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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
グショーの貴重品。「はりさんぼん」さんです。

はりさんぼん 針三本

亡くなったひとに持たせてあげる品物のうちの一ッ。



沖縄や宮古島などで用いられて来たもので、
後生(グショー。あの世)に持って行く「お金」
あるいは、行くための「鑑札」だとも考えられてたそうです。


あの世で「水」を買うときの「お金」として使われる
と想定されてたようです。
針の数は、3本のほかにも5本・7本…と
奇数で増やされることもあったとのこと。







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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
化けて出ますぞ。「むしのばけたの」さんです。

むしのばけたの 虫の化けたの

むやみにあそび感覚で虫を殺したりすると、
人間のもとに化けて出て
襲われることがあると語られてました。



陸中の国の水沢などでは、虫を殺しちゃったときは
「晩に化げだら鉈もって切っぞ」と唱えて唾(つば)を吐いておくと、
虫が化けて出て襲って来ないなどと子供たちに言われてました。




お盆や彼岸に「虫を殺しちゃいけない」と語られることは
各地に広く見られますが、「晩に化けたら」などの口ずさみは
時季に限らず、もう少し範囲が広そうなもの。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
とんだことにあおのり。「あおのり」さんです。

あおのり 青海苔

海などに落下しておだぶつしてしまった者がなるという、
「うみのもくず」などより程度の安いもの。



戯文や笑い話などに用いられる言い回しに見られるもの。
「とんだことにあお(遭お・青)のり」などの洒落ことばも。
青海苔はお正月の簡素なお年玉としての礼物に用いられてたので、
青海苔には「粗品」などの意味合いが持たされてます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
あなめあなめ。「うまのほね」さんです。

うまのほね 馬の骨

どこの何者とも知れない、しゃれこうべを示したもの。
「あなめあなめ」と悲しんで泣いてるの声がするので寄ってみると、
目のところからへんなもの(どくきのこ・とうがらし・からし、など)が
生えてたりします。




戯文や笑い話などで用いられるもので、
小野小町(おののこまち)の髑髏が「あなめあなめ」と歌った
というはなしを土台にしたもの。生えてるものは雅やかさのない、
落差のあるものほど選択されがちです。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おいしそう。「きつねのちそう」さんです。

きつねのちそう 狐の馳走

狐たちが化け術を用いて人間に食べさせる、
見た目はおいしそうなのですが、その正体は
とても食べれたものではないような代物なごちそうのこと。




まぐそがし」(馬糞菓子)や「たどんのおもち」(炭団のお餅)
などをはじめとした類を示すことばの表現の一ッとして
俳諧などにも見られます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
木太の大池うろうろおしな、お繁狸にばかされる。「おしげだぬき」さんです。

おしげだぬき お繁狸

讃岐の国の山田郡の木太の大池にいたという化け狸。
近くを通行するひとたちをよく化かして来たといいます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
枝がさらさらさー。「やなぎのきのおとこ」さんです。

やなぎのきのおとこ 柳の木の男


北上川の近くに生えてたという大きな柳の精。



むかし、ある娘がこの木の近くで洗濯をしてたところ、
どこの誰とも知れない美しい男がやって来て抱き寄せられ、
そのうちに気を失ってしまいました。
夜になっても帰って来ないのを心配して探しに来た人々は、
柳の枝にからまってる娘を発見して
枝をちぎって助けたそうですが、
何日かあとにその柳の木は枯れてしまったソウナ。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
埋められちゃう。「せんにんめのひとばしら」さんです。

せんにんめのひとばしら 千人目の人柱

あたらしく架けられた橋の上を渡った、ちょうど1000人目の人間は、
人知れずどこかに連れて行かれて、最終的にはその橋が永く保たれるための
「ひとばしら」として橋のたもとに埋められてしまう――といったもの。



明治ごろにもこういったうわさばなしが
橋の新築と共にときどき出回って、架橋直後しばらくのあいだ、
交通量が目に見えて極端に減るなどの例が出たりもしたソウナ。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
柿の大木からぶらりんこん。「やかんつるし」さんです。

やかんつるし 薬缶吊るし

信濃の国の高井郡で言われてたもので、柿の木の上から
大きな黒い薬缶(やかん)のようなものが下がってきて、
ひとをびっくりさせたりしました。


『三峯紀聞』に記されてるもので、
同書で「いしがき」(石垣)のはなしに出て来る場所に生えてる柿の木が、
これの出る場所として子供たちに語られてたという様子が書かれてます。
やかんづる」の仲間たちの古い文字での記述例だと言えそうです。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
とおれませんね。「いしがき」さんです。

いしがき 石垣

信濃の国の高井郡などに出たもので、夜道を歩いてると
そこにないはずの大きな石垣があって、
前に進めなくなってしまいます。


おかしいナと思って、ひとやすみしてから
もう一度その道に行ってみても石垣はあるので、そのときは
しかたなく別の道を行くしかないんだソウナ。



『三峯紀聞』に記載されてるもので、
狐たちの化け術によるいたずらだと考えられてたようです。



ぬりかべ」(塗壁)などの仲間ですが、こちらは小休止しても別に
消えたりしてない点がおもしろい別展開です。
2月の「和漢百魅缶」へのアップ、はじめましては、
やまいをにょろにょろ。「うなぎつき」さんです。

うなぎつき 鰻憑き

人間に取り憑いて病気や怪我の原因を
つくりだしてしまうという鰻(うなぎ)たちのこと。



病気のもとをうらなってもらったりする際の
「蛇が憑いてる」「狐がたたってる」のような感覚で用いられてたもの。
鰻は、虚空蔵菩薩の騎馬だとも考えられて来た側面もあって、
寺社や宗教者たちのあいだで採り上げられる率の高い生き物でもありました。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
地面と無関係走行。「ういてるじてんしゃ」さんです。

ういてるじてんしゃ 浮いてる自転車

どう考えても地面の高さを走ってない自転車と、
それを漕いでるふしぎなひと。



建物の高い階の窓や、高さのあるバスなどの車窓などの外に、
これが間近にサーッと横切っていくのを目にすることがあるんだソウナ。





プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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