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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「かもさそい」さんです。

かもさそい 鴨誘い

冬に水辺に出て来る子鴨(こがも)たちの群れで、
つかまえようと思ってもつかまえられず、
追い駈けてるうちにいつのまにか川に入って行ってしまい、
そのひとは風邪をひいてしまうんだトカ。



山田野理夫『おばけ文庫 たたみ たたき』の「カモさそい」に書かれてるもの。
宮城県鹿島台地方に伝わる妖怪として描かれてます。
これに遭遇して風邪になったひとを鴨風邪(かもかぜ)と呼んだ
といったことも設定されてます。


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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「カニト」さんです。

カニト

台湾に伝わるもので、人間のなかにある「たましい」や「霊」のこと。
夢というのは、眠ってるときに
カニトが体から出て行ってみたものであると語られてたりします。



村によっては、生きてるひとのものはイシアン、死んだひとのものをカニトと呼ぶよ
といった分け方もあるようです。





山田野理夫は『妖怪魔神精霊の世界』でこれを紹介してますが、
それを参考にしてる水木しげる『世界の妖怪100話』では
「カント」という名称で印刷されてます。
――山田野理夫が参照してると見られる増田福太郎『台湾の宗教』では
「霊(カニト・Qanito)」とあるので「カント」は「カニト」だったことが知れます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「ゆきはきばば」さんです。

ゆきはきばば 雪掃婆

深い雪の降る地方にいるという妖怪で、
普段はふつうの旅の女のひとのすがたをなっており、
親切に泊めてくれた人間に対して、
どっさりと降り積もってしまった家のまわりの雪を、
きれいに雪かきしてくれたことがあったトカ。



山田野理夫『おばけ文庫 たたみ たたき』の「雪はきばば」に書かれてるもの。
石川・福井などの妖怪であると設定されてます。
福井の三村元三郎・タカという老夫婦の家でのはなしが描かれてます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「あずきあらい」さんです。

あずきあらい 小豆洗

川で小豆(あずき)を洗ってるという妖怪で、
顔は年寄りで、体は子供のように小さいんだトカ。



山田野理夫『おばけ文庫 たたみ たたき』の「アズキあらい」に書かれてるもの。
藤澤衛彦によって紹介された『絵本百物語』での小豆洗をしたじきにしてるとみられ、
青森・岩手に伝わるものとして設定されてます。



おなじ野理夫作品のなかでの「あずきあらい」(小豆洗)
とは別箇のものと言えそうです。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「おしろいおんな」さんです。

おしろいおんな 白粉女

山に住んでる妖怪で、雪が降りはじめて
「ゆきじょろう」(雪女郎)たち出現する季節になると、
赤く雪焼けしてしまってる彼女らに真っ白くお化粧をしてあげるために、
笠と大きな風呂敷をつけてやって来るのだトカ。



山田野理夫『おばけ文庫 たたみ たたき』の「おしろい女」に書かれてるもの。
ひとつ後の「おしろいばば」のはなしにも登場しており、
白粉婆の娘であると設定されてます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「せんじょうがび」さんです。

せんじょうがび 戦場が火

戦場だった土地に飛んで出るという「ひとだま」たちで、
それぞれには討ち死にをした各々のひとの顔がみえるトカ。


山田野理夫『おばけ文庫 たんたん ころりん』の「戦場が火」に書かれてるもの。
古戦場に出る火の妖怪についてのはなしをしたじきにしたもので、
兵死した勘左衛門という男の母が、自分の息子の顔のある火を探していた
というはなしが描かれてます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「おにび」さんです。

おにび 鬼火

「おに」(鬼)たちが口から吐くという火で、
人間の胆(きも)を食べると口から鬼火が出るんだトカ。



山田野理夫『おばけ文庫 たんたん ころりん』の「鬼火」に書かれてるもの。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「てんしょうのき」さんです。

てんしょうのき 転生の木

しんでしまった人間を転生(てんしょう)させるためには、
埋められた死骸のうえに「木」や「枝」といった植物を挿して、
そこに「たましい」を一旦やどらせる必要があるんだトカ。


山田野理夫『おばけ文庫 たんたん ころりん』の
「転生の木」に書かれてる設定解説。久仁(くにん)という僧侶と
奈良に生えてた銀杏の大木の上に巣食ってた鬼のはなしのなかに登場します。



はなしのなかでは、鬼にばらばらにされて埋められてしまった久仁を
生き返らせるために、師僧が枝を挿すということを行なってるので、
「転生」ではなく「甦生」のはなしになってます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのア ップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「きつねたいまつ」さんです。

きつねたいまつ 狐松明

山田野理夫『おばけ文庫 たんたん ころりん』の「キツネたいまつ」に書かれてるもの。



真っ暗闇の夜に、川の土堤のあたりに出るという青い怪火。
天気雨のときにお日様が出たままなのも、このちからなのだトカ。





山田野理夫は幼児のときに語られた記憶としてエピソードのひとつを描いていますが、
火の妖怪たちの収録順などが重なる点から、
「きつねたいまつ」(狐松明)といった呼び方・秋田県でのはなしについては
『宮城県史』民俗3での記述が直接のしたじきとなってると考えられます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「ばか」さんです。

ばか 馬鹿

山田野理夫『お笑い文庫 とんてきさん』の「馬鹿」に書かれてるもの。
馬(うま)でも鹿(しか)でもない状態になってしまった馬。



もともとはとんでもない暴れ馬で、
仲間たちが「こらしめてやろう」と眠ってるあいだに、
たてがみをバッサリ切って「おまえはたてがみがないから馬ではない、鹿だ」
と言って群れから追放してしまいました。



困った暴れ馬は、山をこえて鹿たちのもとに行き、
「おれはたてがみがないから鹿だ、仲間だぞ」といばってみましたが、
鹿たちからは「おまえはつのがないじゃないか、鹿じゃないだろう」と、
すぐに追い払われてしまいます。



泣きながら暴れ馬が歩いてると、山の神さまに出会ったので
「たてがみも、つのもないので、どこへも行けないので欲しいのです」
と頼み込むと、神さまはたてがみとつのを馬に生やしてやりました。



暴れ馬はよろこんで馬のもとへ帰っても
「つののある馬はいないだろう」と放たれ、
鹿のもとにまた行っても「たてがみがある鹿はいないだろう」と言われ、
すべてのけものたちのあいだから浮いた存在になってしまったソウナ。







「ばか」ということばの語源説話をしたじきにしたものと見られます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「のづち」さんです。

のづち 野槌

山田野理夫『おばけ文庫 ぬらり ひょん』の「のづち」に書かれてて、
山にいるという妖怪で、目も鼻も何もないなまずのようなもの。
口だけがあり、小動物をたべるソウナ。




石燕の絵などを通じて紹介された「のづち」(野槌)を
したじきにしてると考えられます。四国地方におり、
大田清兵衛という武士がこれを目撃したという物語が描かれてます。






大田清兵衛は「草や木の精かもしれない」と日記に感想を記載してる
――と述べられてるのは、「のづち」という言葉にいての語釈を引いたもので、
あつかい方としては特に異質な設定はありません。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山田野理夫生誕101周年記念月間。「だいだいらぼっち」さんです。

だいだらぼっち

山田野理夫『おばけ文庫 ぬらり ひょん』の「だいだいらぼっち」に書かれてるもので
山に住んでる身の丈が大木のようにおおきい妖怪。



暑い真夏に山で遊んでる子供たちに
「あたまにかぶれ」と日よけの葉っぱをかぶせてくれたり、
突然の吹雪によって山で遭難した山菜とりの子供たちを
雪が止むまで守ってくれたりしたことがあるソウナ。



東北~関西地方に分布すると設定されており、
子供たちとのはなしは長野県を舞台として物語が描かれてます。




プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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