくつくぼうしつくぼうし」さんです。

つくつくぼうしつくぼうし つくつく法師つく法師

土筆(つくし)のこと。野辺で泣いてるとされます。

「つくつく法師なぜ泣くの親がないか子がないか親もござる子もござる
 たったひとりの姉さんが鷹にとられてきょう七日なのか思えば四十九日
 しじゅうくにちの墓参り袴がのうて借りに行く」

――あるいは

「つくつく法師はなぜ泣くぞ親がないか子がないか親もごんす子もごんす
 たったひとり娘の子たかじょにとられてきょう七日なのかと思えば十五日
 じゅうごの玉を手に乗せて伯母御のかたへ参ったら」

などと唄われてたソウナ。



各地で鞠つきのときに唄われてたもので、
鷹(鷹匠)に身内がさらわれてしまう歌詞は、「げんげばなげんげばな」(げんげ花げんげ花)や
碇草を摘むときに唄われてた「ちゃんちゃんちゃがま」にも存在しており、繋がって来ます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
泣いてるお花・本場。「げんげばなげんげばな」さんです。

げんげばなげんげばな げんげ花げんげ花

蓮華草(れんげそう)のこと。野辺で泣いてるとされます。



「げんげ花げんげ花なぜ泣くの親がないか子がないか
 親もござる子もござる去年今年の萱刈りに刈りこめられて泣きまする」

――あるいは

「げんげ花げんげ花なぜ泣くの親がないか子がないか
 親もござる子もござる去年の秋の萱刈りに刈りこめられて泣きよるが」

などと唄われてたソウナ。



四国など各地で鞠つきのときに唄われてたもので、
つづきに「それほどお腹が立つのならちゃんちゃん茶釜に水さして」
――あるいは「それほどお腹が立つのならちんちん茶釜に水さして」と来る歌詞もあり、
碇草(いいかりそう)を摘むときに唄われてた「ちゃんちゃんちゃがま」は
繋がって来る似た例。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
泣いてるお花。「ちゃんちゃんちゃがま」さんです。

ちゃんちゃんちゃがま

碇草(いかりそう)のこと。野辺で泣いてるとされます。
この花を摘んで遊ぶ際に「ちゃんちゃんちゃがま何泣くや親もあろうに子もあろに」と
唄われてたソウナ。


若狭の国などで唄われてたもので、似たものは
鞠つきのときの唄として四国などにも見られます。
どうして碇草を「ちゃんちゃんちゃがま」と称してるのかは未詳。


わらべうたに出て来る「ちゃんちゃんちゃがま」(そちらは普通に「茶釜」の意味)が、
逆に花の呼び名として転じたものなのでしょうか。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
飲まれると成仏できぬ。「ゆかんのみず」さんです。

ゆかんのみず 湯灌水

死人を洗ってやったあとの水は、
河川や溝に捨ててはいけないとされてており、
必ず日の当たらない竹やぶや畑の地面、あるいは
死人を寝かせていた部屋のの床下など、
決まった場所に捨てられてました。



川などに流してしまって、獣がなめたり飲んだりしてしまうと、
その死人は成仏することが出来なくなってしまうと考えられてました。



越中の国の婦負郡などでは、キチンと捨てられなかった水を
川獺(かわうそ)がなめてしまい、成仏できなくなってしまった女の霊が、
残した子供のもとへ出て悲しんだはなしなどが見られます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
じゃのこじゃのう。「じゃのこ」さんです。

じゃのこ 蛇の子

海馬(たつのおとしご)のことで、
竜蛇のこどもであると考えられてました。

能登の国などで呼ばれてたもの。
ひものにしたものが、お産のときのおまもりとしても用いられてました。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おひるまでのつとめ。「おじぞうさまのこもり」さんです。

おじぞうさまのこもり お地蔵様の子守り



夜明けから真昼までの時間帯に、赤ちゃんたちの面倒をみてる存在は
「じぞう」(地蔵)だとされ、昼以後はそれが「えんま」(閻魔)に入れ替わるのが
赤ちゃんが夜泣きをする原因のひとつだと考えられてました。




磐城の国の刈田郡などで言われてたもの。
白石ではこれを防ぐためにはお地蔵様から借りて来た
帽子・涎掛を身につけさせると泣かなくなると言い伝えられてたといいます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おひるからのお役目。「えんまさまのこもり」さんです。

えんまさまのこもり 閻魔様の子守り


昼過ぎから夜までの時間帯に、
赤ちゃんたちの面倒をみてる存在は「えんま」(閻魔)だとされ、
赤ちゃんが夜泣きをする原因のひとつだと考えられてました。



磐城の国の刈田郡などで言われてたもの。
白石ではこれを防ぐためにはお地蔵様から借りて来た
帽子・涎掛を身につけさせると泣かなくなると言い伝えられてたといいます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
疳の虫ガード。「きしもじんさまのこ」さんです。

きしもじんさまのこ 鬼子母神様の子

生まれた赤ちゃんを「鬼子母神」の子供だということにして、
魔物や災難からまもったり、
疳の虫や夜泣きをなくしたりする習わし。



信濃の国の筑摩郡などでは「法華につける」「鬼子母神につける」
などと称してたといいます。 また日向の国の宮崎郡では
お餅を鬼子母神にお供えして子供を預かってくれるように祈願をしたとも言い、
赤ちゃんをすこやかにまもってもらうための習わしとして各地にみられます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ケンムンのはじまり。「きしもじんのこども」さんです。

きしもじんのこども 鬼子母神の子供

鬼子母神の99999人いる子供たちのうちのひとりで、
ケンムン」になったといいます。



むかし、鬼子母神が人間の子供たちを取って
食べつづけてたことを聞いた「おしゃかさま」は、
その末っ子を隠して鬼子母神を懲らしめました。



その後、改心した鬼子母神と子供たちに
「あびらさま」が神としての名を授けてあげたのですが、
そのうちのひとりダケが、たまたま名前をもらえず、
ガジュマルの木に暮らすようになって「ケンムン」になったんだソウナ。



奄美で語られてたケンムンのはじまりについてのはなしの一ッ。
神名(かみな)を授けてる「あびらさま」は、大日如来・阿弥陀如来のことかと見られます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おおきな木樵人。「ききりべっと」さんです。

ききりべっと 木伐り別当

おおむかし、豊後の国の玖珠郡に生えてたという巨大な
おおきくす」(洪樟)の木を伐ったという巨人。



はじめのうちは、翌朝になると斧を入れてた箇所が
モトのように再生してたので作業が進まなかったのですが、
お告げにしたがって、出た木っ端や木くずを
全て燃やしながら伐り進めることによって、伐採に成功しました。



しかし、木が倒れたときの衝撃で「ききりべっと」は
山国川のほうへ刎ね飛ばされてしまい、死んだんだソウナ。







風土記などでは伐採した者の名や話は出て来ません。
この巨大な木を伐られたことによって、
大きな影が出来なくなり土地が利用しやすくなったとされます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
むかしの巨木いまは山岳。「おおきくす」さんです。

おおきくす 洪樟

おおむかし、豊後の国の玖珠郡に生えてたという
巨大な樟(くす)の木。



これが伐られたあとの「きりかぶ」が
石のようになった山が断株山(きりかぶやま)、
伐ったときの木っ端や枝を焼いた灰が積もったものが
その周辺の山々であると伝えられてます。




「洪樟」や「洪樟樹」と表記されます。
「洪」の字は「おおき」「おおしき」「おおきなる」などと訓まれます。
各地で語られてる、太古の巨木のひとつ。



プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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