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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
仏塔破壊ボーイ。「かみなりのわらわ」さんです。

かみなりのわらわ 雷の童

越後の国にある国上山のお寺の塔を蹴りやぶってた、
男の子ぐらいのすがたの「かみなり」(雷)で、
ひとびとが何度再建しても塔を破壊してたといいます。



これをきいた神融(しんゆう・泰澄のこと)が法華経を念じ唱えると、
雷はしばられて動けなくなったすがたで空から落ちて来て退治され、
もう塔を壊さないこと、きれいな湧き水を出すこと、国上山の近くに落ちないこと、を誓い
釈放されるに至ったソウナ。



『日本法華験記』(巻下)や『今昔物語集』(巻12)の文では
「十五、六歳」ぐらいの年恰好の童・男童だったと形容されてます。

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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
足があるので并行します。「へいこうげいぎょ」さんです。

へいこうげいぎょ 并行鯨魚

明恵(みょうえ)が見た夢のなかに出て来たもの。
足の生えてる8寸ほどのおさかな。



明恵がこの夢を見たのは嘉禄2年(1226)6月1日で、
五秘密法を修した結果としてこの夢を見たと夢記で述べてます。
紙に包まれたひもの状態で登場しており、
そのうちに明恵と一緒になって足で歩行したといいます。


「鯨魚」は「まかつぎょ」(摩竭魚)の漢訳のひとつで、
本来はとても大きな魚なためこの字が用いられてます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
善悪人心。「おにとほとけのあいずまい」さんです。

おにとほとけのあいずまい 鬼と仏の相住まい

人間ひとりひとりのこころの善悪両面を示すたとえのことば。
「ひとのこころの奥底は鬼と仏の相住まい」
「鬼と仏の同居」などと表現されてました。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おさかなたべたい。「びょうじ」さんです。

びょうじ 猫児

猫児や狸猫(ねこ達)は人間に取り憑いて、
自分の好きなものをバリバリ食べる
などの悪さをすると言われてました。


『千手経』には「猫児有所着者 於千眼像前呪一百八遍」とあって
観音さまを拝んで「大悲呪」を108回唱えると、祓うことが出来るソウナ。
ふくちゅうびょう」(腹中猫)などが観音さまへお経を唱えることで祓われてるのは、
このお経の説に則ってるものだと言います。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ジンジャーーーーー。「みつきょう」さんです。

みつきょう 蜜薑

漢字で書くと「蜜薑」です。
砂糖などで甘く漬けた生薑(しょうが)で、仏や鬼神たちの好む
おそなえものだとされます。



お経などで、お供え物や壇を設けるときの盛り付けとして出ます。
つよい香気があるので魔物たちにとっては嫌いなもの?




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
あたまがばぼーん。「にょありじゅし」さんです。

にょありじゅし 如阿梨樹枝

漢字で書くと「如阿梨樹枝」で
悪さをした鬼神や魔物・外道などが、
陀羅尼のちからによって罰を与えられた状態のことで、
あたまが阿梨(あり)のように七ッに裂け割れてしまってる様子。



仏典やお経の注解にしばしばみられる表現。
その花実が七ッに裂けるとされてることからのことば。
阿梨(あり)は「いんどめぼうき」のことだとも解釈されてます。
華菜・蘭香などとも漢訳されます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
この世におるもの。「ぞうぎょう」さんです。

ぞうぎょう 雑形

漢字で書くと「雑形」で
人間以外の、五体のからだをもった存在たちのこと。鬼畜の類の総称。
仏典で用いられてた熟語のひとつで、
『楞厳経要解』に「雑形 鬼畜等類也」などとあり
鬼たちや畜生たちのことなどと解説されてます。
「雑形の身となる」など人間以外のものに生まれ変わる文脈に使われたりもします。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
そののち生えません。「こまごめがわのあし」さんです。

こまごめがわのあし 駒込川の葦

むかし陸奥の国の駒込川で村のひとびとが
鮭(さけ)を捕ってるところへ、弘法大師がたまたま訪れました。
みんなに鮭をわけてもらった弘法大師は
川沿いを歩いてたのですが、葦(あし)が弘法大師を転ばせ、
しかもその拍子に片目も葦に突っ込み、傷を負ってしまいました。



怒った弘法大師のせいで、駒込川には自然に葦が生えなくなってしまい、
鮭ものぼってこなくなってしまったんだソウナ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
まことの花にはあらず。「じぶんのはな」さんです。

じぶんのはな 時分花

「じぶん」は漢字で書くと「時分」で、
若い幼艾らしさから生まれ出る貴い華々しさのことで、
一期を過ぎればあっという間に散ってなくなってしまう花。


「まことの花にはあらずただ時分の花なり」は
世阿弥『風姿花伝』にある有名なたとえ。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おもちのための草がはえない。「ははこなし」さんです。

ははこなし 無母子

村々の野に春になっても母子草(ははこぐさ)が、
まったく生えてこなかったというふしぎ。


『文徳実録』の嘉祥3年(850)の紀事にあるもので、
仁明天皇と嵯峨太皇太后(檀林皇后)が相次いで
おかくれになったことを示してたのではないかと人々に噂されたといいます。




むかし母子草はお餅に入れる草として広く利用されており、
「3月3日に食べるもの」ともされてたので、
それが生えてこないことが大きな事件になったのでした。







ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ひろつぐの愛馬だ、「りゅうく」さんです。

りゅうく 竜駒

漢字で書くと「竜駒」で
とてつもない速さで駈け飛ぶことの出来るふしぎな馬。



むかし藤原広嗣(ふじわらのひろつぐ)はこれを所持しており、
任地である九州の大宰府から平城京までを
1日のうちに往復することが出来たといいいます。




竜馬のこと。このような馬を持っていたとする人物は、
ほかにも各地に伝説として存在しました。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
問答ねがおう。「いくののてんぐ」さんです。

いくののてんぐ 生野の天狗

むかし日雄上人が関東から京都へ向かう道中、
遠江の国で背が6尺以上高い山伏に遭遇し、
宗義法論の問答をいどまれました。



問答に負けた山伏は、これをさしあげます
と長刀(なぎなた)などをくれたのですが、それを受け取った途端、
日雄はいままでと全く違う山の中にいました。
家をみつけて「ここはどこです」と訊ねると、
そこは但馬の国の生野銀山の近くだということでした。




山伏の正体は「てんぐ」(天狗)で、生野に寺をつくって欲しいので
良い僧侶を連れて来るために出没してたのだソウナ。




但馬の国の生野の妙銀山本行寺のはじまりのはなしとして出ているもの。
『但馬考』では「遠州掛川の辺」、『朝来志』では「遠州秋葉山」のあたりで問答をした
と描写されてます。




プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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