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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
天竺徳兵衛・七草四郎のしょうたいは、「しょうてんじゅ」さんです。

しょうてんじゅ 正天寿

漢字で書くと「正天寿」で、蟇(がま)の妖術をたくみ用いる妖術使いの賊で、
足利義輝が天草・高麗征伐のために朝廷から貸与された
「くさなぎのつるぎ」(草薙剣)を盗み出し、将軍を暗殺してしまいます。



高麗国の武将で、九州の天草で闘った正林賢(しょうりんけん)の子供で、
普段は耶蘇の開山の忘れ形見・七草四郎(ななくさしろう)と呼ばれていたほか、
幕府などには天竺徳兵衛(てんじくとくべえ)だと名乗って登場します。




みかどのご威勢によって、妖術をもってしても
内裏に侵入出来なかったのですが、
それを打ち破ることの出来る
「辰歳辰刻うまれの男の目玉」と「子歳子刻うまれの男の目玉」を、
それぞれ赤松緑丸・赤松則祐からえぐりとることで、
国崩しに本格的に着手しようとしましたが、
「黒蛇の法」によって術を封じられ、退治されました。




宝暦7年(1757)に大坂で舞台にかけられた
並木正三らによる『天竺徳兵衛聞書往来』に登場する中心的な存在。
天竺徳兵衛の名前を「七草四郎」ものに採り入れた最初期のお芝居。
キリシタンの妖術を用いるとしている点は七草四郎の設定を引いたものです。



黒蛇の法は、4尺5寸の黒き蛇の生き血を飲んで五臓に通わすというもの。


殺されたはずの足利義輝は、実は
天寿の腹違いの弟・安大公(正福寿)と寸前で入れ替わっており、
大切の幕で華麗に正天寿を取り囲みます。



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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
いろんな音を出して来る。「かんすがおちる」さんです。

かんすがおちる  かんすが落ちる

筑前の姫島に伝わるもので、地蔵堂の近くの道では
夜中から日の出るあいだの時間帯には
「かんすが落ちる」といったことをはじめ、
気味の悪い音が響いて来ると言われており、
ひとびとから不気味がられてたといいます。



「かんす」というのは「鑵子」(お湯をわかせるための金属製の道具)を
意味してると考えられます。


この音については、他にも
「馬のひづめみたいな音」
「割れ竹を転がすみたいながらがらという音」
「雨がしぼしぼ降るみたいな音」とも表現されてたようです。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
足音と灯りだけがすたすたすた。「あわずのちょうちん」さんです。

あわずのちょうちん 不会の提灯

美濃の国の中島郡で言われてたというもので、
土堤道を提灯(ちょうちん)のような灯りダケが歩いて行き、それと共に
ひとの足音が通り過ぎて行くというもの。
ひとのすがたが見えないのが特徴だといいます。



承久のころに前渡の河原で討死した武士たちの霊とも、
上中屋村の武士と結ばれるハズだった娘の霊とも語られたようです。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
お帰りの際の田んぼ馬。「はなうま」さんです。

はなうま 花馬

八朔(はっさく・8月1日)につくられる馬(うま)のかたちの飾り物で、
茄子(なす)に竹の足をつけて鳳仙花・白粉花・浦島草・彼岸花などで飾ったもの。
神棚にお供え物と共に置かれたあとに、川に流されます。



肥後の国の宇土郡の網引などでつくられてたもので、
春に田んぼに降りて来て、田植えにたずさわってくれた「田の神」たちは
これに乗って帰って行くのだソウナ。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
半夏の日に降る豪雨。「はげみず」さんです。

はげみず 半夏水


肥後の国などで言われてたもので、
半夏生(はんげしょう)の日に降るとされる強い豪雨のことで、
大きな洪水を引き起こすと考えられてたといいます。



半夏生のことは「はげの日」と俗用されてたようです。
また、「どくのあめ」(毒の雨)が降るということも語られてたといいます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
たべられなくなっちゃうまめまめ。「そねのえんどう」さんです。

そねのえんどう そねの豌豆

豌豆(えんどう)を、そねに植えて育てたりすると、
出来上がった豆は煮ても堅いままだと言われてました。
これは「せこ」たち河童が、そねを通り道にしてるためだといいます。



豊後の国の日田郡の午傍などで言われてたもの。
せこ・河童たちの通り道とされてる箇所を忌む内容のもの。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
河童懲罰植物。「たなばたのなすのき」さんです。

たなばたのなすのき 七夕の茄子の木

七夕の日には、水の中にいて人間を襲う「えんこ」たちが
茄子(なす)の木にみんなしばりつけられてるので、
泳いでも「えんこ」たちに襲われることはないと言われてました。



伊予の国などで言われてたもの。
七夕の日に泳ぐと体に良い、牛馬に良いという習慣と連結してるもの。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ごくろうもぐもぐ。「おくりおおかみ」さんです。

おくりおおかみ 送り狼

ひとりっきりの夜道を歩いて、特に何もなく
無事に家に帰ることが出来た場合は、
おくりおおかみに送ってもらった」と称して、
家のまえに送り狼へのお礼と称して
おにぎりに鰊(にしん)を添えたものを置いたといいます。



越前の国の今立郡などでおこなわれてたというもの。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
岩のうえに、「まろうどじまのてんにん」さんです。

まろうどじまのてんにん 稀人島の天人

紀伊の国の牟婁郡の和気の、
稀人島(まろうどじま)と呼ばれる岩は、むかし
後白河法皇がおこしになったとき天人があらわれたことから
その名がついたといいます。



後白河法皇が舟を近づけさせたところ、
天人のすがたは消えてしまったソウナ。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ぐるぐるぐるぐるいかりのうずまき。「なのかまきぶち」さんです。

なのかまきぶち 七日巻淵

紀伊の国の牟婁郡にある淵で、渦がはげしい魔所として
筏(いかだ)流しのひとびとから恐れられたといいます。
「七日巻の瀬」とも。



飛鉢峰に庵を結んでた専念上人という高僧がおり、
その僧侶が山からおろして来た鉢のなかへ、
ふざけて古草鞋(ふるわらじ)を投げ込んだ筏師がいて、その直後に
この淵で7日間も渦に巻かれて脱出することが出来なかった
ということが名前の由来だとされてます。




『続紀伊風土記』(巻81)などに載ってるはなしですが、
伝説を紹介する本によっては「恵」念上人と文字が入れ違って書かれてたりもします。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
49万回。「くぎぬきねんぶつ」さんです。

くぎぬきねんぶつ 釘抜念仏



五輪塔の絵が描かれた「釘抜念仏」に用いられるおふだで、
亡くなった者の地獄での苦しみをのぞいてくれるとされるもの。



五輪塔の絵には49の空欄のまるがあり、
念仏を一万遍となえるごとにそのまるを黒く塗りつぶしてゆきます。
そのたびごとに、亡者の49の関節に打ち込まれた
釘(くぎ)がぬかれてゆくんだトカ。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
浄土にゆくのをやめてまで、「たちばなのむし」さんです。

たちばなのむし 橘の虫


橘(たちばな)の木の実を喰い荒らしてしまう
白くて小さな虫たち。



病気で臥せってた老尼が、となりの僧侶の家にあった
大きな橘の木の実を分けて欲しいと願いましたが、
ことわられてしまったことから、「橘をはみつくす虫とならん」と
怒りのうちに亡くなりました。
老尼は死後に虫と変じてその僧侶の家の橘の実に大量に現われたため、
ついに僧侶は橘の木を伐り倒してしまったソウナ。



『発心集』(巻8)や『三国伝記』(巻3)に記されてるはなしにみられるもの。
特に地名は記載されてませんが、『三国伝記』のほうだと播磨の国のことだとされてます。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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