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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
対かんのむし器。「むしきりのすず」さんです。

むしきりのすず 虫切鈴

五つの土鈴を糸紐でつないだかたちをしてる鈴。
これを子供の身に普段つけさせておき、
自然に糸紐が切れたり土鈴が欠けたりすると同時に
体から「かんのむし」が去って、すこやかに成長すると言われてます。



甲斐の国の金櫻神社で授与されてる土鈴で、
小さいころの武田信繁(たけだのぶしげ)の癇の虫(疳の虫)をおさえたことに由来する
と説明されてます。




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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
こまごまもちもち。「やくなげのもち」さんです。

やくなげのもち 厄投げの餅

厄や魔物を祓うために、供えられる小さく切ったお餅。
小正月の時季に、お米や銭といっしょに
十字路になってる辻などに撒いたり供えたりされます。



2・5歳の男の子、3・7・9歳の女の子におこなって、
厄がつかないようにしたといいます。





「厄投げ」という呼びかたは、陸前の国の気仙郡などで見られるもの。
厄災を祓うために、厄歳のひとが小さくたくさん切ったお餅を、
お供えをしたり、より多くのひとに配ったりすることは、広い範囲にある習俗。






『大佐用』vol.284の「大佐へ報告」のコーナーで紹介した
加賀の国の「厄のがれ」のお餅(『根上町史』)も、氏神さまにお供えしたあとは
こまかく小さく切って、より多くの近所のひとにあげるものだとされてるようです。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
悪鼠ばらい。「かいこすず」さんです。

かいこすず 蚕鈴

蚕室で鳴らすと悪さをする鼠(ねずみ)たちを祓い去る
という土鈴で、蚕(かいこ)のすこやかな成長をうながしてくれるといいます。



岐阜の美江寺で3月におこなわれる
「お蚕祭り」のときに売られて来たおまもりの土鈴。
かたちは釜・宝珠・米俵・松・腰提げなど色々なものがあります。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
2月は子(ね)の方角。「かんち」さんです。

かんち 咸池

凶神の星として考えられてた星で、
これがある方角に向かうとよくないことを招いたり、
崩壊や破滅につながったりすると説かれてました。



水衡(水をつかさどる)星で、これを北斗星と逆まわりに動く凶星
としてあててる説は、『淮南子』などにあるもの。

ひとつきごとに卯・子・酉・午の方角にまわって1周するので、
おおよそ正月から12月にかけて
卯・子・酉・午・卯・子・酉・午・卯・子・酉・午――とめぐります。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
水こんこん。「ソージマブリャー」さんです。

ソージマブリャー

「清水(湧き水)をまもる者」のことで、
奄美諸島などでは「いもり」などをこのように呼んでたといいます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
天狗さんの技。「てんごうがすなまく」です。

てんごうがすなまく 天狗が砂撒く

武蔵の国の多摩郡の河内などでいわれてたもの。
頭上からぱらぱらと砂が降って来るような音や感覚がすることで、
「てんごう」(天狗のこと)が砂を撒いてると表現されてました。



「てんごう」は「てんぐ」の訛音で、各地に見られます。


藤(ふじ)の木がたくさんあったあたりで起きたそうで、
天狗がやってるという言動と共に「実際は藤の実が上から落ちて来てるのダ」
などの観察も同時に存在してたそうです。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
初午なのでおきつね。「さかやのきつね」さんです。

さかやのきつね 酒屋の狐

ひとの真似っこをする狐(きつね)のこと。




子供の輪のなかで誰かが
他人の真似っこをしたり、したがったりしたときに発せられてた
「ひとまねこまね、酒屋の狐、粕くれて追い出せ」
「ひとまねこまね、酒屋の狐、穴ほって落とせ」
「ひとまねこまね、酒屋の狐、わら三把もってこい、けつ真っ赤に焼いてやる」
などなどのことばに見られるもの。



これら酒屋の狐ということばを含む文句は、
各地にいろいろにかたちを持たされて広く分布してたようです。


粕(かす)は酒粕(さけかす)のこと、
「酒の粕くれて、追い出せ追い出せ」と囃されてる地域も多くあります。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
互にかわるべつのもの。「たいしゃせんち」です。

たいしゃせんち 代謝舛馳

あるものが別のあるものに代わってしまって、
互いにまったく別の存在になってしまうこと。



『淮南子』俶真訓にあることばで
「二者代謝舛馳 各栄其成形」や「志与心変 神与形化」とあり、
別の存在になったものは
形(かたち)の変わってしまったと同時に、
神(こころ)も別のものになってしまうといいます。





舛馳(せんち)は多様にいりみだれあう・ちがうものが互いにある
という意味合いで、舛駁(せんばく)ということばで『荘子』に用いられてもいます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
鶴さんや。「しゅかんこうい」さんです。

しゅかんこうい 朱冠縞衣

漢字で書くと「朱冠縞衣」で
丹頂の特徴を持つ鶴(つる)たちの精霊。



「縞衣」は色を染めてない生のままの糸で織られた
真っ白い衣服のこと。もともと丹頂鶴の形容の一ッで、
それにあった衣裳で人間のすがたにへんげする
といったトコロ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
繁盛繁昌。「たいりょうだるま」さんです。

たいりょうだるま 大漁達磨

手足が生えてるだるまで、
大福帳と大きなお魚を手にぶらさげてるのが特徴です。
駿河の国の清水でつくられてた張り子の郷土玩具の型の一ッ。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ふわふわ竜宮ライト。「すすけたちょうちん」さんです。

すすけたちょうちん 煤けた提灯

毎年正月7日の夜中になると、
竜宮からおひめさまがこれを灯して只見川をさかのぼって、
岩代の国の河沼郡柳津にある虚空蔵さんの宝玉を
奪い取ろうとしてやって来る、と語られてました。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
水晶にだんだんついてく、わるいものたち。「くうかんのよごれ」さんです。

くうかんのよごれ 空間の汚れ

水晶などに次第次第についちゃうというよごれで、
これが多くなっていくと石の効力は弱まってしまうんだソウナ。



汚れを落として「清める」ためには、
ふつうに洗剤とかをつけて洗ったり、
天然の塩水につけたり、
粗塩のなかに何日か漬け込んでおいたり
などの処置をしてやるとよいんだトカ。





20世紀以後のヒーリングストーンや
天然石などに関する神秘的な言説にみられるもの。欧米からの翻訳知識のようです。



色のついてる水晶の類にはあまりつかなく、
透明な水晶にはだんだん汚れがつく。
きれいに研磨された透明な水晶には、さらにより一層こういった汚れがつきやすい
――などの言説があるようです。








プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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