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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
あたまがばぼーん。「にょありじゅし」さんです。

にょありじゅし 如阿梨樹枝

漢字で書くと「如阿梨樹枝」で
悪さをした鬼神や魔物・外道などが、
陀羅尼のちからによって罰を与えられた状態のことで、
あたまが阿梨(あり)のように七ッに裂け割れてしまってる様子。



仏典やお経の注解にしばしばみられる表現。
その花実が七ッに裂けるとされてることからのことば。
阿梨(あり)は「いんどめぼうき」のことだとも解釈されてます。
華菜・蘭香などとも漢訳されます。




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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
この世におるもの。「ぞうぎょう」さんです。

ぞうぎょう 雑形

漢字で書くと「雑形」で
人間以外の、五体のからだをもった存在たちのこと。鬼畜の類の総称。
仏典で用いられてた熟語のひとつで、
『楞厳経要解』に「雑形 鬼畜等類也」などとあり
鬼たちや畜生たちのことなどと解説されてます。
「雑形の身となる」など人間以外のものに生まれ変わる文脈に使われたりもします。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
そののち生えません。「こまごめがわのあし」さんです。

こまごめがわのあし 駒込川の葦

むかし陸奥の国の駒込川で村のひとびとが
鮭(さけ)を捕ってるところへ、弘法大師がたまたま訪れました。
みんなに鮭をわけてもらった弘法大師は
川沿いを歩いてたのですが、葦(あし)が弘法大師を転ばせ、
しかもその拍子に片目も葦に突っ込み、傷を負ってしまいました。



怒った弘法大師のせいで、駒込川には自然に葦が生えなくなってしまい、
鮭ものぼってこなくなってしまったんだソウナ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
まことの花にはあらず。「じぶんのはな」さんです。

じぶんのはな 時分花

「じぶん」は漢字で書くと「時分」で、
若い幼艾らしさから生まれ出る貴い華々しさのことで、
一期を過ぎればあっという間に散ってなくなってしまう花。


「まことの花にはあらずただ時分の花なり」は
世阿弥『風姿花伝』にある有名なたとえ。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おもちのための草がはえない。「ははこなし」さんです。

ははこなし 無母子

村々の野に春になっても母子草(ははこぐさ)が、
まったく生えてこなかったというふしぎ。


『文徳実録』の嘉祥3年(850)の紀事にあるもので、
仁明天皇と嵯峨太皇太后(檀林皇后)が相次いで
おかくれになったことを示してたのではないかと人々に噂されたといいます。




むかし母子草はお餅に入れる草として広く利用されており、
「3月3日に食べるもの」ともされてたので、
それが生えてこないことが大きな事件になったのでした。







ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ひろつぐの愛馬だ、「りゅうく」さんです。

りゅうく 竜駒

漢字で書くと「竜駒」で
とてつもない速さで駈け飛ぶことの出来るふしぎな馬。



むかし藤原広嗣(ふじわらのひろつぐ)はこれを所持しており、
任地である九州の大宰府から平城京までを
1日のうちに往復することが出来たといいいます。




竜馬のこと。このような馬を持っていたとする人物は、
ほかにも各地に伝説として存在しました。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
問答ねがおう。「いくののてんぐ」さんです。

いくののてんぐ 生野の天狗

むかし日雄上人が関東から京都へ向かう道中、
遠江の国で背が6尺以上高い山伏に遭遇し、
宗義法論の問答をいどまれました。



問答に負けた山伏は、これをさしあげます
と長刀(なぎなた)などをくれたのですが、それを受け取った途端、
日雄はいままでと全く違う山の中にいました。
家をみつけて「ここはどこです」と訊ねると、
そこは但馬の国の生野銀山の近くだということでした。




山伏の正体は「てんぐ」(天狗)で、生野に寺をつくって欲しいので
良い僧侶を連れて来るために出没してたのだソウナ。




但馬の国の生野の妙銀山本行寺のはじまりのはなしとして出ているもの。
『但馬考』では「遠州掛川の辺」、『朝来志』では「遠州秋葉山」のあたりで問答をした
と描写されてます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
てんぐのモトなの? 「てんく」さんです。

てんく 顛衢

漢字で書くと「顛衢」で
鼻が大きく髪がぼうぼうで羽根をつかって
空をとびまわることも出来るという鬼神。


越の地方(閩越)で伝えられてたとされ、
『和漢雑笈或問』で「てんぐ」(天狗)の語源になっちょるのではないですか
――という位置づけで出されてるもの。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おしりにひっつく。「けんけんことこと」さんです。

けんけんことこと

むかし、おばあさんがおじいさんにお弁当を届けるために山道を歩いてると、
いきなり遠くの方から「けぇーんけぇーんこぉーとこと、ばぁばが尻ぃひっつきたぇ」
という声が響いて来ました。



おばあさんは気味が悪いと怖がってましたが、
おじいさんに怖がらずに返事をしてみたらどうだと言われたので、
勇気を出して「ひっつきたきゃひっつけ」と大声で返したところ
何かがいっぱいお尻にくっついて来ました。
家に帰ってそれをよくみてみると大判小判だったソウナ。



但馬の国の七美郡の小長迪などで語られてた昔話にみられる、
「とっつこうひっつこう」などの仲間です。



となりのおじいさんとおばあさんが真似してみたところ、
松脂(まつやに)が大量にくっついて来てはがれず、大弱りします。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ご両親はごちそうを待ってます。「じさまとばんば」さんです。

じさまとばんば 爺様と婆

くちのねぇめ」(口の無ぇ妻)の両親で、
おなじく蛇の化けたもの。



娘が都で人間をだましてやがて連れて来て、
いいたべものにしてくれると心待ちにしてましたが、
隙をみて風呂桶から脱出してた男は、近くに生えてた松の木にかくまってもらい、
なんとか命が助かりましたソウナ。




岩代の国の会津郡桧枝岐での昔話に出て来る
ごはんを食べないお嫁たちの親たち。
池に暮らしており、男を探すときはみんな蛇のすがたになってます。



女は「都っから肴(さかな)しょって来た」
と呼びかけて家に戻っており、おはなしのなかで想定されてた
「男」の暮らしてる舞台設定は「みやこ」なのかも知れませんが、
山のなか(ひな)との対比による「みやこ」とも言えます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おにぎりやまもり。「くちのねぇめ」さんです。

くちのねぇめ 口の無ぇ妻

口が存在しないのでごはんを食べないということで、
ものぐさな男のもとへやって来た女。
しかし実は襟首(えりくび)に大きな口がある蛇の化けたもので、
家の者の留守にたくさんの大きいやきめし(おにぎり)をつくっては食べてました。



正体を見てしまった姑とそれを聞いた男が追い出そうとすると、
交換条件にもらった大きな風呂桶に男を詰め込んで
女は「じさまとばんば」の待ってる棲み家に連れ去ります。



隙をみて風呂桶から脱出した男は、近くに生えてた松の木にかくまってもらい、
なんとか命が助かりましたソウナ。



岩代の国の会津郡桧枝岐での昔話に出て来る
ごはんを食べないお嫁たちの内の一ッ。
くちのないよめさん」(口の無い嫁さん)のなかの、
お正月の松飾りのはじまりに結びつけられてるルートのもの。



ものぐさな男は「物臭太郎」として語られてます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ごはんたべない。「ものくわんかか」さんです。

ものくわんかか 物食わん嬶

ごはんをなにも食べないということで、
「だら」な男のもとへやって来た女。
しかし実は頭に大きな口があるばけもので、男の留守に
たくさんのやきめし(おにぎり)をつくっては食べてました。



正体を見てしまった男が追い出そうとすると、
交換条件にもらった大きな櫃(ひつ)に男を詰め込んで
女は自分たちの棲み家に連れ去ろうとします。隙をみて櫃から脱出した男は、
近くに家にかくまってもらい、なんとか命が助かりましたソウナ。



加賀の国の江沼郡などでの昔話に出て来るもの。
ごはんを食べないお嫁たちの内の、味噌餅が弱点に結びつけられてるルートのもの。



助けてくれた家は味噌づくりをしてた最中で、
夢中で走ってくたびれ果ててた男に
「味噌餅(みそもち)食べて長持に隠れていらっさい」と言っており、
隠れ場所を探しあてた妖怪がその味噌餅のにおいを嫌って逃げ帰って行きます。


これに由来して、味噌づくりをしたときは厄除けのために
味噌餅をつくって置くようになったと語られます。



プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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